第二十二章+裏切者
「――――――――――え?」
『祐平君の容体が悪化したらしいの!今病院に居るの・・・・もう・・・・駄目なのを覚悟って・・・・・・』
祐平のお母さんの泣き声。
祐平が・・・・駄目?
もう・・・・駄目・・・・?
「分かりました、今すぐ行きます。」
震える声を抑えながら言う。
大丈夫
大丈夫・・・
祐平はこんな事で死なない・・・・!
そう、自分に言い聞かせた。
病院に着く
祐平は集中治療室に居る。
「・・・・・お願い・・・・・!」
神様でも
天使でも
もう・・・・悪魔でも!!
全てに願う。
祐平が助かる事を――――――・・・・・!
――――――何時間経ったんだろう・・・・・
頭がくらくらする
多分・・・・薄暗いせいだ。
少し外に出ようかな・・・・
さぁっ
風が吹く。
夏の風。
「祐平と出た時は――――」
雨だった。
祐平が好きだった
雨
手術が成功したら
雨が好きな理由をハッキリ言ってもらおう。
それで――――――――
「美波ちゃん!!」
祐平のお母さんの声。
息が荒い。
まさか―――――――
私が思った事は、本当だった。
祐平との――――――――別れ
一筋の恐怖が、美波の感情を奪い去った。
嘘だよ
こんなに呆気無く・・・・
駄目だよ・・・・
駄目・・・・・
何―――で・・・・
「裏切者・・・・っ!」
晴天・・・・の・・・・・っ
涙を堪えて、私は駈け出した。
お久し振りですッ!><
遂に急展開です・・・・!
更新遅れそうですが、ヨロシクお願いします!!