虹色の魔力とは
(虹色の魔力・・あらゆる魔力と混じり合わず、ただその力は神々も恐れるほど絶大だと伝えられる古の力・・。
たしか大昔に絶滅してその歴史を終えたと聞いたことがありますが、まさかその虹色の魔力を使える者が現代に存在するとは・・。)
本で読んだ知識によりこの魔力の存在は知っていたサラ。
だが現実にそれを使える者は天界ですら未だになかった。
「ワシが“これ“を使えることが不思議かい?」
「えっ?」
「無理はないな。今の時代にこれを使えるのはワシと悪魔軍のサタン、そして天界のゼウスの3名しかおらんからな。」
ゼウスも使えるということはサラですら知らなかったが、そんなことよりも悪魔と天界のトップとともに名を連ねる目の前の男にただただ驚くしかなかった。
「まぁそんなことよりも、作業じゃ。
今からこの水を種を植えたポイントに撒いていってくれ。
いいか?『種を撒いた場所』だけじゃぞ?適当は許さんし、ちんたらも許さんからな、フレイラと田天。」
「は、はい。」「へーい。」
さっそく水撒きに取りかかる一同。フレイラは先ほどよりも慎重に、田天は逆にてきぱきとこなしている。ほんとに微妙な成長だが。
「お!いいじゃねーか田天!
その調子でガンガンいけぇ!」
「こらブレイズ!お前は自分の仕事に集中せんか!」
「あーい。」
適当な返事を返したブレイズは怒られたことなど全くもって気にする様子は無く、ウィンクしながら田天にピースサインを送る。
小さなことだが、それが田天にとっては大きな励みになっていた。
(俺もブレイズみたいに、心が強い男になりたいなぁ。)
せっせかせっせか作業を続ける田天。それでも他のメンバーの半分ほどのスピードだが、マグニはそれを少し嬉しそうな顔で眺めていた。
作業に取りかかって30分ほど経った。アロマが顔をあげると、畑に魔物が一匹近寄ってきたのが見えた。どうやらただのゴブリンのようだ。
「あの・・あそこに魔物が・・。」
「ああ、こうやってたまに畑に魔物がやってくるんだ。作物を奪いにな。
俺が退治してくっから、お前らは作業に集中しててくれ!」
ブレイズは先輩として、自ら魔物退治を担当することに決めた。
つなぎの袖を捲り、赤いマントをなびかせながら堂々とゴブリンに向かっていく。
(あやつ、ゴブリン一匹にやけに気合い入れて行くな・・。)
同じゴブリンであるマルクはジト目で“先輩“を見送った。
こんばんは。いつも読んでいただきありがとうございます。
この作品もこのお話で100話目となりました。
今の時点で田天を襲った二人の悪魔の正体は判明しており、そのうち一人とは再び対峙するに至っております。
ネタ明かしになってしまいますが、これから田天はさらなる成長をとげ、本物のルシフェルに近い『絶対的で圧倒的なキャラ』へと進化していく予定です。
もちろん仲間の女の子たちにもスポットを当てていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いいたしますm(__)m
さて、話は変わりますが私はこの度新たに『MP0のボクが『格闘技』だけで魔法学校のトップに君臨してみた』という作品をあげることにしました。
検索か作者リンクから見つけて、ぜひ読んでみてください。
もちろんこの作品も今まで通り続けていきます。
ではでは。