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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約4ヶ月以上の間、更新されていません。

その子が「サボテンが日本の首相になりました」と書いたので、TVニュースに緑のとげとげが映ってます

作者:近藤スミス
幼馴染の小説に沿って、世界は進んでいく。たとえ、結末が滅亡だとしても。


幼馴染の響は、災害で家族を失い、心を閉ざしてしまった。かつての明るい笑顔は消え、彼女は自らの殻にこもるようになった。

僕は響のことを想いながらも、どうすることもできず、ただ平凡な日々を過ごしていた。彼女を救いたい気持ちと、無力感が胸の中で絡み合ったまま。

それから四年後のある日、偶然の再会が訪れる。響の部屋に足を踏み入れると、そこには異様な光景が広がっていた。机の上に山積みになった原稿用紙。その一枚一枚に、彼女の手で綴られた物語が息づいている。

響に促され、恐る恐るページをめくると、そこに描かれていたのは――世界が静かに、しかし確実に崩れ落ちていく終末の光景だった。彼女の内なる闇が滲み出たようなその物語に、僕は言いようのない恐怖を覚える。

助けたいのに、またしても何もできず、僕は逃げるように家に帰った。

そして翌日。何気なくつけたテレビから流れてきたニュースが、僕の心臓を凍りつかせた。東京で起きた未曾有の大事件――それは、響の描いた物語と酷似していたのだ。

世界が終わりに向かう。
そう予感した僕は、再び響の部屋に足を踏み入れることになる。

ハーメルンにも掲載しています。
第1話 幼馴染
2025/04/07 15:14
第2話 仏壇の前
2025/04/07 16:02
第3話 再会
2025/04/14 19:50
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