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ヤさんの事務所に火を放った男はその後自害する。
「しかし生命保険の事を考え自害ではなく他殺、そして放火はしたっぱの仕業で彼は無実ということで事件解決ですね」
「ええのんか!?これでええのんか!?」
「お金は戻ったことですし、彼の生命保険も降りましたね」
「アンタが神か悪魔かわからんわ」
「神や悪魔というのは、己の信じる偶像のものです。それが生身であるはずがありませんよ」
月歌は背景に夜桜を浮かべながら去った。
●●
「近頃は事件が起きてはすぐに消える……これはまさかマリアーティー教授的な何かが異世界に転生している?」
黒髪の青年は事務所に鎮座している。
「ねーよ」
銀髪の男は青年の肩にチョップした。
「というか君、最近コソコソ事務所抜け出してなにをやってるんだい?」
「……金がほしくてバイトだよ」
「どこかの酒場の女に貢ぐ気かい?」
「まるで浮気を疑う妻みたいな事言いやがる」
「気色悪い事言うなよ」
「お前が発端じゃん」
「まあいい、とりあえずいい加減に僕をこちらへ招いた理由を聞かせてくれないかな?」
「だーかーらー俺は下っ端だから知らねえって」
「怪しいな」
●●
「遅いじゃありませんかアサシンさん。今日は出掛けようと思っていましたのに」
「俺もヒマじゃねーんだ。お前みたいなのが一人いてな」
「まあ、浮気ですか?」
「ちげーし男だよ。後こっちに来たのは向こうが先、つうかアンタいつから俺の嫁になったんだ」
「二次元ならいいけどリアルなビイエルはなあ……」
「触手うるせえ」