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転生王女にド定番ロマンスは難しい  作者: 冬至 春化
1 健気な王女さま
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閑話 赤い目の死神、あるいは褐藻類




 パンゲア王城兵士の一人、ドエイホは、勤務中にも関わらず、仲間たちと戦盤に興じていた。なお言い出しっぺはいつもドエイホである。

「おい、本当にこんなことをしていて良いのか」と不安げな同僚に、ときには『不真面目の化身』とまで評されたことさえあるドエイホは肩を竦めた。

「良いんだよ、どうせ平和だし」

「その平和な状態を維持するのが俺たちの役目だぞ……」

 背後でうろちょろしながら心配そうにしている同僚を無視して、彼は駒を進めた。


「よーし俺の勝ち、じゃあ今日の夕飯お前のおごりな」

「くっそー、やっぱりお前強いな」

 悔しげに頭を掻いた対戦相手を前に、ドエイホは高笑いする。ここのところ、全戦全勝だ。


「まあ、俺、このパンゲア王城内で一番強い自信はあるぜ」


 何の気なしに放ったその言葉の直後、何故か同僚たちが凍りついた。ドエイホはそれを察し、しかしその理由が分からずに動きを止める。


「そうか、じゃあ俺とも一戦頼む」


 不躾にかけられた言葉に、「あ?」とガラ悪く振り返り、そのままドエイホは沈黙した。しばらくその場に静かな空気が満ちた。

「こ、皇帝陛下……」

 誰かが呟く。ドエイホは背後にいつの間にか立っていたその人に、ただひたすら顔を引き攣らせていた。


「ほら、城で一番強いんだろう? 何を怖気づいている」

 つい先程まで対戦していた兵士を手で立ち上がらせ、目の前に座ってきた皇帝に、ドエイホは冷や汗を流しながら「え、いや」と要領を得ない言葉を漏らす。

「早くしないなら俺が先手を取るぞ」

 横柄な態度で足を組んだ皇帝に、ドエイホはぎくしゃくと頷いた。


「……俺クビかな、……クビだよな」

 背後にいる同僚に囁く。同僚たちはドエイホ同様に蒼白な顔で、がくがくと頷いた。

「まあ、俺に勝ったら少しは目溢しを考えてやっても良いが」

「っしゃあ!」

 皇帝のお許し発言(条件付き)に喝采を上げたドエイホは、拳を突き上げる。何せ数秒前に城内での最強宣言をしたばかりである。よく分からないがこの皇帝に負ける気はしなかった。





 駒を進め始めて数手。

 その駒運びを一見したドエイホは、なんだなんだ、初心者か、と内心でほくそ笑みながらも、「いやー、皇帝陛下、強いっすねー」と揉み手をする。皇帝は顎に手を当てたまま盤上を見つめており、ドエイホのゴマすりに応じるつもりはないらしい。

「……ふむ」

 皇帝は呟き、ちらと目をもたげてドエイホを見た。その瞳が、じっくりとドエイホの目の奥を見据えてから、再び降りる。

「どうだ、勝敗に伴う恩赦についてここではっきり決めようじゃないか」

 笑いながら、前のめりだった姿勢を戻して皇帝が言った。ドエイホは思わず表情を固くする。忘れていたが、これは自分の進退を左右する重大な局面だった。


「お前が勝ったら、そうだな……三階級昇進を約束しよう」

「俺死ぬんですか!?」

「名誉の死じゃない」


 にこりともせずに切り捨て、皇帝はそれから腕を組んだ。少し思案するような表情で数秒黙り込んでから、頬をつり上げて笑う。

「俺が勝ったら、お前はクビだ」

「ヒエッ」

「どうした、寒いのか? どこが冷えた」

「冷えるの『ヒエ』じゃないです」

「そうか。俺はてっきり頭かと」

 今しがた皇帝に何か失礼なことを言われた気もするが、そんなことより唐突なクビ宣言に震えが隠せない。確かに勤務中に戦盤はするし雑談もするし(ときどき偉い人の悪口も言うし)おやつは食べたりするが、それでも一応やることはやっているのだ。訓練にもちゃんと参加しているし不審者も見つけたことがある。

「ご、後生ですからクビは」

 泣きながら両手を合わせて拝んできたドエイホを、皇帝は呆れたように見下ろした。

「確定とは言っていないだろう。お前が勝てば良いだけの話だ」

 ドエイホは数度、皇帝の言葉を反芻した。……勝てば昇進、負ければ解雇。

「勝てばいいんだ……!」

「さっきからそう言っているだろうが」

「やります! 俺、絶対勝ちますから!」

 拳を握って、ドエイホは力強く言い切った。その熱意に反して皇帝は「そうか」と気のない返事で、駒を進めた。



 もはやドエイホの心の中はめくるめく昇進ライフに彩られていた。給与が上がるのはもちろんだし、知名度も段違いだ。城下町ではちやほやされ、多分綺麗な奥さんも出来る気がする。まだ見つけてないけど。

 何せ相手はこの初心者皇帝だ、負けるはずもない。


「お前の番だぞ」

「はい」

 浮ついた声で応じ、ドエイホはこれまでの筋通りに駒を動かす。皇帝はほとんど時間をかけずに次の手を打った。


 しばらく続いた。

「……あれ?」

 あるときドエイホは手を止めた。盤上をまじまじと見つめ、首を傾げる。

 統一性なくむやみやたらに全ての駒を動かすという、初心者にありがちな手筋に見えていた皇帝の駒の中に、何かひとつの線が見えた気がした。

 躊躇いながらも騎馬兵を進めた。皇帝は表情を変えないまま、盤面に手を伸ばす。


「――お前が鈍くて助かった」

 組んだ足の上に頬杖をついたまま、皇帝はちらりとドエイホを見やった。


 ろくに考えずに進めていたように思えた歩兵が、一気に展開する。ドエイホは目を剥いた。

 陣地の周りを皇帝の歩兵が囲んだ。攻めから慌てて守りに転じ、負けじと陣を張るが、それを突き破って騎馬兵が道を切り開いた。歩兵が流れ込む。


 陣地の守りはもう何も無かった。


 ドエイホは絶句して盤上を眺めていた。『クビ』の二文字が頭の中を踊り狂う。

「こ、皇帝陛下、」

 哀れにもドエイホは半泣きになりながら、両手を合わせて皇帝を拝んだ。皇帝は「ふむ」と腕を組む。

「どうやら時間のようだ。そろそろ帰らないとメフェルスに怒られる」

 言いながら腰を上げた。あともう数手で陣地を取ることが出来るところで、皇帝は戦いを投げた。

「最後まで相手が出来なくて悪いな」

 言いつつ、その目は愉快そうに笑っている。座ったままのドエイホは、慌てて立ち上がった。


「あ、あの、」

 ありがとうございますとごめんなさいのどちらが適切か分からず、ドエイホは口ごもった。皇帝は既に歩きかけていたが、一旦立ち止まって振り返る。

 ドエイホを指さし、これまでになく満面の笑みを浮かべて言い放った。


「1ヶ月の減俸に加え、レゾウィルの楽しい新人教育に入れるよう頼んでおこう」


 ドエイホは膝から崩れ落ちた。



***


「あと8周!」

 大声が飛び、ドエイホは必死に足を動かす。


 レゾウィル(何故か宰相なのに兵士の教育を担当している)が腕を組んだまま、訓練場を走る新米たちを見下ろす。少しでも動きが鈍るとすぐに名指しで怒号が飛ぶので、全くもって油断出来なかった。



 走り終えて倒れ込みかけたドエイホは、地面に手をつく直前に、はっとして身を起こした。顔を上げると、レゾウィルがこちらを見ていた。

「……こえぇ」

 前に走った直後に倒れて、そのまま腕立てを命じられたことがあったのだ。それくらいの学習能力はドエイホにもある。

 よろよろと水飲み場に近付き、荒い息をつく新米たちに混じって座り込む。自分よりいくつか年下であるだけのはずなのに、妙に老いを感じた。


「よし、ではこれより20分間休憩とする」

 レゾウィルが告げ、そのまま立ち去る。休憩中まで側にいないのはありがたかった。



「っだーーーー! 何で俺がこんなことしなきゃ!」

 その場でひっくり返り、ドエイホは頭を掻きむしった。水筒から水を飲む新米たちが、首を傾げる。

「そういえば、ドエイホさんはもう」

「そうなんだよ、既に新人研修は終えたはずなのにな……」

 起き上がりながらドエイホは深くため息をついた。


 レゾウィルの楽しい新人教育(名付け親:皇帝)は、王都及び王城に所属する全ての兵士が絶対に受けなければならないもので、およそ半年ほどかけて行われるものである。

 ドエイホは特例でそれを1ヶ月間受けることになった。今日で3日目になるが、新米を使い物になるまで徹底的に鍛え上げるプログラムとだけあって、既に全身が筋肉痛である。毎日サボってきたツケが回ってきた。


「実は、皇帝陛下のご不興を買ってな」

「えー! 何したんですか?」

 純真無垢な後輩たちに、『仕事中遊んでいた』と言うのは流石のドエイホにも憚られた。ドエイホは「うーんと」と言い淀み、水筒に口をつける。

「ちょっと……な」

 深刻そうな顔で呟くと、ドエイホの周りに集まってきていた新米たちは、一斉に真剣な顔をした。

「皇帝陛下は公平な方とお聞きしましたが……。違うんですか?」

「いや、何というか……」

 仕方ない、と腹を括って、ドエイホは腕を組む。


「いいか、絶対に俺のようになるなよ」

 その前置きに、新米たちがごくりと唾を飲んだ。





「あはははははは! それで負けたんですか!」

「負けてない! 寸止めだ!」

「ひーっひっひ! く、苦しいー! 無様過ぎますよドエイホさん!」

 恥を忍んで正直に答えたというのに、新米たちは腹を抱えて笑い転げている。ドエイホは憮然として押し黙った。いや、もちろん自分が全て悪いのだが、こうも笑われると……。


「皇帝陛下ってそんなに強いんですか?」

 ようやく話になりそうな質問に、ドエイホは大きく頷いた。

「それはもう強かったぞ。今まで初心者の振りをしていたところから、いきなり本気を出すところなんか、もう死神に睨まれたかと思ったほどだ。赤い目の死神だな」

 あの赤い目でぎろっと睨まれてみろ、夢に出るぞ!

 新米たちは一斉に「ひょぉおおおー」と声を出す。何だかんだノリのいい男どもの集まりである。

「赤い目の死神ですか……!」

「怖ぇなあ」

「俺らそんな皇帝陛下のもとで働くんだぜ」

「うわー!」

 盛り上がり始めたところで足音が聞こえ、全員は勢いよく立ち上がる。巨大な体躯をした宰相は新米兵士たち(一人を除く)を見回し、腕を組んだ。



***


「あ、あそこ、『赤い目の死神』いますよ」

「おー、ほんとだな」

 渡り廊下を歩いている皇帝を発見した新米兵士がそちらを指さす。

 まさかその名が定着するとは思わなかった、とドエイホは自分の膝に頬杖をついた。指さした方向を見ると、確かに皇帝の姿がある。

 ……と、皇帝がこちらを向いた。

「ゲッ!」

 ドエイホは仰け反り、姿を隠そうとするがそんな場所はない。周りの新米たちは一斉に礼をするので、自分もそれに習って頭を下げた。

「ドエイホさん、皇帝陛下が見てますよ」

 一人だけずっと頭を下げ続けているドエイホの肩を、新人の一人が小突く。勘弁してくれよと視線を上げると、窓枠に手をかけた皇帝は確かにドエイホを見ていた。

「今度、勤務時間外にでも戦盤をするか」

 それは本気でご遠慮願いたいと思いながら、ドエイホは「ぜひ」と笑顔で返した。



***


 有言実行、しかも早いときた。


 今日はいつもより訓練が終わったと思った。レゾウィルの采配である。機嫌でも良いのだろうか?

 ドエイホは新米たちを引き連れたまま、軽い足取りで帰ろうとして、そこである人影を目撃し、思い切り固まった。

「ドエイホさん?」

「お、俺はもう帰ったと伝えてくれ」

 怪訝そうな顔で見てくる新米たちを置いて、踵を返そうとした彼に背後から声がかかる。

「お、ちょうどいいところに。奇遇だな」

 ほぼ確実に偶然ではないだろう、とドエイホは顔を引き攣らせたまま、ゆっくりと振り返った。とても楽しそうな顔をなさった皇帝がいた。


「今は勤務時間外だな?」

「えっ……。あー……まあ、はい」

 そう頷いていると、背後からも人が近付く。やたらと大きな人影が、ドエイホを更に肯定するように強く頷いた。

「今日は早く終わらせましたぞ」

 レゾウィルである。前門の皇帝、後門の宰相だ。

「よし、一戦頼もうか」

 目の前に差し出された戦盤セットに、ドエイホは遠い目をした。



「ドエイホさん、頑張って!」

 拳を握って新米たちが応援するが、正直それどころではない。……何故わざわざ二回目!?

「えー……本日は、どうして、私めと?」

「お前はなかなか強い。前回も結構楽しかった」

「お、お褒めの言葉に与り、恐悦至極に存じ――」

 ドエイホの言葉を遮って、皇帝は僅かに笑んだ。


「今はそのような言葉は良い。勝負を楽しもうじゃないか」


 新米たちは目を輝かせて皇帝を見ている。

「かっくいー」

「さすが、ドエイホさんの小物っぷりとは違いますね」

「好き勝手言いやがって……」

 初めて見た皇帝に、新米たちは総じて権力者フィルターがかかってしまったらしい。これが自分の仕える主君かと思うと無条件で株が上がるようだ。自分もかつてはそういう頃があった。



「……ああ、ところで」

 局面が半ばまで進んだところで、皇帝はおもむろに言い出した。ドエイホも駒の動きに集中し、ここが重要な展開だと神経を尖らせているところだった。


「『赤い目の死神』って誰のことか、教えて貰えるか?」



 ドエイホの減給およびレゾウィルの楽しい新人教育は、2ヶ月に延びた。



***


 あんなこともあった、と、ドエイホは腕を組みながら回顧した。あの頃の俺はまだ若かった。皇帝にあだ名をつけても、口に出してはいけなかったのだ。

 あのとき2ヶ月間新人教育を共にした新米たちも、今や立派な兵士となって城の内外に配置されている。その中でも4人はドエイホの後輩となった。


「ドエイホさんって、不真面目でだらしなくて皇帝陛下に対する敬意がないことを除けば、結構ちゃんと仕事してるんですね」

「それが足りないから致命的なんだ」

 後輩の言葉に、ドエイホの同僚が肩を竦める。本人は何も答えずに口を噤んだ。


 そう、何故なら今日は皇帝陛下の一番近くで警備をする、超重要任務の日だからである。余計なことを言わないように、この口は一切開かないと心に決めた。



「いや、俺はこういう服は……」

「いいじゃないですか! お似合いですよ」

「そうそう、とっても素敵です」

 部屋の中では侍女たちが楽しげに何やら語らっており、皇帝が一人で困っている気配もする。ドエイホは決して口を開かない。絶対開かないのだ。

「白い馬を献上されたのでしょう? でしたら今日は白馬にお乗りになるのですよね」

「ああ、恐らくは……」

「だったら尚更ですわ!」

「私もそう思います!」

「そうか……」


 漏れ聞こえる会話から、一体どうなっているのかとドエイホ含む兵士たちは顔を見合わせた。侍女たちが楽しそうな様子は分かるのだが、皇帝がどうしてあんなに引き気味なのか。

 その様子はすぐに知れた。


「んぐふっ」

 思わず息が漏れ、ドエイホは慌てて上下の唇をぴったりと合わせた。絶対に開けない、開けないぞ……!


 ぐったりとした表情で侍女たちに送り出された皇帝は、上下真っ白な乗馬服を着ていた。顔を両手で覆いながら耳を真っ赤にしているところを見ると、どうやら相当照れくさいらしい。

「お似合いですわ!」

「そうでございます、自信をお持ちになって下さいませ!」

 侍女たちの声を背中に聞きながら、皇帝に付き従ったドエイホは内心で呟いた。

 これは恥ずかしいよなぁ……。


 絵に描いたような王子様スタイルである。実際にはもう即位しているけれど。しかもこれで白馬に乗るそうだ。それはなかなか……威力の強い……。

「俺がもっと貴公子然とした人間だったら堂々と着こなせたのか……」

 どこか彼方に思考を飛ばす皇帝に、思わずドエイホは合掌してしまった。



 とどめはその側近だった。外で待ち構えていた皇帝の側近メフェルスは、皇帝を発見すると驚いたような顔で目を見開いた。上から下までゆっくりと観察し、首を傾げる。


「……皇帝陛下、少し太りました?」


 そう、白は膨張色なのである。


 哀れ皇帝は昇天したようにその場で目を瞑り、しばらくの間固まっていた。



 その格好のまま白馬に跨る皇帝に、ドエイホは「よっ、白馬の王子様!」と叫ぶのを渾身の力で堪えなければならなかった。


 しかしどうせみんな思っていることは同じである。

「なんかあれですね、白馬の王子様みたいですね」

 メフェルスも笑うのを堪えているような声で言い、今度こそ完全に皇帝は沈黙した。



***


 白馬の王子様事件(?)から数週間が経った。皇帝の服の色の推移を一部抜粋したいと思う。

 黒、紺、紺、茶、黒、臙脂、黒、茶、紺、深緑。


 どう考えても気にしている、と、今日も今日とて暗めの色の服を着ている皇帝を、ドエイホは黙って眺めた。



 口がむずむずする。それはもうとてもむずむずする。口は災いの元だ。言わない方がいいとは分かっているが、ぜひとも言いたい。

「なあ……」

「どうした?」

 今日は玄関の大広間の警備だが、たった今皇帝が通り過ぎたばかりである。同僚にこっそりと話しかけると、彼は視線だけドエイホによこした。

「皇帝陛下のあだ名を考えついたんだが」

「……聞こう」

「褐藻類」

「んぐっ」

「今日はワカメみてーな色の服着てら」

「ぐっ」

 腹に力を込めて息を止めた同僚に、ドエイホは小さく笑った。





「あはははははは! 褐藻類! ……褐藻類ってなんだ?」

「コンブ、ワカメ、ヒジキとか」

「今日はワカメだったな」

「明日はヒジキか?」

「ははははははは!」


 酒の席で盛り上がった次の日、黒い服を着ている皇帝に対するドエイホの講評「ひじき」は、大層同僚にウケた。




 なお、更に後日談をつけるとすれば、ドエイホとその仲間たちが、皇帝の服の色に海藻の名前を付け始めてから数日後、皇帝が上着だけは明るい色を解禁し、同じ日にドエイホは減給が伝えられた。



DO・A(エイ)・HO.





第3章を一旦書き終えましたので、最終的な推敲、校正ののち第2章を順次上げたいと思います。

全7話になりました。ぜひ2章も読んで頂けると嬉しいです<(_ _)>

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