表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
『四つ巴』の防衛戦
123/147

『天の静まり』

ラザエルから一気に距離をとると、田天は勢いよく上空に飛び上がった。

そして空中でピタッと止まると、右腕に光を集結させる。勝負を決めに行くようだ。


「・・・・」

ラザエルは少し考えてから、宙に浮かぶ田天目掛けて直線上に飛行し始める。

そのスピードは田天ほどではないが、かなりの速度。

ぐんぐん距離を縮める。


そんなラザエルを前に、田天は冷静に技の発動を宣言した。

「“光刃“!」

田天の仲間たちは誰もがその勝利を確信した。





「・・・ん?」

違和感を感じる田天。

気づけば彼は地面に仰向けになって倒れていた。

「えっ・・?」

何がなんだか分からない。

先程までラザエルと対面しており、まさに光刃を発動するところだった彼が、なぜか地面に落ちているのだ。


彼からすればいきなり場面が変わったような不思議な感覚である。

ふと横を向くと、ラザエルがこちらを向いて立っている。

光刃を受けたような形跡はなく、むしろ余裕の表情を浮かべて笑っている。


「何が起きたから分かるかい?田天」

特に攻撃してくるわけでもなく、ただ言葉を投げ掛けてくる。

田天は口を開け、この訳が分からない状況を飲み込めないでいた。


「僕は優しいからね、特別に教えてあげるよ。


僕はたしかに格闘特化の戦闘スタイルだけど、それに加えて『ある能力』を持っているんだ。

僕の強さを何倍にも上げてくれる最強の能力をね。



能力名は『天の静まり』。簡単に説明すると、対象の「意識を止める」能力だよ」

「なんだと・・?」

とんでもない力の持ち主だと驚くも、その彼の説明でやっと納得がいった。


田天は光刃の発動のタイミングで意識を止められ、その間にラザエルにより地面に叩き落とされたようだ。

よく見ると体のあちこちに小さな痛みを感じる。止められた時の中で、何発か強烈な打撃をもらったのだろう。


「『天の静まり』により相手が止まる時間は約8秒。この間相手はなにも考えられない。攻撃も防御もできない、ほぼ「時が止まった状態」。

この8秒の間に僕は毎回相手を連打で叩き潰してるんだけど・・・さすがはルシフェル様の体と魔力、あんだけ殴ってまだ喋れるんだ。

次の発動までは約30分かかるんだけど、、もう勝負はついたしどうでもいいや」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ