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chu!可愛くてごめん♡合コンデビューなのだ②

最強遺伝子を引き継いだスーパー女子高生、芹沢小鳥は容姿端麗の女子高生!カワイイ・イケてる女子を目指し奮闘中。

幼馴染の乙女なイケメン傑と中性的なインテリ一路と高校デビューを果たして、青春胸キュン生活を送るべくあらゆる作戦を立てるが、あらゆるトラブルに巻き込まれ…。


本人の目論見通りに青春胸キュン高校生活を送れるのか?それとも強く逞しい高校生活を強いられるのか?

ドタバタ青春胸キュン格闘スペクタクルが今始まる???


スピンオフ作品(カクヨムで連載中)


不定期更新 気が向いたらアップします。

「チョリーッス!飲んでるー!?」

「ちっすー!俺らも混ぜてよ!」

「おおおお!ベリーキュート!ちょー可愛い子が居る!」

酒に酔っているのだろうか?いかにもチャラそうな若者4人組が勢いよく乱入してきた。


「ちょ!何なんですか?」

涼介は慌てて乱入者に対して文句を言った。


「あー、ごめんごめん!でもさ、俺ら男ばっかりでつまんないじゃん。女の子貸してくんない?」

チャラい男は涼介の肩を無理やり組んで挑発した。

友達二人も立ち上がり、女子に近づけさせないように立ちはだかっている。


「ちょっと!店員さん呼ぶね!」

緊迫した声で茜がフロントに電話をかけようとしていた。


「な、なんて素敵なの!?女子に触れさせまいとする男子達。騎士ナイトよ!ナイトだわ!ソレに茜ちゃん。こんな時でも毅然として素敵!カワイイ!」

小鳥は口にこそ出さないが、思わず興奮して顔を紅潮させていた。


隣りにいる花音は、チャラい男達が怖いのか少し震えている。

「な、花音ちゃん!本気で怯えてる。な、なんて健気なの。抱きしめてあげたい!」

小鳥は隣の花音を見るとたまらない気持ちになった。


「なぁなぁ、一緒に飲もうぜ?」

男は涼介と茜にヘラヘラと笑いながら話しかけている。


「ふざけるなよ!出てけよ!」

涼介は毅然とした態度で男達に言った。が、少しだけ声が裏返った。

二人の友達達も少し震えて居るようだった。


「ひょーかっけー!マジカッケー!あははは」

「おいおい、震えちゃってる?」

男達は涼介の姿を見て嘲笑した。


「す、凄い!涼介くん、ヒーローじゃん!なんてカッコいいの!?それに友達二人も震えてまでも立ち向かおうとしてる!かわいすぎる!感動すら覚えるわ!萌え死ぬ!キュン死してしまうわ!!」

小鳥は心のなかで絶叫した。


「でも、このままじゃ、場の雰囲気が悪くなっちゃうし…。男の子達は喧嘩になっちゃったら、合コンどころじゃなくなるし、茜ちゃんも花音ちゃんも一杯一杯。ここは私がどうにかするしか無い!」

小鳥はそう考えると、必死に対策を考えた。


「どうしよう。殴ったりしたら、男の子達からドン引きされちゃう。キザにも絶対に駄目って言われたし…。それに茜ちゃんに見られたら、私の高校生活が…。駄目だ血とか出ない別の方法を…」

小鳥は一生懸命考えた。


「関節技で落とす?だ、駄目よ。そんな事したら涼介くん達の自尊心を踏みにじってしまう。このまま涼介くんたちにはヒーローとナイト達で居てもらうにはもっと平和な感じに…そ、そうだ!!」

小鳥は心の中で閃いた!というポーズを取ると、涼介の横にすすっと出てきた。


「え?どうしたの?君ちょーかわいいね~!一緒に飲まない?」

「ヒュー!ちょー美人俺この子に決めた!」

小鳥の登場に男達は色めき立った。


「ちょっと!芹沢さん…危ないよ!」

茜が心配して声をかけた。涼介も心配そうな顔で小鳥を見た。


「ねぇ。お兄さん達。私達合コン中なんです。ちょっと邪魔なんで、帰ってもらえます?」

小鳥は男達ににこやかに話しかけた。


「ええぇ。でもさ、こうやって知り合っ…」

男が途中まで言いかけると、小鳥は男の手をぱっと掴んで、肩をトンと突いた。


「ん?…うおおおおおおお!?」

男はそのまま、苦悶の表情で後ずさった。


「え?何々?どうした?」

ヘラヘラしていた男達が、不思議そうに後ずさった男を見た。


「か、肩が肩が…ああああああ」

「え?肩がどうした?おい、お前何した?」

別の男が小鳥に詰め寄ってきたが、小鳥はパンと下から男の腕を腕を跳ね上げると、先程同様に、腕を引っ張った。


「え?……うあわあああああ!おま、何した!?」

男は先程の男同様に、肩を抑えるようにして小鳥から慌てて離れた。


「うーん。お兄さん達面倒くさいから、肩関節外しちゃった♡」

小鳥はペロっと舌を出して可愛く言った。


「!!?」

「え!?」

「!?」

「!!!?」

「は!!?」

その場にいる全員思わず絶句した。

もちろん乱入した男達だけでなく、茜や花音も涼介達もである。


「ねぇ、肩入れたげよっか?」

小鳥は男にニッコリと微笑んでいった。

男はお化けを見るような目で小鳥を見ながら、少しだけ頷いた。


「よっと!」

小鳥は肩を両手のひらで挟むとポンと上に上げると、肩を見事に入れた。


「お、お前!何考えて…」

男が大声で怒鳴りかけたので、小鳥はまた先程と同じく、ポンと肩を叩いて再び肩関節を外した。


「うあああああ!ああああああ!」

男は半泣きになりながら、また肩を外されてしまった。


「もう、せっかく入れてあげたのに…騒ぐからだよ。関節外れると癖になるから気をつけなよ」

小鳥は呆れ顔で男達に、文句を言った。


「ちょ!チョット待ってくれ!冗談だよ。しゃ、シャレだから!もう俺ら行くから!ちょっとマジ勘弁してくれ!」

チャラい男の一人が慌てて小鳥に、懇願してきた。


「えー、それってさー。自分勝手じゃない?」

「ご、ごめん!さ、酒にちょっと酔っててさ。勢いで来ちゃったんだ。すぐに帰るからさ。本当にごめんなさい!」

男はそう言って、小鳥に土下座して頭を下げた。


「ねぇ、お兄さんさ。頭下げる位なら最初からヤメとけば?」

小鳥は冷たい顔で男に言った。その冷淡な態度は男達を震え上がらさせた。

同様に茜や涼介達も震え上がった。


そういうと、小鳥は肩関節を外されて苦しんでいる男二人のところに、行くと先程と同様に肩をパシパシとあっという間に入れてしまった。


「ああ、あああ。うわあああ!」

「た、助けてええ!」

肩を外された男二人は、化け物を見るような目で小鳥を見るとそのまま逃げていった。


「あ、そうだ!接骨院とかで肩入れるのって大体3000円掛かるから、1回3000円ね」

「え?」

「いや、肩入れるのって3000円!3回入れたから9000円!」

小鳥は土下座している男に手を差し伸べた。


「!!?」

男は慌てながら財布から一万円札を小鳥に投げつけるように渡すと転がるようにして部屋を出ていった。


「うふふ。千円おつりだよー!あー行っちゃった。ねぇ。お金も貰えたし、さあ!合コン続けよう!盛り上がっちゃうぞー!」

小鳥は振り返って茜や涼介達に満面の笑みを見せた。


その場にいる全員、小鳥の顔を見て戦慄した事は言うまでもない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その日の夜のライン(一路や傑とのグループやり取り)


いち) どうだったのー?合コン?

ことたん)チョー楽しかった!これは脈アリ!?キャ♡

傑)良かったじゃん。ちゃんと友達にお礼言いなよ

ことたん)もうね。近いうちにもっかい合コンしようって!

いち)へー。よっぽど楽しかったんだね。

ことたん)うん。結構しっかり者ってのもアピールできたよ!

傑)アンタがしっかり者!?w

ことたん)誰とデートしよっかなぁ!明日茜ちゃんと相談してみる!

いち)大丈夫?いきなりだと失敗しない?

ことたん)大丈夫!私はもう昔の私ではないのだ!

傑)もうお腹いっぱい。寝るねzzz

いち)おやすみー

ことたん)えー?もっと話したかったのに!?じゃあ、明日ね!おやすみー


なお、男子3人から小鳥に連絡が入ることは当然無かった。

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