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目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
リーダー決定戦!
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羽ばたけ!

「俺がリーダー・・?」

ポカンとする田天に、マルクはさらに話を進めた。

「この旅はお前から始まった。そしてこの旅のゴールにもお前は必要不可欠だ。

みんながまわりで支えてやる。だから胸を張って、リーダーを頑張れ!」

「でも俺・・今までの人生でこんな大役やったことないし・・」

「ならちょうどいいじゃん。私はついていくわ、田天。」

始めはリーダーになりたがっていたカレアも、にこやかに賛同してくれていた。他のみんなもそうだ。


「・・・・


分かった、俺やってみるよ。

みんなのために、そして自分のためにこのパーティのリーダーとして頑張ってみるよ!」


田天がそう強く宣言したその時であった。

まわりで光を失っていた魔法石が、次々にその光を取り戻し始めた。

光はどんどん多く、大きくなっていく。

やがて部屋中の魔法石が輝き、新リーダーを祝福するかのように部屋を強く照らした。


「おぉ!」

その美しさに感動する一同。そんな中、サラが考察する。

(やはりこの魔法石、その場の者の『感情』に応じてその輝きの強さを変えるものみたいですね。


しかしなぜこんなものがここに・・?そもそもこの地下の部屋や道は誰がなんのために作ったのでしょうか?

地上が廃墟になり人もいないから今となってはそれも分からないですね・・。)



「ん?田天、なんか羽が光ってない?」

アロマが指差す先で、田天の四枚の羽が薄い黄色の光を放っている。

「ほんとだ・・あれ?なんか羽が動かせるぞ?」

田天はその場で羽をバサバサと動かした。今まではただの飾りのようなものだった羽。それをここにきて動かせるようになったのだ。


「・・俺は先に地上に戻るよ!上で待ってるから!」

そう言うと田天はその羽を駆使し飛行し始めた。

初めて羽を使ったとは思えないほど見事で優雅な羽ばたきを見せ、仲間の前からビューンと飛んで行く。

そして彼が通りすぎたところでは魔法石が輝きを増し、明るい道を形成していた。


「結果オーライだな。」

フレイラがやれやれといった顔をしながら、かすかに微笑んだ。

「そうですね。ゲームは大成功のようです。」

「だったら提案した私としてはうれしい限りね。」

このアロマ提案のかくれんぼは田天はもちろん、田天以外のメンバーにも有意義なものとして機能したみたいだ。


田天のあとを追うようにして、フレイラたちは地下を後にした。



廃墟を出た田天パーティはまた新しい街を探すべく歩きだす。

いつか来るセブン・スペルズとの戦いに備えるために。

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