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僕の歩んできた道  作者: ゼブラ
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数学の授業②

授業もすすみ、僕は頬杖を遠慮もなくつきながら、どこを見てるのかわかんない、そんな顔で授業を聞いていた。


今日の夕飯は何だろう〜とか、これからこのクラスで自分はどういう存在になるのだろうか〜とくらだないことを思いながら、その時だった。


『今日は、みんなの名前と顔が一致しないから名簿から適当に決めるぞ。じゃあ、新城。この漢字読んでみろ』


『...ほぁ?』


変な声が出てしまった。最初は何のこと言ってるかさっぱりわからなかったが、落ち着いて黒板を見た。


「月極駐車場」


む。よく見かける字だが...。これでも漢検二級持っているので漢字には強いほうだと思ってたのに、わからない。


困っていたその時だった。僕の机の上に2回綺麗にたたんでいる紙が、まるで空から降ってきたように、横から舞い降りてきた。


僕は急いで開けた。


「つきぎめ、by結城」


『つきぎめ駐車場です』


『正解だ。よく読めたな。』


助かった。入学早々恥をかくところだった。人は最初のイメージが肝心と聞いたことがある。漢字が読めなかっただけで馬鹿とは思われないと思うが...。何か意地というかプライドが許せなかった。


僕は、結城からもらった紙の裏にお礼を書いた。なにか物足りたい感じがしたので、適当にキリンの絵でも描いて結城の机に投げた。


結城は他の人にはわからないくらいの声量でくすくすと笑っていた。


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