【第1話】アフロの神様と天使
柔らかく読みやすい物になっていると思います。
のんびりと読んで頂けたら幸いです。
ここは宇宙。
宇宙は1つではなくいくつも存在し、1つの宇宙に1人の神様がいるのが決まりとなっている。
地球がある宇宙にももちろん神様がいる。
神様は豪華な宮殿に住み、神だけが座る事を許される椅子に座り日々仕事をしている。
神様は天使達に指示を出し、様々な星やブラックホールを監視したり、時には天使を現場に派遣して平和を保っている。
絶大な力を持ち、様々な事を思い通りにする事が出来る。神とはそういう存在。
しかし、神様は悩んでいた。
天使たちが優秀過ぎる為に指示を出す必要も無くなり、やる事が無いのだ。
暇すぎる神様は1人の天使を呼び出し話をする事にした―
白を基調とした広い部屋には豪華な家具が並んでいる。ベッドや椅子はキラキラと輝き、仕事をする為の机には、とある星でしか取れない貴重な材木と石が使われていた。
その部屋に1人の天使が入ってきた。
「ゴッド様。お呼びでしょうか」天使はひざまずいて頭を下げた。
「うむ・・・。退屈じゃ」
「・・・え」天使が顔を上げる。
「え。じゃないの。退屈だって言ってるの」神様は杖を天使に向けた。
「いや、そう言われましても、あなたが宇宙をお創りになられてから、対して何をするわけでもなく138億年経ちますが」天使は杖を全く気にせず言った。
「え、何さらっとディスってんの?」持っている杖の先がゆっくりと地面に落ちる。
「あ、すみません。でも、仕事は私達が全部やってるじゃないですか」
「そうだよ。でも、その指示を出してるのがワシでしょうが」
「確かに昔はそうでしたけど、もう何億年も指示を頂いてませんが」
「それはお前達を信用して任せてるからでしょうが」
「でしょうね」天使は小刻みに頷きながら言った。
「・・・お前キライ」神様は椅子の背もたれに体を預け力なく言った。
窓の外にはたくさんの星がきらめき、流れ星が次々と流れていく。ふわふわと浮かびながら休んでいる天使がいたり、忙しく飛び回る天使もいる。
何か大声で指示を出している天使も見えるが部屋の中には全く何も聞こえない。
「それで、退屈だという事ですが」天使が話を戻した。
「・・・ワシはな、宇宙を創り、太陽も創った優秀な神様じゃ。お前達に指示を出したくさんの星も創らせたな。だがな、お前達が優秀過ぎて、指示の必要も無くなった!ワシにはやる事が何も無いんじゃ!様々な星から色んな願いが頭の中に飛んでくるから慢性的な頭痛に悩まされてるし」
「でしたら、願いを叶えてやればいいじゃないですか」
「たまには叶えておるけど、神にも掟があるからな。何でも叶えられる訳じゃないの」
「そうですか。じゃあもういいじゃないですか」
「なにがぁ!?」神様は勢いよく立ち上がった。
「ずっとダラダラしてた訳ですし、今さら退屈とかいいじゃないですか」
「あきらめんなよぉ!」神様は勢いよく天使の目の前まで歩いて行った。「神様だって息抜きとかしたいの!やっていい事はやりつくしたんだよ!」
「面倒くさいなぁ」飛んでくるツバを浴びながら天使は言った。
「面倒くさいとか言うなよぉ!」さらに顔の距離が近づく。
天使は立ち上がって少しだけ横に歩き、神様との距離をとった。ハンカチで頭と顔をポンポンと叩くとくるりと神様の方を向いた。
「息抜きって言いましたけど、ゴッド様はずっと抜きっぱなしじゃないですか」
「お前、デリカシーどこに置いてきたんじゃ」そう言うとゴッドはゆっくりと椅子の方へ歩き、水を少し飲むと溜息をつき座った「お前らって何してんの?」
「どういう事ですか?」
「息抜きっていうか普段の休みとか」
「そうですねー。流れ星に乗ったり、天の川を泳いだりとかですかね。あとは2人でてんびん座に行ってシーソーみたいにして遊んだりとか」
「いいなぁ。すげーエンジョイしてんじゃないの!」
「えぇ。でも、ゴッド様はこの宮殿から出られない決まりですからね」
「そこなんだよなー」神様は腕組みをして部屋中を見回した「あ!ちょっと待って!」勢いよく立ち上がり小走りで机に向かった。
「どうしました?」
「ずっと忘れてたんだけど、確かここに・・・」
読んで頂きありがとうございました。
また、宜しくお願いします。




