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目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
『四つ巴』の防衛戦
136/147

殺戮兵器の改心

 泣きわめくラザエルを抱き締める母。

充血した彼の目は母の横顔をじっと見ていた。


「ママ・・ごめんよ・・

僕は・・・僕は・・・・」


「でもまだやり直せるわ、だってあなたはまだ『生きているから』。


私が言った『生きること』は他人を殺すことではなく、『他人と共存すること』。


あなたに授けた能力、それは「生を助ける」ためのもの。

あの日私が、あなたにそうしたように。。」



 スゥーっと母の体が光り、だんだんと透けだした。

彼女の体から光の粒が溢れだし、空高くかけ上がっていく。

終わりの時が近づいてきたようだ。


「ラザエル、あなたは天界の殺戮兵器なんかじゃない。

あなたは私の大切な息子なのよ。。。」



 ついに消え去った母の姿。

ラザエルは彼女がいた場所を黙って見つめて動かない。

ただ何かを考え、そして何かを決心した。



「田天とマガルタ、ありがとう。

僕は間違ってたよ。

僕が生かされた意味、そして生きるということの意味。

それをやっと、今やっと気づくことができた。。


帰るよ。」


 今回のターゲットである田天に背を向け歩き出すラザエル。

直前に親子の会話を聞いていた彼の部下たちはなにも言わずについていくのであった。


 そしていつのまにか、ジャキル隊もいなくなっている。

結果的に田天はこのサバイバルで、無事生き残ることができたみたいだ。



 マガルタも考えを改めたようなので、田天パーティは荷物をまとめて帰り支度を始めた。

マガルタも彼らに一礼をし、立ち去ろうとした。


「いやぁ皆さん!

本日は本当にありがとうございました!

今回のサバイバルを私なりに編集し、100点の作品ができましたら全国公開する予定です。

そうなったら是非みてくださいね!」


 ダーラはウキウキで荷物をまとめる。

そんな彼の後ろ姿を田天は満足そうに眺めていた。



「では俺は行くよ。

田天、そして仲間たち。またいつか会える日を楽しみにしているぞ。」

「うん、またね。」

マガルタとの最後の挨拶を終えたその時、



「やっと見つけた、マガルタ・・!」


 聞き覚えのない女性の声。

そしてその場にいた者たちの目に映ったのは、一人の女性。

村娘のような格好をしたその女性の登場に、マガルタは目を見開いた。

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