表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
『四つ巴』の防衛戦
110/147

ルシフェルに恨みをもつ男

夜。悪魔のジャキル、天使のラザエルが向かっていることなど知らずに、田天たちはバーベキューを楽しんでいた。

サラの魔法の一つ「宝具の貯蔵庫」。この技はあらゆる物を別世界にストックすることができるというなかなかに便利な技だ。


近くの街で購入したバーベキューセットをこの技で収納することで、旅のとちゅうでもこのようにいつでもバーベキューができるというわけだ。

「しかしお前にそんな技があったなんてな。」

「はい。悪魔とは違って天使はあらゆる種の技を使うことができるのですよ。」

「宝具の貯蔵庫ねぇ、バーベキューセットは宝具なのか?」

「不満があるならあなただけ生肉でも食べててください。」

フレイラとサラのいつものやりとりを聞きながら、一同は楽しい夜を過ごしていた。



そんななか、田天はずっと気になっていたことをマルクに問う。

「そういえばマルク、本物のルシフェルってどんなふうに暴れていたの?」

「ふむ、あのときはとにかく破壊破壊の毎日だったなぁ。

あらゆる技を乱発し、目についたもの全てを無にする日々。基本的にあの頃は、俺の言葉などあの方の耳には届いていなかった。」

「人も・・たくさん死んだの?」

田天の質問にマルクは黙ってうなずいた。

やはりその被害は人間にも及んでいたようだ。


あらゆる物を破壊しあらゆる生命体を死に追いやった。

それがルシフェルの「罪」。その「罰」が神ゼウスによるルシフェルの堕天と弱体化。

それを改めて考えた時に、田天の頭に浮かぶのは己の身の危険であった。

「じゃあルシフェルに恨みをもつ者が俺のところに復讐にくるってパターンは・・」


マルクはニッコリと笑い、それに答えた。

「ありえるだろうな。」

「なんで笑ったし。」


その時だった。近くの草むらから盗賊のような格好をして、巨大な斧を持った男が現れた。170センチほどの身長でそこまで筋肉ムキムキというほどではないが、2メートルほどの斧を軽々と持ち上げている様は異様だ。


「やっと・・やーっと見つけたぞ。ルシフェル。」

「・・あれ?これまさか噂をすればなんとやらパターン?」

ふっとマルクのほうを田天が見たときにはそこにマルクはおらず、すでにフレイラの後ろに隠れていた。


「何者ですか?あなた。」

「俺は戦士マガルタ。そこにいる男、ルシフェルに個人的に用がある。

用というか・・恨みだな。」


あぁ間違いない。親族を殺された恨み的なやつだ。と悟った田天。

しかし彼は怯える様子もなく、自然とマガルタに向かって構えをとっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ