第十一章+朗報
今回も急展開です・・・・・
急展開過ぎて疲れて来ました・・・・・
書いた本人なのにね(笑)
「祐平」
二度目に海に行った時
私は不図聞いた。
「何?」
祐平は何時も通り微笑んで言った。
「よく怪我して血が出るじゃない?」
「そうだね」
「血の色が分からないの。」
美波はそう言って空を見上げた。
蒼かった
「どんな色より黒に近い色」
祐平は筆を少し上げて言った。
「・・・・・・どういう事?」
「黒っぽい色だよ、でも黒じゃない。」
「ドス黒いって事?」
「まあそう言う事かな?」
その時は全然分からなかった。
中学になって怪我した事無いし
かなり後になって分かる事だと思っていた―――――――――
「祐平――――――――――!」
涙は、冷たかった。
割れた窓から雨が降っていた。
私を、濡らしていった・・・・・・
数分経って救急車と警察がやってきた。
祐平は直ぐに運ばれていった。
私は震えていた
寒さもあるけど
祐平がどうなるのかを考えていたら震えが止まらなくなっていた。
――――――昨日午後6:58頃、乗客19人を乗せた市営バスが・・・・スリップが原因による横転事故が・・・・・私立中学の男子生徒が意識不明の重症・・・・・乗客17人が割れた硝子によって軽傷・・・・・警察は運転手に事情聴取を行って原因を調べています。
――――――突然ですね、こんな事故は起こってほしくないと思います・・・・・
朝、そんなニュースが流れていた。
「・・・・・嘘くさっ・・・・・」
私は吐き捨てるように言った。
手に包帯を巻いていた。
「軽傷じゃない」
「美波」
「あ、何?」
美波の母親がキッチンから声を掛けた。
「今日は学校行ける?」
美波は一瞬その場から動けなくなった。
「止めとく」
そう言って二階へと歩いていった。
祐平は未だ、意識が戻らないという。
私の所為だ
祐平が死んじゃうかもしれない
そんな事態まで追い込んだのは
―――――――――――――――私だ
「・・・・・・・・・っ」
涙が、零れた
「いやっ・・・・・・・」
祐平・・・・・・・っ
「死なないでぇ・・・・・・!」
厭きれるほど、泣いた。
泣いた後に寝てしまった。
夢を、見た。
祐平が微笑んでいる
私も微笑んだ
真っ白な世界
手を繋いだ
温かい
真っ白が包み込む
幸せな時間
――――――――――――――
目が覚めた
泣いていた
悲しみじゃない
何か、不思議な感じ
そんな感じ
夢の所為か
・・・・分からないや
「・・・・・・ん?」
電話が鳴っている?
美波は急いで階段を降りた。
受話器を手に取った。
「ハイ、佐原です」
『あ、美波ちゃん?私です、祐平の母ですが・・・・』
祐平のお母さんとは何度かあった事があった。
「祐平がどうかしましたか?!」
少し怖くなった。
祐平・・・・・・・・・!
『とりあえず病院に来て!隣町の総合病院よ!』
祐平の母親は強い口調で言った。
「分かりました」
美波はそう言って受話器を置いた。
。・。・。・。・。総合病院104号室。・。・。・。・。
「祐平・・・・・・!」
美波は走ってきたため、息を弾ませていた。
「あ、美波ちゃん!」
祐平のお母さんは嬉しそうに言った。
「祐平は・・・・・?」
美波は落ち着いたものの肩で息をしながら言った。
「美波・・・・・」
微かに声がした。
一瞬で分かった
祐平の声だ!
「祐平っ!」
疲れなど、忘れていた。
嬉しかった
ベットに向って走った。
距離は無かったけど
それでも走った
一瞬でも無駄にしない様に
ベットに、祐平が居た。
「祐平!」
美波は言った。
「美波」
祐平は微笑んだ
何時もの様に
嬉しかった
とても
この喜びから 離れたくなかった
何もかも捨てて
幸せに浸っていたかった
「――――――――――誰?」
祐平は感情なく言った
美波の身体全体に
祐平の声が響き渡った
さてさて祐平の口から飛び交った言葉!
どんな意味があるのか・・・・・・!