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【神世界転生譚】 リセットしたいとは言ったけど、こうじゃないだろ?!神になるとか聞いてない!  作者: Resetter
第二章 : アースガルズ編

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2.3話 神改造。魔改造ではない。

前回のあらすじ:ハゲてないよ?!

https://47211.mitemin.net/i969471/

キレイなニケイメージ画像

 

 ちょっとばかり性能を上げるつもりで、ニケの装備に名前を付けた。タラリアとアイギス。


 伝説の名前って感じのを安易に付けたのが不味かったのか、やたらと神々しくなってしまった。

 まぁ性能が上がる分にはいいんだけどさ……。


 そんな有様を見て、ニケはとても訝しげに、ジト目をオレに向けてくる。


 やめてー!そんな目で見ないでー!そういう趣味は無いのよォアタイ!


「ねぇ、レイ……。これ……なんで光ってるの?あと、形、変わってない?」


 ぎっくぅー!!


「えっ……そ、そうかな?き、気のせいじゃないかなー?」


 そろーりと、顔を背けると……


「ちょっと!どっち向いてんの!」


 と、ガシッと頬を挟まれた。

 そして、グギキっと強引に目を合わされ……

 キスでもするのかというくらいに顔と顔が……!

 近い近い!いやん。照れちゃうわー!


「ねぇ、レイって何者なの?なんでアタシを助けてくれたの?」


 黒曜石の様な瞳で、真っ直ぐに射抜かれる。


 久しぶりに黒目を見たな。何だか懐かしい。

 ここの所よく目にしてた瞳の色は、賑やかな感じだったしなぁ。

 皆、大丈夫かなぁ?

 まぁ、皆強いから、逃げるくらいは出来ただろ……と、思いたい。


 しかし、オレの事かぁ……。

 話しても良いんだろうか?うーん……。


「えー。話さなきゃダメ?」


「だって、気になるよ。」


 まぁ、そらそうですわなぁ。

 明らかに怪しい事しかしてないよねぇ。

 オレなら絶対聞くもんなぁ。いたしかたなし。


「んじゃさ、ニケ。他の人には話さない約束、出来る?」


「え……う、うん。」


 オレが急に真面目なトーンになったからか、ニケはゴクリと喉を鳴らした。


 ……アレ?ハードル上げ過ぎたかな?


 あんまりびっくりされなかったら、オレ、カッコ悪くね?


 ま、まぁ、うん。そ、それもやむ無し。


「あー、オレね、神族ってやつでさ。色んな力が使えたりするのよ。

 で、ちょっと前まで、多分違う星に居たのよね。

 色々あって、なんか気付いたら、あっちの方の海岸にいてさ。

 周りに誰もいないから、仕方なく音がする方に行ったら、戦場でさ。

 しばらく見てたら、ニケが、なんか目に付いて。死にそうだったから、助けたんだ。」


「え……?しんぞく……って、神様?って事?!

 アズリアの?!」


「アズリア?……いや、アズのニルヴァだよ。」


「へ?に、にるば?」


「そ。ニルヴァ。多分、次世代って事なんじゃないかな。」


 ニケは、頭の上にはてなマークがたくさん見えそうな顔をしていた。


「まぁ、そんな感じでね。この装備も、ちょっと強化してみたってわけ。」


「強化……って!神の加護?!」


「え……さぁ?そう……なるの?かな?」


 そんなつもりは無かったけど、ここではそうなるのかな?

 神具にしただけだけど。


「……レイがホントに神様なら、そうでしょ。」


 そう言って、ニケは俯いてしまった。


 あー、これ、多分あれだ。

 ニケが戦奴隷にされた時の事とか思い出して、『何でもっと早く来てくれなかったの!』とか考えちゃってるパターンじゃないの?!


 やっぱり話さない方が良かったんじゃ……


 すると、バッと顔を上げたニケは、ニコッと微笑んで……

「レイ。助けてくれて、ありがとね!」

 と、元気良く言った。


 目の端が光ってたのは、気にしないでおこう。



 ――



 強化された装備に身を包んだニケは、割と上機嫌そうだった。

 なんか少し元気になったようだ。

 まぁ新しいものって、気分いいもんな。


「うわぁー、これ……すっごいよ!全っ然重くない!どころか、すごく軽い!楽に歩けるよ!

 ……ん?なんか……ちょっと飛べそうな……」


 そう言った途端、すうーっとニケが浮き上がって行った。


「わ……わっ……わっあっ……ちょっ……えっ……待っ……待って!あれ?えっ……、ど、どうしよう?!浮いてるんだけど?!」


 あー、タラリアって、そういう伝説あるよねー。

 それ、イメージしちゃったんだよねー。

 いやー。飛べるって、いいねー。羨ましいよー。はははー。


 オレも、その内作ろうかな?自分の分。

 オレ、飛べないからさぁー。I can't flyだぜ。


「ちょっと!?レイ!なんでニヤニヤしてんの?!助けてよ!!」


「いやー。オレ、それ使った事ないからさ〜。はははー。

 頑張って念じてみたら?身体の一部だと思ってさ。集中、集中ってな。」


「え、うん。やってみる。」


 ニケは目を閉じて、何やらブツブツと唱えだした。

 すると、ふわぁーっと、地面に着地した。


 呑み込み早いな?!素直ってすごいわ。


「あ、出来た!」


「ニケ凄いな。まぁ、その装備がちゃんと使えるなら、よっぽど死なないだろうさ!」


「レイ!ありがとね!でも、剣が……」


 そうなのだ。

 ニケが敵に斬られた時、剣を落としてしまったのだ。

 で、そのままオレが連れ去ってしまったので、武器は無いときた。


 オレも、さすがにグエンさんからもらった大事な刀を上げるワケにはいかないからなぁ。

 てか、誰にも譲る気は無い!こんなかっこいい子たちを!手放すワケが無い!


 ……かといって、新しい武器を買ってあげるお金も無いのよね。当然ながら、相変わらずの無一文。貧乏神だ。


「あ、あれ!アーサが見えたよ!」


「お?」


 遠目に、砂塵に浮かぶ城壁のような物が見えた。


 結構、大きそうな気がするな……というか、転生してから見た構造物としては、一番デカいかも。


 あの壁、一つの街を丸ごとすぽっと覆っている感じだ。


「あの壁はね、すっごい昔に巨人が造ったんだって。」


「へー。」


 巨人か……まぁ、居ても不思議では無いけど。

 てか、あんなの人が造るなら相当時間掛かりそうな規模だし、巨人が造ったっての自体は信憑性あるな。


 そういや母神様の話では、現存してんだっけ。

 それぞれのエリアで〜みたいな言い方だったけど、どっか違う星にでも移住したのかな。

 今のとこ、ここ……人間の世界って感じだしなぁ。


 なんにせよ街まであと一息である。


「まぁ、日が変わる前に着きそうで良かったな。」


「そうだね!」


 元々薄暗く感じていたが、日が傾いてきたのだろう。

 大分薄暗さが増してきていた。


 とりあえずの目的地はあと少し。

 ニケも元気そうだし、このまま休まず行く事にした。

ありがとうございました!

少しでもご興味いただけた、ちょっとは応援してやってもいいかなというお優しい皆様!☆評価☆やブクマ、是非よろしくお願いします!

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