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プロローグ

初投稿です。

拙い文だと思いますがよろしくお願いします。


俺はどこにでもいる普通の男子高校生だ。

そんな俺はいつものように学校からの帰り道を一人で歩いている。

中学の時に友達を作れず、ボッチだった俺は

「高校では友達作ってみせる!」と心機一転だれも自分のことを知らない地元から遠く離れた高校に進学し、高校デビューを試みた。が、それも失敗に終わりもう高校一年生も終わろうとしているのに結局友達は一人もできていない。

「はぁ・・・」

思わずため息が出る。

そういえばこの頃ため息ばかりついている気がする。昼休みに一人で弁当を食べながら、家でパソコンをさわりながら、いつでもため息をついている。

そして学校からそんなに離れてない位置にある自宅である安くてボロいアパートに帰宅する。

一人で歩いていると帰り道もいつのまにか通り過ぎることが多い。

自分の部屋に入り、まずは深呼吸をする。これは自分なりのストレスコントロールだ学校から帰ったら毎日することにしている。

しかし、そのストレスコントロールも限界のようだった。いくら深呼吸をしても孤独感が癒されることはなかった。

「・・・やるか。」

ストレスコントロールは一つだけではない、だがもう一つの方法はストレスコントロールと言えるものでもなくただ自分の性癖を満たしつつ自信をつけることができるというだけである。

「よいしょ。」

押入れの奥に大事に誰にも見られないように大事にしまいこんである大きな段ボールを引きずり出す。

これをだすのは一週間ぶりくらいだろうか、だんだんストレスへの耐性がなくなってきているような気がする。

その段ボールの中には姉のお古の洋服とロングのウィッグ、女性用の下着ワンセットが入っている。

そう、俺は女装癖をもっているのだ。この女装癖はおそらく俺が物心つく前から女の子の服を着せていた母親のせいだと思う。結局物心ついてからも自分で着たがっていたのだが。

「ふんふふ~ん」

鼻歌交じりにその服を着ていく。

手慣れた手つきで着替えていく。着替えているこの時間が好きだ本来の自分から離れていく実感がある。

この服を着るために長年努力を続けている。筋肉をつけないためできるだけ運動を避ける、常に体系が細身になるよう食生活には気を付ける、といったことだ。幸い、背は160cm前半から伸びる気配がなく、顔もむかしから女顔だ、女々しい表情だ、と周りから言われ続けているし、自分でもそう思っている。けどそのことをコンプレックスに思ったことはなく、むしろ嬉しく思っている。

「完・成!」

姿見の前でスカートをひらめかせ一回転した後ビシッとポーズを決める。

「いや~やっぱかわいいなぁ俺。」

ひとしきり自画自賛したら、バッグを持ち玄関から少しだけ顔を出して他の部屋の住人が通路にいたりしないか確認する。

「よし、じゃあ出発!」

そして俺は夜の街へ繰り出していく。この近辺はそれなりに都会で、夜も活気があり若者たちが夜遊びをするにはもってこいという感じだ。そしてこの夜の街を女装をしたまま歩く、というのが俺の趣味もとい二つ目のストレスコントロールなのだ。

「ふぅ・・・」

10分ほど歩いた後カフェに入り一休みする。これもいつものルートに組み込まれていて、その理由は・・・

「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」

来た。

店員に接客され、普通に受け答えすることによってさらに自信がつく。それにこれは自分の声のチェックでもある。せっかく女性の格好をしているのに野太い声では台無しだからだ。

「えっと・・・アイスカフェオレで」

「はい、かしこまりました。少々お待ちください。」

成功だ。声も仕草も百点満点のできだった。

ここまでくればもう怖いものなしだ。運ばれてきたアイスカフェオレを素早く、かつ女性的な仕草で飲みきり店を後にする。気分は最高にもりあがっている、もう今の俺を止められる者はいないだろう。

「ん?」

様々な店が並んでいる大通りを歩いていると、なにか視界の隅に違和感を感じた。その違和感のほうへ顔をむけるとそこには店と店の間の細い道がある。しかし、なにかがおかしい。細道に近づき覗くと地面かなりの大きさの穴があいていた。

「なんだこれ・・・落とし穴か?」

その穴はとても深いようで底のほうは真っ暗でなにも見えなかった。

そして穴からはすこしだが風がふいているようだ。

「深いなぁ・・・なんで埋め立てないんだろ。」

すぐに興味もさめ、離れようとした時後ろに置いてあった廃材が崩れるような音がした。

よけることもできずその廃材に押され、穴の上に突き飛ばされる。

「えっちょっ」

穴の淵をつかむこともできずにそのまま穴の中へと落ちていく。

「マジか何やってんだ俺このまま死ぬのかよせめて死ぬ前に部屋の自撮り写真燃やさせてぇええ!」

そんな情けないことを絶叫しながら俺は深い穴の闇へと吸い込まれていった。


読んでいただきありがとうございました。

次の投稿はおそらく一週間後になります。

感想、御指摘等いただけると嬉しいです。

プロローグが終わり次から本編です、

1話からもよろしくお願いします。

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