エピソード6_八紘一宇
ここはのちの大阪府羽曳野市、応神天皇御陵の工事の指揮を執っているのが伊都国王アカタケル。伊都国のエンジニア、イシキリが指揮所に上がってきた。
応神天皇はホムタのオオキミと呼ばれている。
.
「閣下、ホムタのオオキミに仕えて10回目の収穫期になりました。世の中は大きく発展しました。」
「瀬戸内の船は毎日物凄い数で、国々の物資を運び込んでいる。食料も豊富だ。」
「大きな御陵の工事が続きます。いくさが無くなり、各地の若者が勤労奉仕に訪れ計画変更を重ねるうちに大工事になりました。」
「神武帝の目指した八紘一宇の和の国とはこのこと。伊都国の種子が大輪の花を咲かせてくれた。」
.
「閣下、ヒミコ様が支那の帝国から金印を賜ったころ、邪馬台連邦の筑紫社会はすっかり奴隷制度に染まっていました。」
「ヤマトタケル殿下の御意思を背負って14代タリシヒコオオキミ(仲哀天皇)はご自身が筑紫に乗り込みまれたのが残念なことになった。」
「未亡人となったオキナガ姫(神功皇后)様の活躍は実に神でした。」
「オキナガ姫様の山門入りとともに我ら誇り高き独立派が覚醒した。」
「ヒミコ様はアマテラスの鏡とともに大和に移送となりました。」
「電光石火だった、我ら独立派にとって神武様の帰還に等しい、姫様は神功皇后と呼ばれるようになった。我ら独立派が立ち上がり筑紫社会の解放が実現した。」
「そうです奴隷制度が廃止されました。」
「筑紫の海軍は玄海灘を超えて韓半島に遠征し、軍事圧力により半島北部迄を安定させた。」
「我らは筑紫でお生まれになったホムタのオオキミをお支えし河内入りしました。」
「博多よりも大きな街がいくつもある。ここは和の国、支那の役人に頭を下げる必用は無い。」
アカタケル王がやぐらの上に立つ。鏡を取りだし労務者達に光通信する。
「皆の者、休憩だ。昼食にしよう。未来につなごう、我らは誇り高き独立派。」