メンバーをふりかえろう
田天一行がアムールを出て三日。彼らはいつものように魔物と戦いながら新たな街を探していた。
カレアが加わったことで魔物討伐もかなり楽になった。彼女の魔法は全体攻撃のものが多く、団体でやってきた魔物たちを一掃することができる。
そのぶん田天が戦う機会が減ったのも事実である。
「お、あれは街じゃない?」
パーティの中でもとりわけ背の高い田天が、ようやく街らしきものを発見した。皆ははしゃぎながらそこに駆けていく。
その様はまさに、アニメのオープニングによくある“みんなで走るシーン“である。
街に少し近づくとみなが気づいた。そこが魔物に襲われた後の「廃虚」であることに。
ボロボロの建物が並び、生命体の気配はまるで感じられない。物音ひとつ聞こえない。
「これも・・街だよね?一応。」
恐る恐る振り返りみなの反応をうかがう田天。全員が死んだ魚の目をしていた。
とりあえず中に入り、広場のようなところでひとまず休憩することにした。
半壊したベンチが残っていたため、アロマとマルクはそこに座り、フレイラはお構いなしに地面に座り込んだ。
その後田天はその場で体操座りし、ふぅとひと息ついた。
ここまでくるまでに、田天のパーティもかなり充実してきた。
まずはマルク。
堕天使ルシフェルの付き人?であった彼はゴブリンである。しかし並のゴブリンほどの力もなく、戦闘にはまず参加しない。性格も他のゴブリンとは違って比較的穏やかで、狂暴さは皆無である。
いつも弱気でよく凹む田天をよく励ましてくれる先輩のような立ち位置であるとともに、友達のような関係もきづいている。
ちなみに性別は男である。
続いてフレイラ。
悪魔である彼女はとても好戦的でいつも強気。田天と反対に、自分に自信をもって生きている戦う女性。
悪魔といってもその外見は人間とあまり差は見られない。長い金髪に青い瞳、細身な体を持つかなりの美人で、そんな彼女が勇敢に戦う姿は田天には神々しく見えている。
知識は乏しいが戦闘センスは抜群で、神がかりな学習能力を持つ。
最近はファッションにも目覚め、あらゆる種の服に手を出している様子。ちなみに今は白シャツに黒ネクタイというとても悪魔とは思えない格好をしている。
戦闘スタイルは主に体術で、魔力を付加させた打撃を得意とする。
クリーチャー・スタイルやサタン・スタイルといった自らの姿を変える技を使うこともできる。その際のすさまじい戦闘力、混沌とした風貌はまさに悪魔的である。
こんにちは。
遅れましたがあけましておめでとうございます。
ずっとバトル路線でやってきたこの作品ですが、これからはたまには非戦闘系の話も増やしていきたいなと思っています。
これからもよろしくお願いいたします。