第二話 いざ建国! できない?
すいません。予約投稿の日時を間違えましたm(_ _)m
チュートリアルの声が言うには王プレイヤーはどこか拠点を決めて建国するそうだ。通常は国民が居る場所で建国するが俺には国民が居ない。と言う事で暗い霧の漂う森を散策中だ。なぜ森に入ったかって? 実は暗い霧の漂う森に入らないと日光のせいで死んでしまう所だった。これか、<神様の加護>の説明文は。
「と言う訳で森に入ったがこの道はどこへ向かっているんだ」
森に入るとそれなりの横幅のある道がありこの先になにかるのではと思い道をたどっていると。
「お、屋敷?」
霧の先には古びた洋館があった。かなり大きく庭も広い。長年放置されてきたような朽ちかけで、ぎりぎり人が住めるかどうかと言う所だ。人も住んでないだろう。そう思い屋敷を散策してみると屋敷は思いのほか広く二階建て地下付きでで状態も良く書斎の様な場所の本棚の本も読めるものが多かった。さすがに地下の食糧庫には何も入っていなかったが埃も少ない。この屋敷には何があったのだろうか。
屋敷を出ると屋敷の裏にはお墓があった。一人や二人ではなくそれなりの人数の墓だ。なぜこんなところに? と思わなくはなかったがヴァンパイアの屋敷っぽいので取りあえずは放置した。どうせ<神様の応援>の効果かなんかだろう。きっと何かが起こるに違いない。一応注意しておこう。
屋敷に戻り書斎へ行きいくつかの魔法関係の本を流し読みしていると気になる本を見つけた。それは『死霊魔術』について書いた魔法書で『死霊魔術』とはゴーストやゾンビなどのアンデットを操る魔法らしい。ヴァンパイアにピッタリではないか。俺は熱中して本を読み進めた。他にも『悪魔召喚の方法100選』や『ヴァンパイアの生態』などと言うおもしろそうな本も見つけたがそれは流し読みにとどめて後日じっくり読むとしよう。
死霊魔術の本に没頭していると雨音が聞こえ外を見ると雨が降ってきており雷までなっていた。
「暗いと何もできないし寝るか」
そういって俺はベットに横になり寝むりについた。
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草木も眠る丑三つ時、かどうかは分からないが真夜中に俺は何かの声が聞こえた気がして眠りから覚めた。声がどこから聞こえてくのか耳を澄ましていると裏のお墓の方から聞こえてくるようだ。ヴァンパイアになって聴力等も上昇しているみたいだ。
二階の窓からお墓の方を見ると、いた。お墓の真ん中の辺りに修道服を着た少女らしき人影がが魔方陣を描いているようだ。ん? あの魔方陣どっかで見たような…、あれだ!悪魔召喚の魔方陣だ。いけないあれを止めなくては。あれは確か自分を生贄に悪魔を召喚するタイプだ。流し読みだったので詳しくは分からないがあんなおそらく可愛いであろう少女を見殺しにしていいはずがない。
急いで階段を駆け下りお墓に向かった。魔方陣は完成してしまったようだ。だがまだ間に合う。
「おい、何をしているんだ!」
俺の声に驚いたのか一瞬肩を震わせる少女。声に反応してこちらを振り返る。
「な、なんでここに人が居るの?」
少女は涙を流し目元が真っ赤になった顔で心底驚いたというような表情を浮かべこちらを見つめる。
「そんな事よりその悪魔召喚をやめろ。それは自分を生贄にする魔方陣だ、死より酷い苦痛が待ってるだけだぞ。何を願うかは知らないがやめろ。」
「でも、これしか方法がないの! 一人は嫌なの!」
その言葉に応えるように魔方陣が光だし、悪魔は召喚された。その姿は定まらず黒い闇となって少女に向かって行った。
「いや! 何でこっちに来るの、お母様達を生き返らせてくれるんじゃないの?」
どうやら彼女は悪魔に母親の蘇生を願ったようだ。下位の悪魔にそんな力は無い、精々死霊魔術で魂を死体に縛る位だ。
そんなことより彼女を助けなくては。どうすれば良い。
そんなことを考えている間も黒い闇は彼女へと近づいていく。
「こっちに来い。逃げるぞ」
「い、いや。来ないで。来ないで」
どうやら彼女は恐怖のあまり錯乱しているらしい。
そうだ、悪魔の真名を奪えばその悪魔を支配下に置けるらしい。鑑定の魔眼で悪魔の真名を出せば無理矢理従属させられる。そう思い悪魔に鑑定の魔眼を使う。
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名前 :エルク・モロク
種族 :悪魔族
レベル :162
能力値 ▼
スキル ▼
称号 ▼
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この逆三角形はなんだ? それより、
「エルク・モロク、俺に従え!」
その言葉を発すると同時に彼女へ纏わりつく黒い闇が動きを止めた。
「やったか?」
しまった。ついフラグを…
彼女を見ると体の左半分は肌が黒くなり輝くような金髪は漆で塗り潰したような黒髪に変わっていた。
「おい、大丈夫?」
(・・・返事がない、ただの屍になりそうな悪魔にとりつかれた死にそうな少女ですよ。誠さん)
まさか神様?
(ええ、そんなことよりいいんですか? その少女、そのままではすぐに死んでしまいますよ)
そんな…神様、なんとかする方法はないんですか?
(もちろんありますよ。でもそれは自分で考えてみて下さい。ですがヒントならあげられますよ。)
お願いします。教えて下さい神様!
(簡単な事ですよ。人間の体では悪魔の憑依に耐えられませんがそれ以上の力があれば耐えられます。ここまで言えば誠さんならわかりますよね?)
…彼女を吸血鬼にすればいいんですよね?
(ええ、誠さんは出来ますか? 未来ある少女を吸血鬼に堕とす事を)
しょうがない事とは言いませんよ。自己満足だってこと位分かってますよ。それに眷属ハーレムをつくる覚悟は出来ています!
(最後の一言さえなければ完璧だったんですがね。まぁ正解です。正解した方にはプレゼントを上げましょう。後で確認してくださいね。それじゃあさようなら)
よし。プレゼントは気になるが血を吸うか。
「ごめんな」
そう呟き彼女の首筋に顔を埋め首に牙を突き立てる。
「あっ…あぁ」
彼女はうめき声をあげるもその声は艶めかしい。
吸血鬼の吸血は強い快楽を伴うって聞いたけど、エロいいな。それになんだこの血は、さっぱりとした甘味が口に含んだ瞬間広がる。旨すぎる。
「おっと、吸いすぎるところだった。こんなもんか? 次は血を飲ませるか」
俺は噛みついた首に自分の血を流しこむ。
初めての吸血は甘いさっぱりとした味だった。
ポーン 吸血鬼が 処女の血 を一定量吸血したため爵位が与えられます。
吸血鬼 へ 吸血鬼士爵 の爵位が与えられました。
『眷属召喚』のスキルを得ました。
ポーン 吸血鬼子爵が 悪魔の血 を吸血したため爵位が上がります。
吸血鬼子爵 へ 吸血鬼男爵 の爵位が与えられました。
『眷属騎士団』のスキルを得ました。
ポーン 吸血鬼が 神聖なる血 を吸血したため種族:吸血鬼を超越します。
特殊スキル『血の制約を超えし者』を得ました。
種族スキル『血の制約』の一部を無効化、隠ぺいされた能力を一部有効化します。
パワーアップ? 彼女の血は旨いだけでなくパワーアップまで出来るのか。まぁ吸血鬼は血を吸うとパワーアップするって事か、よし、これは様々な種族の美女の血を吸わなければならないな。眷属ハーレムを作る理由が出来た。後隠ぺいってなんだろうか、アステアがなんか仕組んだのかな。
取りあえずは寝ている彼女を寝室まで運ぶか。そう思い彼女をベットに寝かせ今日一日あったな、とおもいつつ眠りに落ちて行く。
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名前 :佐渡 誠 性別 :男
種族 :吸血鬼男爵
レベル :0
能力値 ▽
HP 1000 MP 1500
筋力 120 魔力 90
体力 90 知力 100
俊敏 45 精神 110
器用 11 運 2
スキル ▽
『眷属召喚』『眷属騎士団』『始祖の欠片』『血の制約』『血の制約を超えし者』『鑑定の魔眼』
称号 ▽
<神様の応援>
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現時点でのステータスです。今後レベルアップした時等に載せて行きます。
一般男性のステータスは基本10で少しうまいぐらいが15、普通の兵士などの戦闘を仕事としている人の筋力が20~です。ですがこの世界にはレベルアップという概念があるので一概には言えません。裏設定でプレイヤーの再来と共にレベルアップに必要な経験値減少しています。このおかげで新しい英雄や強力な魔物などが誕生しやすくなっています。
日本人の大学卒業者レベルで知力90程度です。小学生でも50程まで行きます。誠は将来の夢が学者だったので100まで行っています。これもちょっとしたフラグなので参考までに。
※変更 ステータスの器用など変更しました。