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29歳独身は異世界で自由に生きた…かった。  作者: リュート
『押し掛け』ならぬ『押し売り』女房
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第六話~与太話かと思ったら本当でした~

「イラッシャーイ」


 今日の店番は猫の店主だけらしい。

 ルイスがいないせいか、それとも時間帯のせいか客はまばらでゆったりとした空気が流れている。


「ここに入ったことは?」


「何回か、ですね。私はほら、あんまり戦闘は得意じゃないので」


 得意じゃないではなくからっきし、ではないかと思うんだが。

 とにもかくにも発動体に関する知識が乏しいので、ここは素直に店主に聞くとしよう。


「すまない、昨日この店でこのクォータースタッフを買ったんだが、ちょっとハードな使い方をしたせいで早速ガタが来たんだ。もう少し丈夫なものはないか?」


 そう言ってクォータースタッフを見せると、猫の店主はそれを受け取って仔細に点検し始めた。

 当面の生活費は問題ない、今回の稼ぎを注ぎ込んでもいいだろう。

 それにしても非現実的な光景だな、デカい猫が武器を眺める様は。

 ここが異世界なんだと改めて実感させられる。


「ふむ、お兄さん確かにハードな使い方したみたいネ。コレは確かに戦闘もこなせる発動体だけど、あくまでも後衛の魔法使い用が自衛できるようにしてるだけネ。フツー、魔法使いは前でガンガン戦ったりしないからネ」


「タイシさん前でガンガン戦ってましたからねー。そりゃもう襲い掛かってくるゴブリンをばったばったと薙ぎ倒してました」


 そうして店主が何事か呟くと、杖が薄っすらと光を帯びた。

 店主はひとつ頷いてこちらに視線を向けてくる。

 しかしあんまりラブリーな感じじゃないな、この猫。

 地味に目が鋭いし。


「発動体としての機能は問題ないネ。一度使ってる以上返品は受け付けられないけど、新しく発動体武器を買うなら銀貨2枚分として下取りはするヨ」


 下取りして何に使うのかと聞いてみると、再加工して発動体のワンドにするのだそうだ。


「今まで棍を使ってたなら同じような使い勝手の武器が良いネ? 予算はドレくらいネ?」


「金貨一枚以内だな」


「ならコレとかコレネ」


 店主が薦めてきたのは木製の棒の両端を銀色の金属で補強し、また棍全体を薄い金属板で補強してあるものだ。

 クォータースタッフを金属で補強したようなものだな。

 今までと同じ感覚で使えるだろうし、補強によって殺傷能力が向上している感じか。

 大体俺の身長と同じくらいの大きさだ。

 もうひとつは槍だ。

 柄から刀身まで含めての長さは俺の身長より少し長いくらい。

 1.9mくらいだろうか。

 店に置いてある槍の中では比較的短い方で、短槍と言った方がしっくり来るかもしれない。

 こちらも強化されたクォータースタッフと同様で柄部分は金属板で補強されている。

 刃は両刃で、頑丈そうな幅広のものだ。

 これなら頑丈な表皮を持つ魔物相手でも防御をぶち抜けそうだな。

 攻撃力は上がるけど慣熟訓練が必要だ。


「どちらも武器としては一長一短だからネ。単純に武器としての殺傷能力は槍の方が上だけど、魔力を最大限利用するなら棍の方がいいネ」


「発動体としての能力が上だからか?」


「棍の方が魔力容量と、保持性が高いから魔力撃が強力になるネ。この槍の刀身は普通の鉄だからネ、どうしても刀身部分から魔力を放出してしまうネ」


「魔力撃?」


 聞き慣れない言葉を聞き返してみると、店主はきょとんとした顔をした。


「アイヤー、お兄さん魔法戦士なのに魔力撃知らないノ? それなら武器がこうなるのも納得ネー。ちょっとだけ見せてあげるネ」


 そう言って店主はボロボロになった俺のクォータースタッフを持って軽く俺の肩の辺りを突いた。

 少し肩が押された程度の衝撃で、耐性を崩すどころか身じろぎするほどのものですらない。


「コレが普通の打突ネ。次、コレが魔力撃ヨ」


 先ほどと同じく店主が俺の肩を軽く突く。

 肩に触れるか触れないか、というところでクォータースタッフ全体が一瞬薄っすらと光ったように見えた。


 次の瞬間。


「がっ!?」


「タイシさん!?」


 まるで金属製の棒で力いっぱい突かれたような衝撃が俺の肩を突き抜けた。

 肩ごと身体を後ろに持っていかれそうになるが、なんとか踏みとどまる。マールが横で支えてくれた。

 信じられないような威力だ。

 ヤバい、肩が上がらない。


「今のが魔力撃ネ。武器に魔力を込めて、インパクトの瞬間に魔力を相手にぶちこむネ。棍は魔力の容量と保持性能が高いから、魔力撃向きの武器ヨ」


 店主はそう言ってズキズキと痛む俺の肩に今度は軽くクォータースタッフを触れさせた。

 すぐに痛みが引いて行く。回復魔法だろう。


「練習するといいヨ、お兄さんかなり魔力が高いみたいだからネ。さっきので踏みとどまるとは思ってなかったヨ。フツーなら店の外までぶっ飛んでるネ」


 そういって店主はニヤリと笑った。

 武器屋を営んでいるだけあって武器の扱いに関する知識は流石だな。


「それほどでもない。ただ痛い目に遭った分値引いてくれ」


「ソレは駄目ネ、魔力撃の実演で相殺ヨ。でもお兄さん見込みありそうだし、先行投資ネ。どっちも銀貨9枚で良いヨ」


「ふーむ、ちょっと待ってくれ。マールも何か買うんだよな? 何を買うつもりなんだ?」


「あ、えっと。私でも簡単に扱えそうなクロスボウなんかを買おうと思ってました!」


 なるほど、クロスボウか。

 連射性能は高くないけど扱いやすい武器だな。


「なるほど、と言うわけだ店主。まとめて買うから少しオマケしてくれ」


「しょうがないネー。じゃあお嬢ちゃんのクロスボウ用の矢は2ダース分サービスするヨ」


 渋いなこの店主。

 まぁいくらかサービスしてもらえるならよしとするか。

 俺の方は…うん、棍にしよう。今の魔力撃とやらも是非使いこなしてみたいし。




 結局俺は強化された棍――鑑定眼ではバトルスタッフ改と表示されている――を購入し、マールはライトクロスボウを購入した。

 今は灼熱の金床亭に戻って夕飯を取り、部屋でゆっくりとしているところだ。

 俺はダブルベッドに寝そべって天井を見ている――フリをしながらステータス画面をいじっている。


 のだが、今は何も考えられずにボーっとしている。


 マールはダブルベッドに腰掛けて早速生活資金を帳面につけているようである。

 何故ダブルベッドなのかって? 二部屋取るよりも安いからだ。

 生計を一緒に立てる以上安いに越したことはない。

 俺が先払いしていた分も合わせてマールが経費として計上し、整理している。


 とりあえず取ったのは魔眼の一種、鑑定眼だ。

 アイテムだったら名前と効果、用法などがわかる。

 生き物だと名前やレベル、スキルなどがわかる。

 人である場合は職業や賞罰、ある程度の肩書きもわかる。


 ところでこいつを見てくれ、こいつをどう思う?


 名前:マール(偽名) マーリエル=ブラン=ミスクロニア

 レベル:2

 スキル:礼儀作法2 詐術1 危険察知2 演奏1 懐柔3 王族のカリスマ(信)

 称号:駆け出し冒険者 家出娘 ミスクロニア王国第一王女(王位継承権二位)

 賞罰:なし


 すごく…王族です…。


 ただのお馬鹿だと思ったら色んな意味で『本物』のお馬鹿だった。

 どうすればいいんだこれ、色々無かったことにできないだろうか?

 むしろこれはもう開き直って貪ってしまうべきなのだろうか。


 落ち着け。

 落ち着くんだ俺。


 あまりにも衝撃的な内容だった、それは認める。

 だからこそ落ち着かなければならない。

 今、俺に出来ることは多くない。

 そう、たった一つの冴えたやり方ってのがある。


「見なかったことにしよう」


「ん? 何か言いましたか?」


「なんでもない」

 

 ちなみに鑑定眼の発動にはMPを1消費する。

 今回は一気に3レベルアップし、最大MPは333になった。

 それなりに増えたとは言え、あんまりガバガバ使うのは危険ではある。


「なぁマール」


「なんですか?」


 俺が呼びかけるとマールが帳面から顔を上げて微笑む。

 艶のある鳶色の髪の毛、整った顔立ち、肌はシミひとつなく綺麗。よくよく見てみると気品のようなものも感じられる気がする。

 胸はそんなに大きくないが形が良いし、小柄ながら均整の取れたプロポーションだ。


 ああ、文句なしの美少女だなこいつは。


「なんでもない」


「…? ああ! 呼んでみただけ、ってやつですね! もう、タイシさんったら寂しがり屋さんなんだから…」


 何を勘違いしたのかニヤニヤしながら帳面を置いて擦り寄ってくるマールの顔を抑える。

 ええい擦り寄るな、そう簡単には篭絡されんぞ。


「なぁ、お前なんで故郷を飛び出して冒険者になろうと思ったんだ?」


「むぐぐ、昨日言ったじゃないですかー。好きでもない、というか嫌いな相手と政略結婚させられそうになったから家出してきたんです。そういうタイシさんはどうなんですか? 私ばっかりズルいですよ!」


 マールが俺の手をいなして腕に抱きつき、肩に頬を擦りつけてくる。

 犬かお前は、何なんだこの可愛い生き物は。


 というかマジだったんですね、素でスルーしてたよあん時は。

 まさか本当にお姫様だとは思わないよね、常識的に考えて。


 しかしどうしよう、王女様コマしちゃったよ。

 いざとなったらマールを連れて逃げよう。うん。


「うーん…長期的な目標はないな。当面は経験を積んで、腕を磨いて、装備を充実させて冒険者ランクを上げるってとこか。冒険者になった理由そのものはまぁ、合ってそうな職業だったからだし」


「男の人はこう、目指せハーレムとか一国一城の主になるとかそういうのじゃないんですか?」


「興味が無いこともないけどな、そういうの。というかハーレムとか、お前的にはアリなわけ?」


「私が正室なら問題ありません! むしろそれくらいは男の甲斐性ってヤツだと思いますよ?」


 マールの話によると、冒険者の男性が複数の配偶者を娶る事は珍しくないらしい。

 色々と理由はあるが、命の危険に晒される事が多くて溜まりやすい上に、体力も高いので一人では大変だからとか。

 生々しいなオイ。


 他にも単純に種の保存のためとか、優秀な冒険者の子供が遺伝的に優秀な素質を受け継ぐことが多いとか。


「とりあえず、私一人じゃ大変かどうか試してみませんか?」


 マールが耳元でそう囁き、耳を甘噛みしてくる。

 ゾクリとした、というか変な声が漏れそうになった。


 よろしい、ならば戦争だ。

 今日は俺の意思で、理性を保ったまま致してやる。

 だが見くびるなよ、これくらいのことで俺が篭絡されると思ったら大間違いだ。





 すみません無理でした。

 マール可愛いよマールprpr!






 それから数日は訓練に費やした。

 23ポイントあったスキルポイントのうち鑑定眼で3ポイント、地水火の三属性の魔法と回復、純粋魔法をそれぞれ2にして15ポイント、長柄武器を3にして3ポイント。

 あと生活魔法というものを1ポイントで取ってみた。

 合計の消費スキルポイントは22ポイントで1ポイント残してある。


 属性魔法はレベル1で単体攻撃魔法、レベル2から各属性の特色が出てくる感じだ。


 風魔法はレベル1で風弾、レベル2で風刃と風壁。

 発動と弾速が早くて基本的に見えないから避けられにくいのが特徴だ。

 風刃不可視の刃で敵を切り裂く。

 風壁は矢避けになったり、至近距離の相手を吹き飛ばしたりするのに使える。


 地魔法はレベル1で土弾、レベル2で落穴と土壁。

 土弾は弾速が遅めな分、質量がしっかりあるので相手の体勢を崩せる。

 落穴は足が取られる程度の段差が相手の足元に出来る。拡大すれば立派な落とし穴を簡単に作れてしまう。

 土壁は名前そのままだけども防御力が高い。剣で数回斬りつける程度じゃビクともしない。


 水魔法はレベル1で水弾、レベル2で氷弾と水膜。

 水弾の威力は風弾と土弾の中間くらいで、よろけさせることもある。

 威力調整が容易なので非殺傷魔法として優秀だ。

 氷弾は当たると敵に突き刺さる上に内部から凍らせる、殺傷能力が著しく高い。

 水膜は物理的な防御能力は無きに等しいけれど、火に対する防御力が高いようだ。


 火魔法はレベル1で火矢、レベル2で火弾と炎射。

 火矢は発動と弾速が風弾並みに早い。

 火弾は着弾と同時に周囲に火炎が広がる範囲攻撃魔法。

 炎射は掌から炎が噴き出す。試し撃ちの時についつい汚物は消毒だー! と叫んでしまった。

 火魔法は魔法そのものだけでなく、着弾した相手に延焼効果を与える。エグい。


 あとは回復と純粋か。

 回復はレベル1でヒール、レベル2で解毒だった。

 解毒は酒酔いにも効いた。


 純粋はレベル1で魔矢、レベル2で魔弾と障壁。

 魔矢は純魔力の矢が相手を貫く、レベル1魔法としては属性魔法と比べて殺傷能力がかなり高いように思う。

 魔弾は更に輪をかけて威力が高い。着弾すると相手の内部で爆発するようだ。

 障壁は光る魔力の膜を展開する。

 これがまた強力で、物理攻撃も魔法攻撃も防ぐ。ただし消費MPがデカいし張ると動けなくなる。

 どうもこの純粋魔法というのは属性魔法の上位カテゴリの魔法のような気がする。


 そういえば生活魔法というのも取っていた。

 これは火をつけたり、食べ物や飲み物を冷やしたり、身体や衣服や装備品を綺麗にしたり、照明を作り出したり出来る魔法だ。

 簡単な止血の魔法もあって非常に便利である。


 そして今は例の魔力撃とやらを試している。

 これが難しい。

 武器に魔力を込めてぶん殴ること自体はそんなに難しくはないのだが、あの店主のように軽く突くだけで相手を吹っ飛ばすというのはどうやっているのか見当もつかない。

 込める魔力の量を多くすれば近い感じにはできるのだが、何かが違う気がする。

 ちなみに魔力撃というスキルはリストの中には無かった。


「むーん…」


 あの店主のように上手くはいかないが、とりあえず形にはなってきた。

 あとは実戦で試してみるのがいいだろう。

 ギルドの修練場は対戦相手に事欠かないのだが、制御が完全じゃない魔力撃でうっかり爆殺してしまっても困る。

 というか標的用の人形は本気でやったら一撃で木っ端微塵になった。


「タイシさんタイシさん」


 考え事をしている間にいつの間にかマールが隣に来ていた。

 俺が視線を向けるとなんだか妙に嬉しそうに続きを話し始める。

 なんというかじゃれ付いてくる子犬みたいで可愛い。


「ウーツさんがゴブリンの掃討依頼が来たぞって。他のパーティや騎士団と共同でゴブリンを一掃するそうですよ。私たちも行きましょう!」


「ゴブリンか、そうだな」


 ギルドカウンターへと向かって歩きながらストレージを開き、マールに戦闘用のボルトを渡す。

 ここ数日の訓練でマールのクロスボウは静止目標になら問題なく当てられる程度になった。

 マールには射撃スキルが生えていた。

 ちなみに俺も気分転換に撃たせてもらってるうちに射撃スキルが生えた。

 どうやらそれなりに訓練すればスキルポイントを振らなくてもスキルは取得できるらしい。

 ポイント節約のためにも取っ掛かりくらいは訓練で習得した方が良いのかもしれない。




 ギルドカウンターには多くの冒険者が集まっていた。

 その殆どが装備を見る限り俺たちのような駆け出し冒険者だ。

 高い金属鎧を身に着けている者があまりいないので一目瞭然だな。

 しかし殆どが戦士みたいだが、魔法使いはいないのか?


「お、魔法使いが来たぞ」

「これで生存率がぐっと上がるな」


 どうやら歓迎ムードのようだが。

 もしかして魔法使いって俺だけなのだろうか?


「おうタイシ、お前も参加だよな?」


 初日に俺が昏倒させたイーサンが肩を叩いて声をかけてくる。

 あれから何度か模擬戦の相手をして貰っている。

 今のところ俺の負けなしだが、最近は体の動きにキレが出てきていて危ない時もある。

 三日前に剣術のレベルが2になったからだろう。


「ああ、参加者はこれで全員か?」


「そうみたいだな。騎士団の連中も居るらしいし、まぁ余裕だろ」


 この場に集まっているのは十八名。

 殆どが戦士で、マールを含めて射手が三名。魔法使いは俺だけらしい。


「よーし、集まったな! 討伐報酬はいつも通りゴブリン一匹につき大銅貨5枚だ! 他にはこの掃討作戦に参加しただけで一人当たり銀貨2枚、働いてないやつには払わんからそのつもりでな!」


 ウーツのおっさんの一言に一同がドッと沸く。

 その後は簡単なブリーフィングが行なわれた。

 今回叩くゴブリンの村落は街から半日ほど歩いた森の中だ。

 夜明け前に町を出発し、午前中に村落を襲撃、その後残敵の掃討を行なってから夜には街に帰還する予定だ。

 

「集合は今晩、夜の鐘が鳴る頃だ。最悪、二晩森の中で夜を過ごすことになるかも知れん。各自、食料の手配など準備を怠るなよ。ちなみに保存食はカウンターでも格安で売ってるぜ!」


 そう言ってニヤリと笑うウーツのおっさんに野次が飛び、その場は解散となった。

 俺達はというと、素直にギルドのカウンターでウーツのおっさんから必要な物資を買い付けている。


「保存食を念のため三日分、二人前。毛布も予備があったほうがいいな、二枚くれ」


「タイシさん、ランタンはどうしますか?」


「ああ、一応あった方が良いな。あと水袋…いや、樽があったよな? それに水をくれ。三つもあればいいだろ」


「おう、トレジャーボックスで持っていくのか?」


 俺が頷くとウーツのおっさんは他の職員を呼んで何か言いつけた。

 どうやら向こうで用意するらしい。

 聞いてみると、馬車で移動するとかならともかく徒歩での行軍で樽に水を入れていくことは無いのだそうだ。

 そりゃ重いしそうだよな、俺には関係ないけど。


「お前さんのトレジャーボックスは一体どれだけ入るんだ? そういやこの前も大量にゴブリンの死体を持って帰ってきたよな」


「わからん、限界まで入れたことが無いからな」


 同じものはスタックされる。

 重量表示とかも無いし、個数の上限表示も無い。

 まさか無限に入るとも思えないが、かなり余裕はありそうに思う。


 水の入った樽を手に入れた俺達は武器屋でマールのライトクロスボウに使うボルトを追加で3ダース購入し、出撃準備を終えた。

 さて、今回はどれだけ稼げるかな。

 ~魔法使い冒険者の希少性~

 潜在的に魔法使いになれる素質を持つのは約20%、実際に本格的な魔法使いになるのは更にその半分の10%ほど。

 本格的な攻撃魔法や回復魔法を使えるのであれば王国軍や街の治療院など冒険者よりも比較的安全で、かつ安定的な収入を得られる職につくことが出来る。

 そんな世の中でわざわざ冒険者になる魔法使いというのはそれほど多くは無い。

 実際のところ、魔法使いの冒険者は四十人から五十人に一人くらいのものである。

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