第二十一章+月光
丁度1234文字でした!やったね☆
「―――――美波、聞こえますか―――――?」
月明かり照らす病室
祐平は話し掛けた。
ラジカセ―――――――に。
「祐平の容体は・・・・?」
祐平のお母さんが聞いた。
「何とか治まりました」
お医者さんは安心した趣で言った。
「良かった・・・・」
「今は静かに眠ってますよ、夜中だった事もありますし」
「そうですか・・・・・」
数分後、美波がやってきた。
「祐平・・・・っ」
「大丈夫よ、雨の中来たんでしょ?」
祐平のお母さんは微笑んだ。
「――――・・・・」
似てるな・・・・
やっぱり――――――
「親子だな・・・」
「え?」
「あっ」
心中で言った言葉のつもりだったけど、声に出ていたらしい。
「祐平も・・・何時も私のこと心配してくれたから・・・・」
美波っ
美波ー?
美波――――――――――
声が、聞こえる。
あの、祐平の声が。
綺麗で
ずっと聞いていたい
そんな
私を安心させてくれる声
空気の様な
無いと苦しい
そんな存在
それが、祐平―――――――――
「祐平の病室に入っていいですか?」
「ん?良いって。」
そう言って、祐平のお母さんは、病院の入り口に近い、診察受付待ちのベンチに座った。
「祐平―――――」
美波はそっとドアを開けた。
「美波!」
祐平は少し驚いた形相で言った。
「そんなに驚かなくていいじゃない、お見舞いだよ」
美波はニコリと笑った。
「雨だね――――何か憂鬱―――――。」
「そう?僕は好きだけどな。」
祐平はベットから起き上がり、美波の元へ歩いた。
「歩いて大丈夫なの?」
「平気、点滴してるし。」
祐平は美波を見つめた。
少し蒼白した顔。
「外・・・・出てみる?」
祐平は言った。
冷たい風が美波と祐平の頬を撫でた。
曇天の空
土砂降り
「雨は、白ってイメージがあるんだ。」
祐平は言った。
「――――え?」
「暗い感じがしないんだよね、雨って。」
「そうなんだ・・・・」
どうして?
美波が聞いた。
「何か・・・・分かんない・・・・・」
祐平は空を見上げて笑った。
曇天の空
土砂降り
「へえっ・・・」
美波は笑った。
何か
雨に感謝してるよ
意味が分からないけど
感謝
その夜
「笑わないと・・・・」
祐平は苦しそうに言った。
「僕は・・・・もう駄目なんだ・・・・だから・・・・・!」
せめて
美波の傍では―――――――――
笑わないと・・・・・
苦しい
本当に点滴は効いてるの?
不安だ
何で治らないんだ?
そんなの知っている
不治の病だからだ
だから・・・・・
もう――――――――死ぬから・・・・
だから――――――
「美波・・・・・」
初恋の人だけは、守らなきゃいけない。
美波
月に願うは
笑顔
永遠に笑っていられる方法を
月に問う
月は答えない
何でだ
辛い
辛いのに――――!!
月が祐平を悲しく照らした。
私も雨が好きです。
何か神聖な気分になれるんですよー
でも宗教とかは興味無し。