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黒剣騎士団の主婦盗剣士  作者: 緒方 征羅
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序章

何かと難産な序章です。

佐竹三郎様キャラ使用許可ありがとうございます。エンちゃんの方言が難しくて…

違っていたら訂正しますので、遠慮なく言ってくれると助かります

お母さんエルダーテイルやりたい。やっていいでしょ?お願い」

小学生の息子の頼み事にコーヒーを飲みながら尋ねる。

「何で、エルダーテイルやりたいの?」

「えっとね。これ見てカッコ良くてレイドやってみたい。いいでしょ?お願いや・ら・せ・て~」

ゴソゴソとスマートフォンを出して画像投稿サイトからある画像を映し、見せてきた。

そこには私にとっては見慣れた装備のアバター達が大型モンスターに総攻撃している光景だった。

コーヒーを吹きそうになるのを我慢して飲み込んで一息つく。

「誰だよ。こんなモン投稿サイトにアップしたのは…。レイドが格好良くてやりたくなったのは分からん訳じゃないけどねぇ…流石に早いと思うんだが…」

小学生の低学年の息子にやらせるのは、多少抵抗を感じていると、

「親がやるんだから、子供が興味持つのは当たり前でしょ」

うっ、痛いところを付かれる。まったく、孫にゲームを教え込んだ私の母は無責任に言い放つ。

そう私はエルダーテイルをやっている。しかも大規模戦闘レイド経験者だ。

「バーバありがとう。ね?お願いお母さん、やりたーい」

何だかこのまま押し切られそうだ。

「ん~、今度のテストで平均80点以上取れたのならばいいよ。後、やるときは宿題終わってからね。これが守れないならやらせない」

「分かった。まず、テストで平均80とればいいんだね」

ニコニコと笑顔で確認してくる息子に呆れつつ、頷く。言質を取った事で満足したのか、部屋に戻って行った。


さて、あの子はやるときはやる子だから(餌付きだと特に…)準備をしないと…。PCを立ち上げエルダーテイルに本垢ではなくサブ垢のキャラでログインして持ち物と金貨等の財産を確認する。

「流石に秘宝級の装備は無いか…。制作級の上位装備だけなら売って問題ないな」

手持ちのアイテムや装備を売り、金にして一旦ログアウトして本垢の方でログインしなおす。ヘッドホンマイルを付けギルドチャトの方で挨拶する。

「こんばんは」

挨拶するとギルドのメンバーから挨拶がかえってくる。

「ちょっとお願いがあるんだけど、手が空いてる人いないかな?」

「キリやん、何ばすっとね?」

「エンちゃ~ん。方言がうつるから、もう少し共通語にならない?サブ垢のキャラからお金とアイテムを移したいから仲介をお願いしたいんだけど。お願い出来る?」

「仲介の方は良かばってん、言葉の方はどげんでんよかろうもん」

エンクルマの直す気まったく無い返事にガクンとなりながらも、アイテム仲介の了解が得られたので待ち合わせの場所を打ち合わせしようとしたら。

「キリ姉。方言ってうつるものなの?」

素朴な疑問だったらしく義盛が尋ねてきた。

「ん~。四六時中方言話す人達の中にいたら、いつの間にかうつってるのよねぇ~。職場でおばちゃん達、ここでエンちゃんの方言だからねぇ。うっかりしてると方言がでるの…」

「えっ?キリ姉とエンクルマさんって近くに住んでいるのですか?」

「さぁ?エンちゃんがどこに住んでいるかは知らないけど、案外近くなのかもね。方言がいろいろ混ざってどこのものかわかりにくくなってる地方だからねぇ。博多、筑豊、佐賀の方言が悪魔合体したのが私の住んでいる地方の方言。エンちゃんは博多、筑豊の方言が混ざってる。でもねぇエンちゃん程酷い方言は70代以上の年配の人くらいしか居ないけどね」

「キリやん。儂どげんすればよかと?」

義盛に方言の説明していたからエンクルマから声をかけられる。心なしか声のトーンが落ちている。

「ごめん、エンちゃん。ギルド会館の銀行前で待ってて。召喚術師の×××からお金とアイテム受け取ってほしいだけど、大丈夫?」

「良かよ。ポーション類はあるとね?」

「消耗品もあるから、エンちゃんのと混ざらないように所持品空にしてもらえると助かる」

「銀行の前ね。アイテムと金の移動ちゃ、キリやん何ばすっとね?」

「別に何かするわけじゃないよ。ただ、サブ垢のキャラデリしてアカウントを息子にあげるだけだけ。その方が課金の監視とかしやすいからね」

「待たんね。キリやんの息子って小学校入ったばかりやなかね?」

「うん。まだ早いと思うけどさ私の母を味方にして押し切られた。母も孫とコントローラーの取り合いしなくていいから、味方したらしい。私達がレイドしている動画見てレイドやりたいなんて言われたらねぇ…」

「その歳でレイダー目指すとは…。流石キリ姉の息子さん」

「なんなら、ヨシ君にあげようか?逆光源氏ができるかもよ~。多分、うちの子に振り回されるのがオチのような気がするけど少しは豆腐メンタルも鍛えられるなぁ(笑)」

「キリ姉がいじめる~」

あちこちから苦笑が聞こえる。

「この程度でいじめるとは言わないって、そんなんじゃいつまでたっても彼氏出来ないよ。エンちゃん待たせてるから、また後でね~」

外野のゲラゲラ笑う声とその辺でグジグジ言ってる義盛を無視してギルド会館の銀行前でログアウトして別垢のキャラに切り替え、エンクルマにアイテムと金貨を渡して、キリーにもどりエンクルマからアイテムと金貨を受け取る。

「ありがとう、エンちゃん。」

「よかよ。結構貯めこんどったね。ソロやったん?」

「うん、ギルドに所属してなかったから気兼ねなくキャラデリできる。まぁ、ちょっと惜しいような気もするけどね」

苦笑いしながら、受け取った金貨やアイテムを銀行に預けた。




キャラデリも済み、息子にアカウントを譲ったが勝手に課金できないようには設定を変更しておいた。

約束どおり平均80点をとり、意気揚々とエルダーテイルを始めたのだが…

「お母さん、初心者から入れるレイドやってるギルドってある?」

「うーん。D.D.Dかな?ホネスティはどうだったかな?覚えてないな。どっちもHPあったから調べたら」

「分かった」

意気揚々と調べ始めた。


それから数日後。

GW前に家族や親戚との予定を確認していると…。

「ねぇ、お母さん。GWはお父さんお休みじゃないんでしょう?」

「えっ、あぁ、帰ってくるのはGW終わってからだね。どうした?」

単身赴任中の旦那はGW中は忙しいらしく連休明けてから帰ってくる予定になっていた

「じゃあさぁ、一緒に狩りしよう?」

「ん?狩り。良いけど。どっか出掛けなくていいの?」

「お父さん居ないなら、出掛けなくていい。一緒に狩したい。レベル上げ手伝って」

「パワーレベリングはしないけどいいの?」

「うん。そっちの方が良い。ギルドの人と一緒にクエストとか狩り行きたくても、まだレベルが低いからなかなか行けないからレベル上げしたい」

「いいよ。で、どこのギルドに入ったの?」

IN時間が違ったので、あえて聞いていなかったのだが・・・

「D.D.Dだよ」

「また、難儀なとこに…」

私にとっても黒剣騎士団にとってもライバル意識の強いギルドだ。

「祭日前なら多少の夜更かしはいいか・・・新規拡張パックのアップデートの祝いに各ギルド集まるだろうから、その前後軽く狩りに行こうかね」

「やった~。どこに狩りに行くのかなぁ」

楽しみと言わんばかりの笑顔に苦笑しながら息子の後ろから画面を覗きレベルを確かめ思案する。

「まぁ、楽しみにしてなさい。狩場探しておくから」






普段なら息子には寝てもらう時間なんだが、親子でゲームと言うのも悪くないだろう。お茶を多めに用意してPCを立ち上げる

「お母さん、まだ?」

「今行く。はい、お茶」

水筒に入れたお茶を渡す。ちょくちょくお茶を取りに行くのが面倒だし、蓋さえしてあれば殆どこぼれないのが良い。

「ありがと。早くね~」

待ちきれない様子の息子に苦笑しつつログインする。

書庫塔の林での狩りにした。ここなら結構魔法書だの秘伝書だのが結構ドロップするのでスキルの強化もレベルアップにもちょうど良い。

師範システムを使い息子とパーティを組む。三人娘が暇なら付き合ってもらおうかと思ったが、レザリックさんを手伝うからと断られた。3日前から資材倉庫のリストチェック作業をしていたようだ。

「3日前からってどんだけ気が早いんだか。レザリックさん黒剣騎士団うちには役立たずが多いのは分かりますけど多少は手伝い頼んで下さい。貴方の代わりは居ないのですから無理はしないで下さいね」

レザリックさんは黒剣騎士団の実質№2であり、幹部クラスの最大の良心なのだ。彼が居ないと団長アイザックが暴走してしまう。悪い男ではないのだが、その場のノリで行動を起こしてしまうのでトラブルメーカーになるのだ。団長がこんな感じなので団員も似た様な連中ばかりだ。

私自身IN時間が短かったりするので役職にはついていないのだが、(押し付けられそうになったけど断った)黒剣騎士団に名前変える前から所属しているため中堅幹部扱いになっている様だが気にしていない。

イベントや大会などの行事関係はギルド内の掲示板を確認して、時間が合えば参加する程度。大規模戦闘レイドの時ならばリアルの予定を調整して参加するのだが、普段は仕事や家事の合間にログインしているので古参のメンバーか女性メンバーくらいしか絡まないので、新規メンバーには覚えが悪いのだ。数少ない女性メンバーの一人くらいしか認知度はない。

女の癖に偉そうにレザリックさんに意見してるんだとか陰口が聞こえてるが気に留めない。

「キリーさんはどこかに狩りですか?師範システムを使ってるようですが?」

「ああ、息子が始めたばかりでね。少しレベル上げしようと思ってね。すみません、レザリックさん約束が無ければ手伝うのですけど…」

「お気になさらずに、親子で狩りを楽しんで下さい。」

「はい、そうさせて貰います。」

ギルドキャッスルから出て買い物していた息子と合流。

「(さて、頑張ってレベルを上げようか。しかしなぁ~2枚盾の守護戦士か…ソロで狩るには不向きだなぁ)

rei頑張って狩ってレベルアップしてもらうぞ」

書庫塔の林で狩りを始めたのだった。


大災害直前の微笑ましい?親子の光景です

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