第二章+夕暮れ
第二話です!
頑張りました!!
詩って難しいですね・・・・−□ー
――――貴方と永遠をずっと抱きしめる・・・・・
PM4:00
再び学校に侵入すべく、美波は校門の前に立っていた。
「緊張する―――・・・っ」
校門の前には、生徒指導の先生が立っていた。
「何しに来た?」
口調がムカツク!
美波はそう思ったが、空気的に言ったらイケナイ事なので、言わなかった。
「・・・・・入学早々忘れ物をしてしまって・・・・・。」
「何を忘れた?」
ギクッ
そこまで考えて無かった・・・・!
「・・・・筆箱を・・・・。」
「・・・・今じゃなきゃ駄目なのか?」
ギク―――――ンッ
「だっ・・・駄目なんです!!祖母の形見なんです!!」
美波の祖母は70歳にしてジョギングをしている。(一日3kmが日課)
生活指導の先生は少し考え込みながら。
「・・・・大切なんだな。」
「・・・・ハイッ!」
THE・演技力!
美波は心の中でガッツポーズをしながらペコペコお辞儀をしながら学校への侵入を果たした。
「一階は・・・・運動部系だから・・・・却下〜。」
美波はさっさと二階へと続く階段を上った。
「えっと・・・・二階は、美術部か〜。」
入るか迷う。
「・・・・どうしよっかな〜?」
演技の為、1−2の教室に入ってから決める事にした。
「吹奏楽は駄目、楽器が重いから。」
・・・と独り言を呟きながら美波は決心を固めた。
「侵入しよう!」
見学、ね。
。・。・。・。・。美術室。・。・。・。・。
とりあえず黙って入る事にした。
二十歳だったら犯罪ですね、コレ。
油絵の具の匂い。
橙色の空が眩しい。
どうせ、分からないけど。
男の子が一人、キャンパスの前に立っていた。
「あの・・・・ぅ。」
絶対邪魔はしてはイケナイと思いつつ、美波は小さく言った。
「・・・・・え?」
振り向いた。
少し茶色い髪の毛。
綺麗だった。
「・・・・・あ。」
美波はギクリとした。
「作業中すみません・・・・。」
「今日和。」
男の子は笑った。
綺麗だった。
「なんの絵を描いてるんですか?」
緊張する。
ココを先生に見られたら確実にヤバイな〜・・・。
「あ、なんとなくー・・・此処の風景が描きたくなって。」
「何色で描いてるんですか?」
色が分からない。
私の眼は。
「うーん・・・黄緑とか、朱色とかかな?」
「変な事聞いてますね、私。」
「君、新入生?」
「ハイッ!」
「じゃあ僕の方が先輩だ。」
「二年生・・・ですか?」
美波は聞いた。
「正解。」
男の子は、キャンパスから離れ、美波に向って歩いてきた。
「僕は祐平。君は?」
「あ、美波です・・・。」
夕日の橙に染まる美術室。
「・・・・。」
祐平は目を細めた。
美波の眼を見つめた。
「目、見えてる?」
祐平は言った。
「えっ・・・。」
美波は動揺した。
イキナリ何を言うかと思ったら。
目が不自由なんて普通の人は分からないんじゃないかな・・・・。
「ハイ、色が白黒で。」
「そうなんだ。」
そう言って、祐平は美波をキャンパスの前に連れて来た。
「失敗した。」
祐平はキャンパスを見つめ、言った。
「えっ?コレがですか?!」
たとえ視界がモノクロでも、美波には美しさというのは分からなくなかった。
「イメージとは違った。」
少し悲しく冴えた目で祐平は言った。
「そんな事無いですよ!」
美波は言った。
言葉に感情がついていけない位に。
「凄く綺麗です!私は白黒でしか色なんて分からないですけど!凄く綺麗です!!」
「そう?じゃああげるよこの絵。」
「いいのっ?!」
「じゃ、ちょっと待ってて?仕上げするから。」
美波は祐平が仕上げをしてる最中、椅子に座ってずっと絵を見ていた。
飽き無かった。
永遠に見ていたかった。
「完成!」
祐平はキャンパスを外すと、
「どうぞ。」
と言って絵を渡した。
「あ、入れ物忘れてた。」
祐平は慌てて言った。
「今紙袋持ってくるから待ってて?」
「え、あっ・・・・ハイ!」
美波は座って待った。
モノクロの夕日が、眩しかった。
。・。・。・。・。・。・。・。・。・。
「美術部に入りたいの?」
帰り道がほとんど同じだったので、美波は祐平と一緒に帰ることにした。
「いいえ、帰宅部で。」
「ふーん、俺も最初はそうだったかも。」
「そうなんですか?」
「なんてゆーか、面倒くさいし?」
祐平は笑いながら言った。
「そうですね、私もちょっと見つかんなくて。」
「帰宅部で良いんじゃない?」
「そうですね〜。」
美波は言った。
「その内見つかるから。」
祐平は自転車を引きながら言った。
「今度さ、写生したい所が在るから行かない?」
「え。」
驚いた。
初対面で、誘いを受けるなんて。
「暇だったらで良いんだけど。」
祐平は夕日を見ながら言った。
「行きます!」
「そう?」
「ねっ・・・・年中暇ですから!」
美波は勢いよく言った。
「―――――面白いね、美波は。」
祐平は笑った。
「私も、今のは思いましたっ。」
美波も釣られて笑った。
夕暮れ、橙色の道。
私と、祐平は出会った道―――――・・・・・
笑い合ったあの道。
楽しかった。
こんにちわ!第二話です><
ベタとか思わないで下さいね?
(自覚有り・・・・。)