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空想の絵  作者: 白上 しろ
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願いが叶うかも

それから毎日こずえはおばあさんの家に通うようになりました。いつの間にか老婆もこずえが来てくれるのを楽しみに待つようになっていました。

しかし、老婆はこずえの運命を考えると、会うたびに心苦しくなっていきました。

今日もまた、こずえが遊びにやってきます。

「こんにちは」

「おお、こんにちは・・・・・・」

こずえは老婆の顔をうかがいます。

「どうしたんじゃ?」

「おばあさん、最近元気がないわ。前はもっと元気そうだったのに」

「そ、そうかのう? そんな事はないんじゃが」

こずえはポケットから手作りのお守りを取り出しました。

「はい、これ学校で作ったの。あばあさんにあげる」

「なんじゃ、これは?」

「お守りよ。これを持ってると何でも願い事が叶うかも知れないって、先生が言ってくれたの。これでおばあさんもお願いしたら、きっと元気になるはずよ」

老婆は笑いました。

「ヒッヒッヒッ! もし本当なら、あたしの仕事はあがったりじゃ。でもこれはもらっておくよ。ありがとう」

「うん。今日はお買い物があるからこれで失礼します。お邪魔しました」

老婆が思わず呼び止めました。

「あっ、待っとくれ!」

「はい」

こずえが振り返ります。しかし、老婆は何を言っていいのか分かりませんでした。

「・・・・・・いや、何でもないよ。またおいで」

こずえは一瞬首を傾げましたが、元気よくうなずくと走って行きました。


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