第九章+引っ手繰り?!
今回はちょっとした息抜きです!
たまには良いですよね〜こういうコメディー(?)的な感じの話って〜=w=♪
――――――――ずっと、隣で笑い合っていたい・・・・・
「先輩はどんな音楽を聞きますか?」
ちょっと町を出たアーケード。
そのCDショップに美波と祐平が居た。
「僕は―――・・・何だろうな、洋楽とかかな〜?」
「洋楽ですか〜」
「美波は?」
「私はJ−POPですかね〜」
「どんなのが好きなの?」
祐平は棚に置いてあるCDを何枚か取って見ながら言った。
「勉強中は眠くならないようにロックとか明るい曲を聴いてますね〜」
美波は言った。
「勉強中はクラシックかな?」
「クラシックなんて聴くんですか?」
「姉がクラシックバレエをやっているから。」
「そうなんですか〜」
CDショップを出た時には暗くなっていた。
「早く帰らないと家の人が心配するよ?」
「そうですね!早く帰らないと門限短くされます!」
美波が腕時計を見る。
6:32
時計はそう告げていた。
初夏だったので結構明るい方だった。
「じゃ、また明日。」
「はーい!また明日っ!」
美波が手を振る。
―――――――その時
「引っ手繰り――――――っ!」
高い女性の声が響いた。
眼の前に、黒いパーカーを着た男性らしき人物が、女性用のバックを持って走ってくる。
「あっ!待てっ!」
祐平が犯人に向って走り出す。
「えっ?!先輩ぃ!?」
美波は眼を丸くして言った。
「大丈夫!」
祐平は大声で返した。
「・・・・・はぁ・・・・・。」
美波は茫然と立ち尽くした。
「しつこい奴だっ!」
「それ位が取り柄なんでね!」
祐平は犯人のパーカーの帽子となる部分を掴んだ。
「ぐっ!」
犯人は苦しそうに転んだ。
「大人しくしろ!」
祐平は珍しく強い口調で言った。
そして携帯を取り出した。
「引っ手繰り犯捕まえましたー逮捕して下さいー」
数分後。警察が来て、犯人は呆気なく逮捕された。
「先輩凄いですね!引っ手繰り捕まえちゃうなんてっ!」
「そう?」
「そうですよ!時速何kmで走ってたんですか?!」
「分からないよ、計ったこと無いから。」
「時速80kmで走ってました!」
美波は断言するように言った。
「車かい?僕は。」
祐平は苦笑しながら言った。
「じゃあ今度こそまた明日だね。」
祐平が片手を上げながら言った。
「そうですね!じゃあまた明日!」
手を振った。
気付きもしなかった
こんな、
こんな日常的な会話も出来なくなるなんて
誰も気付きは
しなかった―――――――――・・・・・
次回、衝撃の運命が!!