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目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
『四つ巴』の防衛戦
122/147

ラザエルの戦闘スタイル

体内の魔力の流れをさらに激しくさせ、その鋭い眼光でラザエルを睨み付ける田天。

そして飛躍的に強化された脚力で地を蹴ると、田天は超速で直進する。


(やっぱ速いなぁ・・)

とラザエルが感じたときにはすでに田天の右拳が彼の鼻先に。

一撃で決めに行った田天の拳を、ラザエルは体勢を傾けながら左手で払う。

軌道がそれた田天の打撃は空振りに終わったが、その衝撃でラザエルの背後の草木が吹き飛ぶ。


(・・・・)

素手とはいえルシフェルの力をいなした敵に少し驚くも、田天はすぐに次の攻撃に移る。

約二メートルの長身をほこるルシフェルに対して、ラザエルは130センチほどしかない。

そのリーチの差は明らか。田天はそれを利用し、こちらの攻撃だけが届く距離を保ちながら両腕で連打する。


衝撃波が何度も何度も巻き起こる。観客たちはその激しさに言葉を失っていた。

フレイラもサラも他のメンバーも、ここまで激しい連撃は見たことが無かった。

それもそのはず、ルシフェルの力を使った田天は毎回強烈な一撃でほぼ勝負を決めていた。このような「連続攻撃」は初めてのようだ。


マルクだけはルシフェルのこのような戦闘スタイルを見たことがあった。

しかしその彼ですらこのような姿を見るのは本当に久しぶり。ましてや天使同士の戦いにおいてこのようなケースは極々珍しいケースである。


(ルシフェル様が一撃で決められないほどの天使となると、最上級クラスの天使が相手の時ぐらいなもの・・

あのラザエルとかいう天使、まさかこれほどまでとは・・)

ルシフェルの付き人を長いことやってきたマルクですら、ラザエルの情報はあまり持っていない。

「天界の戦闘員」「子供で生意気」くらいの認識であったため、ルシフェルの連撃を耐えているこの状況は予期していなかった。



数百の打撃を終えた田天はいったん距離をとり、様子を伺う。

ラザエルはしっかりと二本の足で立っており、冷静に服についた砂をパンパンと払った。

「・・・・やるな」

「・・へへっ、どうも。

ルシフェル様がいなくなってから僕は前以上に修業を重て重て、超一流の戦闘員になったんだ♪


僕は武器や魔法攻撃を捨てた完全なインファイタースタイルだから、格闘技術だけをひたすら向上させた。


でもさすがはルシフェル様の体。何発かカウンターもぶちこんだはずなんだけど全然効いていないっぽいね」


ラザエルが言うように、彼は格闘特化の戦闘スタイル。

パワー、スピード、そして技術面も他の天使たちとは次元が違うレベルのモノを持っている。

だからこそ「格闘面では」ルシフェルにひけをとらなかったようだ。


それを理解した田天は、勝つために、格闘以外の戦法をとることに決めた。

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