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3 事件探しにいく
「はあ……」
なにやら溜め息が聞こえて私は声のした方向を向く。
「どうなさいました」
そこには触手がいた。
「わたし普通の女子高生だったんだけど2016年にサクーシャ神に触手に変えられてしまったの!」
万を持して二度表に出られたと泣きながら悲痛を訴えている。
「それは困りましたね」
「うん……せめてイケメンなカレピッピがいたらなあ」
今時カレピッピとか言う方がいるのか。
「いいことを考えましたよ」
「え、なになに?」
彼女が転生済みならばここで死ねばまた転生するはずだ。
だが自殺をしたら命を粗末にしたことで地獄に行くのだ。
だから人間は老衰が一番後腐れがないと思う。
「それはあとでお話します」
「えー」
「あの、私はなにかしら事件を解決したいというのがいまの悩みなんです」
「ふんふん」
■
というわけで、魔法学園がちょうど臨海合宿で惑星アクアルドにいるらしく洞窟に触子さんを放ってみた。
肝試しで襲われる生徒を助けて、触手を人間にする魔法をかけてもらう。
はじめは人間になるまで私が触子さんを殺し続けて差し上げようかと考えていたが、業を積むより徳を積むべきだろう。