プロローグ
どうも清水さんです。
つたない文章ですがみなさんに楽しんでもらえれば嬉しいです。
誤字、脱字、間違いなど報告して下さるとありがたいです。
感想、評価もお待ちしています。
それでは「転生吸血鬼の異世界征服」をどうぞ。
俺の名前は佐渡 誠。県立大学の大学二年生で主な研究課題も無く様々な事を事を調べている。将来の夢は学者なので何か一つに研究課題を絞ろうと思うがまだ大丈夫だろう。父母ともに健在で兄妹は居ない、父はパソコンやゲームなどのプログラムを組む仕事をしている。
大学からの帰り道、電車から降り家へ向かう途中横断歩道を渡ろうとすると目の前をおばちゃんが道を渡って来ていた。
最近は事故も多く、大丈夫かと思い左右を見回すと案の定、左からトラックが走って来ていた。
思い返せば今日は不幸な一日だった。大学の授業へは電車が遅れ遅刻し、昼飯を買おうとしたらどこかに財布を落としてしまい昼飯は抜き。幸い定期入れは落とさずに済んだが財布にはそれなりの金額が入っていた。
おばちゃんに危ないと声を掛けようとするとおばちゃんが道端の石に転んだ、どうやらトラックからは車高的ににおばちゃんは見えて無い様でそのままトラックは突っ込んで行く。
「あぶない!!」
叫ぶと同時に体が動いておばちゃんを押していた。
走馬灯見なかったなぁ。
ドン!
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「ん…あれ?」
ここはどこだ?
「こんにちは、佐渡 誠さん」
目の前には真っ白な初老の男性が立っていた。
「あなたは、いったい誰ですか?」
俺は確か大学の帰り道に、トラックが…。
「あ! 俺って事故ったんじゃ?」
「ええ、残念ながらあなたはトラックに轢かれそうな女性を助けて死んでしまいました」
「死んだ…ん? ならここは天国?」
「いえ、その上の神界とでも言うところです」
「神界? じゃああなたは神様!?」
「ええ、あなたからすれば私は神様ですよ」
「神様…す、すいません。礼儀もなって無くて!!」
「大丈夫です。普通に接して下さい」
神様に「普通に接して下さい」と、言われたとたん頭の中がスッキリして落ち着いた。
「その神様が俺なんかに何か用ですか?」
俺は期待している。異世界転生物ラノベの主人公はこうやって異世界に旅立って行ったからだ。
「ええ、その通り異世界に転生して貰おうと思います。」
「本当ですか!? てか心を読んだんですか!?」
嘘! マジで異世界転生しちゃうのか? 今日は良い事無いと思っていたが、これは…。
「本当です。早速ですが、私のお願いはあなたにその世界を征服して貰う事です。実は中級神達の間で『剣と魔法の世界』を作る事がブームになっていまして、その際に創られた世界の一つに重要な神の一人が引きこもってしまいまして」
神様パネェ。世界を創るブームがあったって、ん? 神さまがが引きこもり?
「その神なんですがその世界に引きこもって職務放棄状態なんですよ。一応地球の幸運を司る神なので困っているんです。その神をその世界から出させるにはその世界で神を殺さなければならないのです。なのでその神を倒して仕事に復帰させて下さい。あ、あなたの世界で言うゲームの様な世界なのであなたでも、れべるあっぷ? すれば神ぐらいたおせますよ。多分」
「え? その神様の世界に入ってその世界の神を倒せと? でもなんでその世界を征服するんですか? ていうか今日の不幸はその神のせいですか!?」
「世界を征服するのはその神、神と呼び続けるのは他の神に失礼ですね。名をアステアと言います。女神アステアはその世界、こちらも女神の名をとってアステアと言います。アステア世界で人間達に試練と称して争わせ楽しんでいるのです。今回はそれを逆手に取り、あなたに世界を征服して貰います」
女神アステア以外にひどい奴だな。けれど世界征服なんて出来るのか? 現代の知識はあるが現代人のひ弱な体ではアステア世界に行ったって直ぐに死んでしまう気がする。
「出来る、出来ないじゃないんです。やるんです。あ、私も観ながら応援してるんで頑張ってくださいね。頑張りに応じてプレゼントなんかも用意してあるんで」
「なんかすごく無理ゲー臭がするんですが…やります!」
「お! では早速行ってもらいましょう。頑張ってくださいね~。」
神様もチート能力をくれると言っていたし大丈夫だろう。俺はそんな人任せ、いや、神任せな考えで異世界『アステア』に転生した。