平庵女学院 ピロティ
・・・
靖男には、何の事やらさっぱり分からなかった。
舞台の主役だったのが気に入られたのなら、まだ分かる。いや、こうして平女に文化祭を手伝ってくれと言われたのだから、その演劇部員の誰かが、少なからず好意を持ってくれた、ってのも定石だ。それなら話は早いし分かりやすい。
だが、便所に向かう途中で、唐突に幼そうな袴姿の、弓道をしている中学生にも思える女の子に上から目線で唐突に声をかけられ、自分でも内緒にしていた投稿の話、それは、世間的に見たら「負」だと自分でも思っていた趣味なのだが・・・それを持ち出されて、怒ったような声で「付き合え!」って・・・どんな話なんだ?
・・・
葵はパニクっていた。自分が何を言ったのか、自分でも理解出来なかった。
何故、「付き合え!」・・・?
もはや、自分でも理解不能だ。
冷静になると、冷や汗がどっと溢れ出し、背筋を流れ落ちた気がした。胴着の背中が汗で濡れてきたのが分かった。
・・・
一息付いた靖男は、なんだか自分の言った言葉に自分で驚き、差し出していた雑誌を咄嗟に背中に隠して、どうしていいのかわかなくなってうろたえてしまっていそうにみえる女の子におずおずと言った。
「・・・まぁ、なんだ・・・なんかよくわからないけど、俺の事を知った、と」
「そっ・・・そうだ!高校合同演劇祭を観に行ったからな!」
「まぁ、観に来てくれた事は、感謝する・・・で、君もその・・・2冊の雑誌を、読んでいる、と」
「・・・よ、読んで・・・いる・・・」眼の前の女の子は口ごもる。
「・・・で、付き合え、と?」靖男は、中学生、いや、せいぜい頑張って同学年にしか見えない女の子に諭す様に、ゆっくりと言った。
「い、いや・・・そうではない!そうではなくってだな・・・」
「何に?一緒に弓でも引こうって話じゃなさそうだし・・・俺をそういった雑誌に関わっている件で生徒指導室かどっかに連れて行っても、別の学校だからどうとなる訳でも無いし・・・」
女の子は目をキッと見開いた。
「なんだその無礼な物言いは!「君」だとか、その見下したような物言いは!」
「え?」
「私は高3だ。先輩だぞ!年上に対して「君」とはどういう物言いだ!」もう目の前の女の子はブチ切れてしまった、というか・・・男言葉と言うか、偉そうな物言いが一向に治らなくなっている様子だった。
「へ?」またもや靖男はさっぱり分からなくなった。もう一度一息付いて、靖男は女の子(彼女は「高3」、と言ったから、この表現でいいのか、少し不安だが)を、もう一度落ち着いて見た。
背丈で言えば、恐らく中学生、せいぜい高1だろう。だが、女の子は分からないものだ。その凛々しさや、言葉使い、それは、高校合同演劇祭で自分が高1だと知っての事でもあろうし、そう考えれば、彼女が高3と言うのであれば、そうとも見える。背は低いが。
「・・・申し訳ありません・・・」一応、靖男は謝った。怒っている女の子には取り敢えず謝るのが一番なのが経験則だ。
「分かればいい」
「・・・で、『付き合え』・・・ってのは?」
靖男が見るに、眼の前の袴姿の女の子は照れから怒りに流れて自分、中原靖男、いや『じょう ようじん』にぶつけていた感情が、思わず発した「付き合え!」という言葉に戻り、一気に恥ずかしさに逆流し、また違った意味で顔が赤くなっている。赤くなったり、赤くなったり。本当に心臓に悪そうだ。
「そ、それは・・・だな・・・」言葉が見つからない風に見える。
お互いに、暫しの沈黙があった。
靖男にしてみれば、友人も知らない、アニメ雑誌『AUT』は兎も角、いわゆるロリコン、いやいや・・・これでも言い訳になるのかなぁ・・・なるんだろうなぁ・・・ぶっちゃけ言い訳的に称された「美少女漫画」、雑誌『HONT MILK』を読み、更には投稿していると言う自分の弱味を握られている相手に、確かに高3と言われても、そう言われれば納得出来ると言えば疑わしいが、正直、可愛らしいのは事実、いや、美人と言ってもいい女の子に、訳も分からず、ともかく「付き合え!」(まぁ、その告白らしい言葉も、叫び声だから何だか分からないのだが)と言われて困惑しているし、その相手の女の子の様子から察するに、彼女もそんな雑誌を読んでいる事を知られるのは正直恥ずかしくもあり、そんな中で、自分でも理解出来ない「付き合え!」という言葉を発した事に、頭が回らなくなって頭の中がぐるぐる回っている風に見えた。
女の子が困っている時には、男が何とかしなきゃならない。それが男だ。
眼の前で、何だかあたふたしている女の子がいたら、そう思うしかない。
「ええっと・・・」
「なんだ!」何故だか、眼の前の女の子は声を荒げて、きっと睨みつけて来る。
「あなたは、高校合同演劇祭で、俺を見た、と」
「そうだ!」
「・・・で、それを、『AUT』で確認した」
「あっ、いや・・・そっ、そうだ・・・」さっきまでと打って変わって、恥ずかしそうに小さな声で答える。
「ついでに、『HONT MILK』も読んでいて・・・」
「悪い!それは言わないでくれ!」わたわたと手を振って拒む。再び背中に隠していた『HONT MILK』を更に袴の奥に、必死に押し込んで隠そうとしているようだ。
「・・・分かりました。まぁ、なんやかやで、俺を『城☆陽人』だと思った、と」
「・・・」言葉が出ない。
「結果・・・付き合え?」
「まっ、待ってくれ!それは、勢いで・・・その、なんだ・・・」
「い、いや・・・こっちも分かりません・・・」
「・・・だから・・・付き合うとか言うのはおいておいてだな・・・」
「はい?」
「・・・その・・・知り合い、と言うか、友人と言うか・・・」袴姿の女の子、いや、年上らしいから「女の人」か?とにかくその人は、何故だか弓を拾って、弦をいじくりながら言い淀んでいた。
「あの・・・なんと言いますか・・・友人といいますか・・・?」靖男も言い淀んだが、思い切って言った。
「貴女みたいな人が、俺の、そんな趣味を知っているにも関わらず付き合って欲しいと言って頂けるのならば、喜んで!なのですが・・・」語尾は歯切れが悪かったが。
「つ、付き合う!いやいやいやっ!・・・でも、あの・・・お友達、から・・・」
「なら、お友達からお願いしますっ!」そこは一応演劇部員らしく、少し大げさに靖男は、今度は逆に頭を下げて、手を差し出した。これこそいわゆる「お願いします!」ポーズだ。
「・・・う、うむ。お友達なら・・・いいぞ」
そんな可愛らしくも美しい「女の人(で、本当にいいのか?)」からの思いがけない、告白?お友達宣言?・・・ともかく少しでもいい、何かの関係を作りたい、と小声で言ってくれている様子は、少し冷静になって観てみると、嬉しそうな雰囲気も漂ってはいるが、女子校の生活からなのか、男子に対し、どう自分の気持ちを伝えればいいのか分からない。そう、男の子と話をしたのも何年振りな、男に対して、「お友達」という言葉さえも、「恋人」以上のものに感じているように、どうしていいのか分からなさそうにもじもじして、どういう言葉でその気持ち表現で伝えたらいいのか分からない、そんな女の子、年齢は関係ない、一人の「女の子」が、頑張って何とか威勢を振りながら必死で眼の前にいる、そんな感じがした。
・・・
「・・・う、うむ。お友達なら・・・いいぞ」
そう虚勢を張りながら、葵は動転していた。
実質、初めて出会ったとも言える相手、それも「美少女」漫画雑誌『HONT MILK』にHぃ漫画の原作を投稿している葵にとっては正真正銘の「おたく」だ。
・・・でも、そこを除けば、見栄えもそこそこいい男の子だとも思える。パッと見だが。
それも、高校の合同演劇祭で主役も張った男性だ。あの楽星の生徒でもあるし、そう考えれば誰も文句は言わないだろう、正直、自分でもいい相手だと思う。年下である事と、一点の曇り、それも共有している曇りが無ければだが。
だが、それは、自分の密かな趣味を共有出来ているとも言える。
だが、やはり、年下なのが、少し気になるが・・・。
でもそれは周囲の目が気になるだけの事。今、そして今後も、恐らくそうそう出会える相手ではない・・・筈。
葵は、そっと差し出された手に、暫し躊躇った後、ゆっくりと近付いた。
「・・・葵、という・・・」小声でいった。
「は?」中原靖男は、下げていた頭を上げて聞いてきた。
「私は、高梨 葵という!」
「俺は、中原・・・」
「知っておるわ!最初から名前で呼んだだろうが!・・・だが、お前の事は「城」と呼ぶ事にする!」出来る限り感情を抑えて言った積りだが、自分でも頬の火照りは解っていた。
その勢いで、『じょう ようじん』いや、『しろひと』、でもなく「中原靖男」と言う男が差し出した手を握ろうとしたが、何故だか腰に手が行って、ふんぞり返る姿になっていた。
・・・
上目遣いで様子を窺っていた靖男から見ても、「葵さん」の狼狽振りは手に取る様に分かった。面白くて吹き出しそうだったが、そこは演劇部員、笑いを堪えて、
「わかりました。では、今後、「城」でお願いします」と靖男は言った。
「う、うむ。じゃあ、城。友達になろう」と、雄々しく告げる葵さんの姿を見ないように見せながら、こっそり窺いつつ、もう少し手を差し伸べてみた。
残念ながら差し伸べた手には何も触れられなかったが、そっと顔を上げた視線の前には、葵さんの照れ臭そうな表情があった。
靖男、いや「城」は、「・・・あれ?これって・・・Boy meets girlやん?」なんて思っていた。
・・・
「なんだ、お前?随分長い便所だったな」同じ演劇部員の生部が、舞台に戻ると、思った通り言って来た。まぁ、確かに色々あって、長い便所だった。
「まぁな。ちょっと迷った事もあって」
「なんて言いながら、女子校の中を探検してたんじゃないの?」先輩のラタさんがちゃちゃを入れて来る。
「それはないっす」あっさりと答える。
「あっやしいなぁ」「ないっす!」
あっさり遮断して、靖男は平女の演劇部員の所へ向かった。
「なぁ、弓道している『高梨』さん、って知ってる?」こっそりと聞いた。
「高梨部長ですか!」
「少し声が大きいって」
「・・・どうしたんですか?」取り敢えずは小さな声になってくれた。
「いや、トイレに行く道に弓道場があるやん?そこで一人で弓を引いている人がいてね」
「流石、高梨部長です!もう、高3で部活も卒業されたのに一人で黙々と弓を引いてらしたんですね!」
「だから声が大きいって。いや、あの・・・その人の胸に『高梨』とあって・・・」話があべこべになっている。
「間違いありません!高梨部長です!あ、もう高3で夏の大会も終わって後輩に引き継がれたから、「元」部長ですね。でも、高梨部長に間違いないです!」
「その・・・ちっちゃい・・・」
「ちっちゃくってもスゴイ人です。弓道で、高校1年生の時には個人で3位になりましたし、勉強も常に上位。高校2年生の時には、みんなが生徒会長になると思っていました」
「あ、あの・・・ストレートの髪が腰のあたりまであって・・・」
「そうです!袴姿であの黒く長く美しい髪は物凄くお似合いです。私もファンなんです!」こそこそ声ながらも、声をかけてしまった女の子の声は、すでに大声だ。それをなんとか制しながら、靖男は聞いていた。
「うん、高梨さんは、確かに高3なんだ・・・」
「え?中原くんは、高梨部長に会ったんですか?」
「いや、だから、胸の名札を見た、って」
「可愛らしいでしょ!とても高3には見えないでしょ!でも美しいでしょう。あの袴姿は凛々しいでしょう!」
「ま、まぁ・・・」
「一目惚れですか?一目惚れですか!」
「・・・と言うか・・・」どう話していいかも分からない。
「なら、私、高梨部長にこっそり話を通してみますよ」てへっと笑って、
「高梨さん、あれだけ可愛らしくって美しいのに、男の人の話はてんでないんですもの。高校合同演劇祭で主役を張った中原君ならお似合いになるかも・・・」
「勝手に話を進めない!・・・ただ、偶然、目に入ったから聞いてみただけだから」
「あら?気にならなかった?」
「和装の女の子は素敵だとは思ったよ。ただ、年上とは思わなくって」
「年上はイヤ?」そうだった。女の子は、ちょっとした事もすぐに色恋話にしたがるんだ。
「だから、そういう話じゃないって」靖男は焦る。
「いや、一人で弓を引いている人がいたから気になっただけだって」
「やっぱり、気になったんだ!」
また言い間違えた。女の子ってのは、少しでも気持ちに繋がる言葉を言うと、こうなってしまうもんなんだった。
「たまたま、用を足しに行く時に、一人で弓を引いている人が目に入っただけだよ」話を逸らそうとする。
「どうだかぁ~」
靖男は無理矢理話を打ち切って、舞台の照明の設定に向かった。
こんな話に付き合っていたら、あらぬ方向に(って、まぁ、何かはあったのだが)話が飛び火してしまう。
取り敢えず、数点、事実を確認出来た。
・高梨葵は実在する。
・高梨葵は高3だ。
・高梨葵は弓道部の元部長で、下級生からの信頼も厚い。
だが、分からない事は
・高梨葵は、「AUT」や「HONT MILK」を読むような女の子か?
と言う事だった。
・・・
高梨葵は、ほっとした後、うろたえていた。
中原靖男、いや、「城」と「お友達」になろうと話はしたが、連絡先も何も聞いていなかった事に、漸く気付いたのだ。
どうすればいい?
演劇部員の下級生に話を聞けば話は早いのだろうが、いらぬ噂が流れるだろう。かと言って、今、演劇部が練習している舞台に行っても、話は同じだ。
・・・何も話は進んでないじゃない・・・
葵は煩悩満タンで的に弓を射かけていた。殆ど当たらなかったし、その矢を取りに行くのももどかしかったが、今は、この弓道場にいる事しかする事が思い至らなかった。
「「城」よ、私の想いに巡り至らせ!」やけくそになりながら弓を引き続けていた。当然、邪念の矢は的に当たりはしなかった。
2人、楽星の茶色とも、ほうじ茶色とも言えない独特の色の学生服の男子が弓道場の横を通り過ぎた。その度にビクッとしながら、恐る恐るそちらを覗き見たが、「城」ではなかった。
夕刻のチャイムが鳴る。
まぁ、あれは現夢だったのだろう、そう葵は思う事とした。
確かに文化祭までには時間があるし、その間にでも出会う事はあろう。でも「城」が本気にしているかは微妙だ。自分の気持ちもあやしい。「おたく」と付き合う?友達としてでも?そんな気持ちは、恐らく明日になれば無くなっているかも知れない。私はフツーの女の子だ。確かに、「城」も普通の学生に見えぬ事も無いが、葵にしてみれば、まぁ「AUT」は許そう、「HONT MILK」に、まぁ、その・・・なんだ、Hぃ漫画の原作を投稿している、典型的な「おたく」と言えなくもない(自分が、そんな雑誌の読者である事は、葵は脇に置いていた)。そんな男と、友達になる?ないない!
そう思いながら、葵は弓道場を掃除し、部室に戻ろうと体育館のピロティを抜けて行った。
「遅かったですね。袴姿のままで帰ったのかと思っていました」
やや陽が陰り、橙色になって来た日差しがピロティの柱で長く影を伸ばしている向こう側、そこには、「城」がピロティの柱にもたれて立っていた。丁度、夕陽の陰になっていて、辛うじて人、男の子がいると分かる程度だったが、何故だか葵には「城」だと分かった。そんな気がした。
「いやぁ、弓道部の部室の場所を聞いたらさ、やれ、『高梨部長が』なんて言われて言い訳が面倒臭かったけど、折角お友達になって頂けたんですんで、せめて連絡方法だけでも、と思いまして、何とか部室の場所を聞き出して、その間のルートで待っていました」
「弓道場に来ればいいだろうが!」何故だか葵は叫んでいた。
「あちらは、あなたの話をした途端、なにやら演劇部の女の子に見張られてまして・・・後、弓道部の部室もなんだか見張られてそうだったんで、その中間ルートのここで待ってました」
「通らない可能性もあるだろ!」
「その時は、次にここ(平女)に呼ばれた時に」
「その時に、私が弓道場にいるか?出会えるのか?」
「・・・いなければ、それだけ、って事で」
「・・・お前にとって、『お友達』ってのはそれ位の話か?」葵は何だか腹立たしくなっていた。
「違います!俺と貴女との関係です!」靖男は叫んだ。
「・・・別に、貴女が、俺の舞台を観て気になってくれたんなら、それだけなら普通にお友達になれたでしょう。でも、貴女はそこじゃなく、俺が『城☆陽人』であり、そこに興味を惹かれて声をかけた。違いますか?」
「・・・」
まだ10月初めの夕陽は少し長いが、明るい。壁の向こうの校庭からは、部活を終えたであろう生徒たちの帰り支度をする声が響いていた。
「・・・正直、世間体から見て、自分のこの趣味は実生活としてはあんまり好きじゃないんです。出来る事なら隠しておきたい、とも思っています。実際、友人、この演劇部の友人にも、『AUT』や『HONT MILK』の話はしていません。「まいどくんバッチ」についても、アクセサリーの一つとしか思われていませんし、小説や漫画好きな文学野郎と思われています」
「・・・でも、本気の所、その『おたく』である事、それに関わっている事に誇りは感じていますし、そして『おたく』が、アニメや漫画が小説や映画に比しても素晴らしい表現手段であり、それに素直に賞賛している人達の事だと思っています。誇りに思っていますし、出来れば、今、自分が感じている世間的な恥ずかしさを払拭する役割を担いたい、そう考えてもいます。それを理解してくれる人がいるのであれば、友達からでもいい、付き合いたいと思います!」
運動場では女子校生の声が響いているが、体育館の下のピロティには、靖男と葵の2人だけだ。そこで、靖男は大きく叫んでいた。葵の心に大きく響いていた。
有難い事に、運動場から聞こえる大きな声にその声は他の誰にも聞かれてはいなかった。
葵は靖男を見ていた。ただ、じっと見ていた。
明らかに自分以上に、普通の男の子にしか見えない外見や、演劇部という部活を削ぎ落せば、明らかに「おたく」な男の子が必死に叫んでいた。自分に向かって叫んでくれていた。
その目は、真っ直ぐに葵を見ていた。
気が付けば、涙が葵の頬を伝っていた。ずるいと思った。
自分が言えない、思っていても今まで言えなかった言葉を、堂々と口にするって、ずるいと思った。
でも、そんな言葉を、堂々と言う「城」は偉い、と思った。