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選ばない…もとい選べない男

「今日は何着てこうかなぁ」

「久々の合コンなんだよなぁ。あんまり張り切りすぎてもあれだしなぁ」

「みんな何着ていくか聞いておけばよかった」


服を選ぶのに時間を取られすぎて遅刻しそうになったのでタクシーで向かう羽目になってしまった。


「痛い出費だなぁ。良い人いたら帰りは送ってもらおっと」



タクシーから降り待ち合わせの居酒屋につくともうみんなは着いていてトミー待ち状態だった。



「ごめーん。居酒屋って聞いてたからさ、まさかこんなオシャレな居酒屋だと思わなくてさ迷子になっちゃったー」


遅刻の言い訳に使えるぐらいオシャレな居酒屋だった。



トミーは自ずと最後の空いてる席に座ると、隣に座ってた男の人に、

「なに飲みますか?」


さりげなく聞かれたので、

「じゃあビールで」


トミーは終始合コンではこの男性と話していた。


35男。職業、エンジニア。


結構、俺様気質。


まぁ悪くはないと思った。


少し経って化粧直しに友達とお手洗いに立った。


「ねートミー、あの人といい感じじゃない?」


「まぁね、いい人そうだけどまだわかんないよ。これからこれから」


化粧直しから戻ると、あのエンジニアの人の声が響いてきた。


「常識だよ。常識!!」


なにがあったんだろうと思い、

「何が常識なんですか?」


すると、

「いやーそれがさ普通はねー………でさぁ、……普通はさ…………普通は。」


「?。何回普通って言うんだろう。」

「くちぐせ?にしては多いよなぁ。酔ってるのかなぁ。でもそんなに呑んでないしなぁ」

「常識。常識もいってるよなぁ」



トミーはその男性と一緒にきていた人に、

「もー酔っ払っちゃったんですかねー?」

と聞いてみると。



「いや、あいつの酔っ払ったとこなんか見たことないよ。あっ。あいつのあれかい?常識とか普通とかいってるあれ?」


「おれらもやめろとはいってるだけどさ、直らないんだよなぁ。あれね、あいつの口癖。」


トミーはそれを聞いた瞬間好感度が下がってしまった。



少しテンションが下がりこのまま何事もなく美味しい食事を楽しんで帰ろうと思っていると、年齢の話になった。


あんまり年齢の話はいやだなぁ、と思っているとあのエンジニアが。



エンジニア:「体内時計平気?」



おもわずトミーは、

「はっ!?」


と言ってしまった。


エンジニア:「いや常識的に普通はさそろそろ俺らも子供がむりになるよー」


【何をいってるんだ。こいつは子供がどうこうにプラスしてまた言ってるよ。常識とふ・つ・う。】


むしゃくしゃしてきて歯が痛くなってきた。


あぁもーっと思いながらカバンを開けてみてはみたものの薬が入ってない。


Aエンジニア:どうしたの?


「あぁ。薬忘れちゃったの。歯が痛くて。。」


するとエンジニアが、

「常備してなきゃだめじゃん。ふつー。」


苦笑しながら、、「そうだね。ふつーね。」(ちっ。)

この一言によりトミーの心は はい。ガラガラガラー。


【本日閉店】


結局帰りもタクシーを使った。

ただ一つ違うのは女友達も一緒ということ。


これから女二人の二次会という名の批評会が始まるのでした。

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