表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
城を守れ
51/147

助っ人集結

城内の控え室に入る田天パーティ。ガチャっとドアを開けると、広い部屋で数名がすでに座っていた。侍や槍使いなどが揃っており、それぞれが強者オーラを放っている。


そんな中、魔法使いが一人立ち上がり田天の前までやってきた。黒髪のショートに黒い瞳、そして特徴的な赤ローブを着たこのかわいらしい人間の女性に田天は覚えがあった。

「あ、あなたは・・!」

「わ、私のこと覚えていますか?」

「ええ、たしか街の外でドラゴンに教われていた魔法使いの・・。」

「カレアといいます!あなたも助っ人希望者だったのね!」

魔法使いカレアは少し顔を赤らめている。田天はとくにそれを気にしていなかったが、その後ろでサラが謎の敵対心を燃やしていた。

「先ほどはありがとう。あなたのおかげで本当に助かったわ。だけど、今回の任務では負けないわよ。」

「は、はい・・。」

感謝をのべつつ、敵対心を露にしてきたカレアに田天は正直戸惑っていた。チラッと他の参加者を見てみてると、寝ていたり足を組んで天井を見ていたり、誰も田天のことを注目していなかった。


やがて城の兵士がやってきた。彼によると王の前に案内するのは助っ人希望者のみで、マルクたち他のメンバーはこの控え室で待機することに。

もともと部屋にいた四名はみな助っ人希望者だったらしく、田天を加えた計五名は黙って案内されていた。いよいよ緊張が走る田天。仲間がいなくなり不安が一気に押し寄せてくる。得意のネガティブも若干その姿を現しはじめた。



王の座る部屋に到着した。白い髭の奥に優しそうな顔が見える王様。彼は助っ人が並ぶと嬉しそうに立ち上がった。

「来てくれたか!待っておったぞ!

詳細は貼り紙に書いた通りじゃ。何者かが明日、ここアムールを襲撃してくる。

ワシはなんとしてでもアムールを守りたい。力を貸してくれ・・!」

深くお辞儀をする王。それを見て、長い槍を持った長身の男が自信満々で前に出た。

「任せてくれ。俺の鍛えた槍術でこの城を守って見せますよ。」

「おぉそうか!ありがたい!

では一人ずつ自己紹介をしてもらおうかな。一応チームプレイになると思うしな。」


先ほど強気で喋っていた槍の男が手を上げた。見た感じ、30代の人間のようだ。

「俺はバイスだ。さっきも言ったが槍の腕に自身がある。正直俺一人でも行けるんじゃないかと思ってるが、ここはみんなで頑張りますか。よろしくー。」

続いて兵士風の背が低い男が手を上げた。

「私はマーカス。他の国で兵士長をしているものです。たまたま来ていたこの街であの貼り紙を見つけて助っ人に志願しました。

よろしくお願いします。」

深々と例をするマーカスの隣で、カレアが手を上げた。

「私はカレアです。世界各地を傭兵としてまわっています。

今回は王様の頼みということでこの傭兵魔法使いカレア、いつも以上に張り切っていきます!」


そのあと、静かに手を上げる田天。

「えーっと・・田天です。一応、天使です。

後方支援で頑張ります・・よろしくお願いします。」

礼をする田天のほうへ、バイスが振り向く。

「後方支援か、よろしくな!ただし、おいしいところは俺がいただくぜ?」

「は、はい・・。」

バイスのそのあふれでる自信に押される田天。いざこうやって並ぶとまわりの者たちが恐ろしく強く見えてしまい、自分が劣っているという考えにまで行き着いてしまう。しかも目の前には王様。失敗すれば反感をかってしまうということを田天は頭に浮かべてしまっている。


「さて、では最後の者。」

王は田天の左に立っている、侍風の男のほうを見た。気配を完全に消し、そこに立っている。隣にいる田天はこの男の底知れない『強さ』を何となくだが感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ