悪魔軍の組織図
元悪魔軍の軍師だったとう老人、マグニ。彼はその正体を告げるとニヤリと笑った。フレイラだけが相変わらず驚愕の表情を浮かべるが、田天たちはよく分からず、質問をぶつけることに。
「あの、軍師って凄いんですか?」
「そうじゃなぁ。凄いというか、かなり偉い地位にはいたな。
悪魔軍のトップに“サタン“という男がおる。これは知っておるかな?」
「知っています。天界でもたびたび話題になる男の名です。」
なにも知らない田天の横で、サラが勝手に答えた。「お、おう・・」という感じで彼女を眺める田天さん。
マグニは近くにあった紙を適当に掴んで、田天たちの前に広げた。そしてその上の方に『サタン』と書くと、そこから家系図のように線を引きながら名前を書いていく。
「これを見れば、悪魔軍の仕組みが分かるはずだ。
もっともワシがいた頃の、今から50年前の組織図じゃがな。」
『サタン』の文字の下に『副長 アザゼル』と書いてある。
さらにその下で線は三股に分かれており、それぞれの先に『悪魔軍三銃士』『軍師』そして『セブン・スペルズ』と書かれている。
さらに悪魔軍三銃士の下には『悪魔将軍』と書かれており、そこから下に『戦闘員』、『特別部隊』、『医療班』など多くの役職が。
マグニの説明によると、悪魔軍には階級制度がある。一番上が軍団長のサタン。その次が副長アザゼル。
その次の階級にいるのがマグニが就いていた『軍師』、メリアーマたち『セブン・スペルズ』、多くの悪魔軍兵士達のなかでも特に戦力の高い三名の悪魔『三銃士』。
この時点でアグニが凄いところにいたということが全員に伝わった。
ゴクンと唾をのむ田天。
さらにその次の階級が『悪魔将軍』。隊長とも言われるこの階級には、前に戦ったベリアや竜使いバイスなどがいる。
そしてその下には数えきれないほどの数の悪魔兵たちが存在しているのだ。フレイラももとはここに所属していた。
一通りの説明を終え、マグニはフレイラに尋ねた。
「お前さんは最近まで悪魔軍にいたんだろ?
どうだ?トップに変動はないか?」
「私は下っぱだったからよく分からないけど・・たぶんあんた以外変わってないはずだ。新しい軍師についても知らないな。」
そんな会話の中、田天はぐいっとマグニに近づく。
「おおっ!?」と焦るマグニに、肝心の質問を叩きつけた。
「僕をここに転移させた悪魔はメリアーマと誰なんですか!?
そしてその二人はどこにいけば会えますか!?倒す手段や弱点とかがあれば・・・!」
「まあ焦るな、若者よ。」
マグニは立ち上がると、冷蔵庫にあったペットボトルのお茶を持ってきた。そしてヒョイっと田天にパスをする。
「飲んでいいぞ。」
「こんなお茶の貰いかたは初めてです・・。」