【第17話】アフロの神様地球に戻る
滝の前まで走って行った竹下たちを茜たちは後ろから眺めていた。3人はそれぞれ思い思いのポーズで願う体制に入っている。
「気休めでもいいからさ」茜は3人を見つめながらポツリと言った。
「え?」石田は茜の顔を見る。
「何かない?叶えたい事」石田に顔を向けて茜は続けた。
「せっかくここまで来たんだし、お願いするのはタダなんだから」真由美も茜に同調する。
「・・・うん。わかった」石田は少しほほ笑むと、滝の方に歩き出した。茜と真由美も石田の後ろをついて行き、3人は柵の前まできた。竹下たち3人と石田たち3人の2グループに分かれている。
「まだまだ気持ちが足りてないぞー!」竹下が宇宙人たちに発破をかける。
「力を合わせて強く願うんだ!」カッパも盛り上がってきた。
「俺の星での最上級の祈り方やる?」宇宙人が竹下たちに聞いた。
「やるやる!」竹下とカッパは声を揃えた。
「よし!じゃあ、こういう動きで」といいながら宇宙人は両手を大きく広げ何度も空に向けて手の平を上に押し上げる。リズミカルに右足は地面を叩き、踊っているような動きをしている。竹下とカッパも真似をして踊り始めた。「そんで、高めの声であー!って声を出しながら願うんだ」
「わかった!」竹下は返事をして、カッパも頷いた。
「いくぞ、せーの」宇宙人の掛け声とともに3人は高い声で「あー!」と叫びながら踊った。
「うるせぇー!!」真由美が3人の声を書き消すボリュームでキレた。3人はビクッと動きを止めた。
「叶うもんも叶わねぇわ!」鬼の形相の真由美。
宇宙人たちが委縮していると、突然滝が光り出し、シューッという音と共にアフロの神様が滝の中から出てきた。
「頭いたいー。願い事やめてー」神様はこめかみの辺りを指でさすりながら水の上を歩いてきた。
「神様!」カッパと宇宙人は声をそろえた。
「え!?」石田、竹下、真由美は神様を凝視した。
ゆっくりと歩いてきた神様は柵を越えて、茜の前までやってきた。
「茜ちゃん!ただいまー」神様はニッコリと笑った。
「え・・・はぁ」茜は微妙な表情で答えた。
「この人が・・・神様?」真由美は神様の全身を観察しながら言った。
「んー。神様っていうか、ただのアフロのおっ・・・」石田がパッと見の感想を言ってると、言い終わる前に宇宙人が止めた。
「ダメだ!それ以上言っちゃ!」
「え?」
「君もアフロにされるぞ!」真剣な眼差しで宇宙人は言った。
「僕たちがアフロになったのは、神様だと信じなかった事とアフロヘアをバカにしたからなんだ」カッパも石田に説明した。
「・・・そうなんですか。ありがとうございます。助かりました」石田は少し頭を下げながら言った。
「なんかよくわからないけど、確かに滝から出てきたし」真由美も信じてますアピールをした。
「うん。本当に神様かもしれない」石田も同調する。
「帰ってきてくれたって事は、このアフロを戻してくれるんですよね?」カッパは茜の横に移動して聞いた。
「嫌じゃ!」神様は顔を横に振りながら言った。
え!?という顔で、竹下、宇宙人、カッパは神様を見た。
「その為に戻って来た訳じゃない!」神様はカッパ達に言った。
「じゃあ、何の為に戻って来たんですか!」宇宙人は神様を指さしながら訴える。
「それは、この後わかる」そう言うと、神様は石田に目をやった。
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