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井上君と博士  作者: たこす
本編
3/9

バッティングマシーン

博士

「いけーーー!!かっとばせ、ジュウマーーー!!」


井上

「ど、どうしたんすか、博士!!」


博士

「おお、井上君。いや、この『ジュウマの星』がなかなか熱くてのぉ」


井上

「野球アニメっすか、博士野球好きなんですか?」


博士

「好きなんてもんじゃないわい。わしゃ、こうみえて少年野球チームのコーチをしとるんじゃ」


井上

「ええっ!?マジっすか!?子供達がかわいそう…」


博士

「なにかな?」


井上

「いえ別に…」


博士

「しかし、どうも子供たちのバッティングがうまくいかなくてのぉ」


井上

「はあ、そうっすか。博士の教え方が悪いんじゃないですか」


博士

「何を言う。毎日、バットをぶん回せと教えておるわい!!」


井上

「非行少年を育てたいんですか!?」


博士

「子供たち、バットを片手でぶん回す力はついたんじゃが、肝心のボールがバットに当たらんのよ」


井上

「それ、野球以前の問題です。っていうか、別の意味で問題です」


博士

「そこでワシは考えた!!子供たちには、ライバルが必要なのではないかと!!」


井上

「いや、必要なのはちゃんとしたコーチです」


博士

「『ジュウマの星』を見ていたら、やはり彼にもライバルがいての。ライバルに負けじと頑張るから成長していくのだ」


井上

「言ってることだけは立派ですね」


博士

「ふふふ、見て驚くなよ。これぞ、子供たちのために開発したバッティングマシーンロボ。その名も『地獄へ落ちろ、ガキども』じゃ」


井上

「なんすか、そのネーミング!!」


博士

「子供たちの敵対心をあおり、かつ『こいつには負けない』と思える名前を考えたのじゃ」


井上

「むしろ、博士が保護者たちから敵対視されますよ!!」


博士

「まあまあ、ちと井上君、試してみてくれんかね」


井上

「結局、実験台にされるんですね、自分」


博士

「まずはこのスイッチを入れる」


バッティングマシーン

『きゅいいぃーーーん』


井上

「お、目が光った」


博士

「じゃあ、井上君、そこに立ってくれたまえ」


井上

「ここですか?」


博士

「あ、正面じゃない。危ないから。死んじゃうから。もうちょっとずれて」


井上

「いま、さらっと怖いこと言わなかった!?」


博士

「そう、そこそこ。じゃ、いくよ」


井上

「ちょ、マジ大丈夫っすか?」


バッティングマシーン

『第1話。地獄への扉。近頃のガキについて、オレは思うところがある』


井上

「な、なんか語りだした…」


博士

「ストーリーにすることで臨場感を出し、やる気をアップさせるのじゃ」


バッティングマシーン

『最近のガキは生意気で陰険で根暗なやつが多い』


井上

「偏見の塊ですね」


バッティングマシーン

『そんなガキはこの魔球で、抹殺すべし』


その瞬間、


ドビシュッ!!!!


とバッティングマシーンから200キロの剛速球が放たれた。


井上

「…………」


博士

「…………」


井上

「…………」


博士

「…………」


バッティングマシーン

『第2話。地獄への階段…』


井上

「続くの!?」


博士

「ダメじゃないか、井上君、ちゃんと打たなきゃ」


井上

「打てるか!!それになんなんすか、あの語り。抹殺すべしって、普通言いませんよ!!」


博士

「ワシの思考回路をコピーしとるからの」


井上

「そうですか…。博士は根本的に少年野球のコーチに向いてないってことがよくわかりました」


博士

「あ、そうこうするうちに次の球が来るぞ。今度はちゃんと打つのじゃぞ」


井上

「うう…、打てる気がまったくしない」


バッティングマシーン

『チクショー!!このヤロー!!バカガキのクソ親のせいでこっちは疲労困憊だ、コンチクショー!!』


ドビシュッ!!!!!!


時速300キロの剛速球が放たれる。


井上

「………」


博士

「………」


井上

「………」


博士

「………バットぐらい振りなさいよ」


井上

「軽く言わないでください。そして、怒りの矛先をこちらに向けないでください」


博士

「ううむ、ちょっと演出が足りんかの」


井上

「演出はいりません」


博士

「頑張れ、井上君。次は消える魔球じゃ!!」


井上

「消えちゃダメでしょ!!」


バッティングマシーン

『第3話。地獄への旅立ち。日々、進化し続ける人類。文明がすすみ、豊かな生活を身に着けた人類。しかし、我々はそんな人類に警鐘を鳴らす。このままでは、地球は汚染され、動物は消え、植物は枯れ、そして………ボールも消えてしまうではないか』


井上

「博士、言ってる意味がわからないです」


ドビシュッ!!!!!!!!


ボールはマッハを超えた。


博士

「き、消えた!!」


バッティングマシーン

『この消える魔球で、人類もまた消える…』


井上

「アホか、コンチクショー!!」



最後までお付き合いありがとうございました。つづきます!!

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