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目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
『四つ巴』の防衛戦
132/147

授与式

 サバイバルが終わり、ダーラは参加者全員を車で拾った。

もっとも田天以外は動けない状態にまで到達していたので、文字通り「拾われた」結果に。


「いやぁ田天くん、素晴らしかったよ。

君のおかげで今回も良い作品になりそうだ。」

「はは、ありがとうございます・・。」


 助手席に乗った田天は後部座席に振り替える。

彼が撃破した三名はそこで大人しく座っている。

気を失っているのか、はたまたただ黙っているのかは分からないが。


(倒せたんだ、俺は・・この強者たちを・・)


 自信をいっそう強くすると、田天も気が抜けたように椅子にもたれかかり眠り出した。

ダーラは鼻歌を歌いながら出口へと向かうのであった。



 森を出るとカメラごしに応援していたギャラリーが待っていた。

目を覚まし、長いドライブで体力が回復した参加者たちは自分を待つ者の場所まで歩く。

ジャキルは悪魔軍、ラザエルは天使軍、そして田天は仲間たちのもとへ。



「田天やったじゃん!凄かったよ!」

「あなたなら勝てると、私は最初から信じていましたから。。」

「はは・・ありがとうみんな。」

 仲間たちの祝福の中、田天はマルクとアイコンタクトをとり、お互いガッツポーズをとった。



「ジャキル様、大丈夫ですか!?」

「ああ。。なんとかね。」

「今のうちに、今やつらがうかれてるうちに倒してしまいましょう!」

 田天たちへの敵意をむき出しにし武器を構える悪魔たち。

だがジャキルはそれを制止し、


「やめてくれ、完敗した俺がいっそう惨めになるだけだ。」


 またラザエル軍も同じようなやりとりをしており、マガルタに関しては一人で空を見上げながら立ち尽くしていた。

何かを考えながら。。



「はーいみなさん注目!

今回の監督のダーラです!サバイバルお疲れ様でした!



田天くん、マガルタくん、ラザエルくん、ジャキルくん。

本当に素晴らしいファイトでしたよ!感動した!

君たちにはこのあと出演料をきちんと払うからね。


さて、今回の優勝者ですが・・田天くんで決まりでしょう!

みなさん拍手!」


 パチパチと鳴り響く拍手の音。

ジャキルやラザエルも拍手しているため、部下たちも仕方なくそれに続く。

マガルタもしっかりと手を叩く。


「ではおまちかねの、ミートボール授与といきましょうか!

会いたかった人に今すぐに会える奇跡のアイテム。

この世に数個しかないレアもののうち、二つがここにある。


では一位の田天くんと二位のマガルタくん。前へ!」


 ダーラのもとへ歩いていく田天とマガルタ。

田天は嬉しそうに歩いていき、彼のそんな様子を見るだけでフレイラたちは満足であった。

もとの世界では何をやってもダメダメな田天。誰かと競うこと自体が論外であった。


 そんな彼が今、優秀な戦士たちをはねのけ優勝し賞品を貰おうとしている。

間違いなく大きな成長だろう。


「では田天くんマガルタくん、これがミートボールだ。好きに使いたまえ。」

 光る玉を受け取った二人。

田天がそれをマジマジと眺める横で、マガルタはポンポンと田天の肩を叩いた。

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