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目覚めたら堕天使ルシフェル  作者: キメラテック
ポンコツ人間田天の仕事っぷり
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田天とブレイズの差

マグニが語るブレイズの事情を、一同は黙って聞いていた。特に田天は、彼を今の自分と重ねていろいろ考えるところがあるようだ。

「あいつの、ブレイズの良いところは『それでも諦めない』ところだ。

血の滲むような努力をしても結果が伴わない。数年稽古をつけた今でも魔力も闘気も使える気配すら無い。

それでも諦めず、実感できないほどの極僅かな成長だけを糧にあいつは頑張っているんだ。いくら厳しく言われようとも、な。」

「・・・・。」

シリアスな空気が小屋の中に流れる。


こういう雰囲気があまり好きではないフレイラはその場で立ちあがりドアを開けた。

「ちょっと出かけてくるわ。一時間ほど・・」

「その前に、ちとよいか?」

マグニは彼女を呼び止めると、その場の全員にある提案を持ちかけた。


「これから数日間、ワシがお前たちを稽古してやる。

ワシの教えはこれからの戦いできっと、いや必ず役に立つはずじゃ。どうかね?」

「おぉ!ぜひ!」

「やったぁ!!」

マグニの提案に喜ぶサラとカレア。田天も若干の『緊張』を覚えたものの、この機会を逃す手はないとはりきっていた。

「私はいいかな。もう強いし。」

フレイラだけはこの提案を拒否した。が、すぐに考えを改めることとなる。



「フレイラ、お前さん『隠し玉』を持っとるな?しかもなかなかの技だ。しかしその技には課題が残っておるように思える。」

「な!?なぜそれを・・」

「ワシならその課題、一週間でクリアさせられると思うが。まぁ嫌ならよいがな。」

「・・まぁ暇だし?どうしても教えたいってんなら受けてやってもいいけど。」

「いやべつにそこまで熱意ないけど。」

「頼む教えてくれ。」



それから彼らの特訓が始まった。

基本的にみんなが農業を行っている間に、マグニがパーティの誰かを呼んで稽古をつけるというサイクルを毎日続けた。

マグニは一日の間にフレイラ、サラ、カレア、ブレイズの四人を交代で指導し、一人につき約二時間ほど使っている。

『基礎能力の向上』はもちろん、それに加えて『技の性能を上げる』『技の持続時間を長める』などそれぞれに合った稽古をこなすマグニ。



ここで気になるのが、田天が一切稽古を受けていないということだ。

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