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朝起きたら違う世界にいた。  作者: *蜻蛉羽
9/33

VII ギルドアルディーン支部にて前編

話が長くなるので前編にいたしました。

申し訳ないです。

ギルドアルディーン支部にて


俺たちは冒険者ギルドアルディーン支部に到着した。

「さてと、ついたね、じゃあレイナ先に用事済ませてきて。その後一緒に登録しに行こうか」

「はい、では早めに帰ってくるので少々お待ちください」

レイナはそう言って受付カウンターの方へ向かう。

俺はレイナを待つのに近くのテーブルに座る。

そこで果実水を頼んでレイナを待つ。

その間ギルドの様子を見たが普通の酒場と変わらなかった。

パーティの仲間と駄弁っていたり依頼ボードの前に溜まっていたり。

俺が心配したような雰囲気ではなかったことに安心した。


そうやって待ってる俺のところにレイナが戻ってくる。

「あ、おかえり」

「ただいまです。思ったより早く終わって良かったです」

「うん、じゃあ登録しに行こうか」


そうして俺たちはカウンターに向かう。

「いらっしゃいませ、本日はどのようなご要件で?」

受付嬢が俺たちに問いかけてくる。

ここの受付嬢は敬語で話すタイプの人なのか。

前の世界でいつも言っているギルドの受付嬢はタメ語で話してくる気さくな人だった。

敬語ってのも新鮮でいいかもな。

俺はそう思いつつ

「今日は俺とこの子のギルドの登録に来ました。お願いできますか?」

「はい。ではこちらの水晶ラクリマにメニューからリンクしてください。そうするとギルドカードが発行されて登録が完了となります」

受付嬢がそう言って台座に乗った水晶を取り出して俺たちの前に置いた。

その水晶は人の頭ぐらいの大きさで薄水色で向こう側が透けて見える非常に綺麗なものだった。

まずレイナがメニューから水晶にリンクする。

すると水晶が淡く輝きしばらくして光が消える。

「はい、ではそちらの方もお願いします」

受付嬢が俺の方を向いてリンクを促してくる。

俺は言葉に従い水晶にリンクした。

同じように水晶が淡く輝いたがレイナと少し違いレイナは水晶と同じ薄水色に輝いたが俺の場合は金色に輝いた。

「っ―――!金色!?」

受付上が見るからに顔に驚きの色を出して声を上げた。

その一言でギルドが一瞬静寂に満ちる。

「おい、聞いたか、金色だってよ」

「あぁ、金なんて初めて見た。ここ最近全然出なかったんだろ?」

そいういった声が聞こえてくる。

その騒ぎで受付嬢我に返り

「あ、失礼いたしました。ではデータの転送が完了致しましたので今から発行してきます」

受付嬢がそう言ってカウンターの後ろに下がっていく。


受付上が下がって少ししたら別の受付嬢が出てきた。

「ねぇ、お兄さん金色出たんだって?何者なの?」

そう言って少しにんまりした表情で受付嬢が話しかけてくる。

「うーん、何者と言ってもただの平凡な人間ですよ」

俺はそうとしか言えなかった。何者と聞かれて答えられる人なんているのかな。

すると受付嬢がクスクス笑いながら

「冗談。登録時点で金出すような人が平凡な人間なわけ無いでしょ、あ、ギルドカード、できたみたいよ」

そう言って後ろに下がって戻ってきたのは最初の受付嬢。

「お待たせしました。こちらがギルドカードになります。ご確認ください」

そう言ってギルドカードを渡してきた受付嬢の声は少し震えていた。


そうして渡されたギルドカードを確認する。

――――――――――――――――――――

レイヴ=シュルス

冒険者ランクF  実力ランクSSS+

取得権利

ダンジョン潜入


――――――――――――――――――――

そう書いてあった。

実力ランクとは水晶にリンクした際に自分のステータスから自動的に計算されるものだ。

ランクは下からF、E、D、C、B、A-、A、A+、AA-、AA、AA+、AAA-、AAA、AAA+、S-、S、S+、SS-、SS、SS+、SSS-、SSS、SSS+となっている。

冒険者ランクは実績と共に上昇していく。

冒険者ランクによって権利が付与されできることが増えていくといった仕組みだ。

冒険者ランクは実力ランクと同じになっている。

「レイナはギルドカードどうだった?」

「私はこれです、どうぞ」

――――――――――――――――――――

レイナ

冒険者ランクF  実力ランクAA+

取得権利

ダンジョン潜入


――――――――――――――――――――

「うん、AA+だとそこそこ高いほうじゃない?」

「確かに自分が思ってたよりは高かったです」

レイナはどことなく喜んでいるようにも見える。

ランクで考えると十分戦える域ではあるんだけどな

「どうせだからあっちのテーブルでゆっくりしようよ」

「そうですね、宿を探すにもまだ早い気がしますしね」

俺たちはそう言ってさっき俺が座っていたテーブルに移動する。


そうして俺たちが席に座った時に一人の男が近づいてくる。

「おう兄ちゃん、いい女連れてるじゃん」

そう言いながら近づいてきた男はダークブラウンの短めの髪をしていて蒼い目をしている体格のいい男だった。


はぁ、やっぱりギルドなんだから絡んでくる男の一人や二人はいるよな。


男は俺に近づいてきてレイナを目的に喧嘩を売ってくる



なんてことはなかった。

男はガっと俺に肩を組んで

「兄ちゃん金が出たんだってな!実力ランクどうだったんだよ、金なんて俺以来見たことねぇからな、因みに俺はSSS+だぜ」

一気に話すなぁこの人。そんなにテンション上げなくても……

「あ、一緒なんだね、俺もSSS+だったよ」

「ほう、俺と一緒か、ちょっと気になるな。兄ちゃん、俺とちょっと勝負してみないか?」

男は俺にそう言ってきた。

形はどうあれ結局戦う羽目になるのね……

「うん、いいよ。SSS+って実力はちょっと気になるしね。後俺の名前はレイヴだよ。レイヴ=シュルス」

「おう、レイヴだな、俺はガルヴァン。よろしくな」

ギルドには全支部の地下に転移魔法陣があり、そこから闘技場に転移出来ることになっている。

そこで冒険者同士の模擬戦ができる。

その闘技場では死ぬことはなく、死ぬ代わりにギルド地下に強制転移される。勿論傷は戦闘前に戻る。損傷した武器防具も元にもどる。

また、戦闘参加者以外は観戦専用場所に転移することができる。

「よし、決まりだな。じゃあ行こうぜ」

「うん、レイナはどうする?観戦する?」

俺はそこでレイナを放置して話を決めたことに気づき声をかけた。

「あ、私は観戦しようと思います。レイヴさんの本気って見たことないですしねっ!」

レイナは笑顔でそう言った。

レイナの笑顔ってほんとに眩しいな。

「うん、わかった。ごめんね、勝手に話決めちゃって」

「いえ、私は気にしてませんから、頑張ってきてくださいね」

レイナ本当にいい子。自慢の彼女ですよみなさん。

「じゃあちょっと行ってくるよ」

そうして俺はガルヴァンとギルドの地下に移動する。


俺たちはギルドの地下に到着する。

チラっと見ると観戦者がかなりの数いた。

「SSS+同士の模擬戦だってよ、初めてじゃねこんなの見るの」

「だよな、見る前から楽しみだぜこれ」

「俺はガルヴァンさんが勝つのにかける」

「じゃあ俺はレイヴっていう人にかけようかな」


そんな会話が聞こえる。賭けまでされるような試合なのかこれ。

「賭けが成立するような試合になるんだな、模擬戦って」

前にいた世界では模擬戦は行われても訓練に近いものだった。

賭けなんて滅多に行われない。

「あぁ、まぁSSS+同士の試合だからな。滅多に見れるもんじゃねぇよ」

「なるほど、それなら仕方ないか」

「じゃあ行くか、場所はどうする?」

闘技場は色んな場所が選択できる。

森、平原、洞窟、遺跡。他にもあるがそういった場所だ。

「俺はどこでもいいよ。そっちのやりやすいところでもいいよ」

「へぇ、ちょっと舐められてる気もするがじゃあ言葉に甘えさせてもらって平原にさせてもらおうか。邪魔がなくていいんでね」

「平原か、わかった」

そうして俺たちは平原に転移した。


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