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END’S World  作者: 明日の夜明け!
プロローグ
9/17

第八話、虐殺

残酷描写ありっす!

 青年は拳銃を片手に、立ちはだかる警察官達を撃ち殺して進んで行く。


「ば、化け物め!!」


 ドンッ。


 脳天を撃ち抜いて、ゆっくりと階段を登っていく。


 弾倉が床へ落下し、懐から新たな弾倉を取り出し、装填する。


 青年は、単純作業のように、警官の頭に狙いを付け、確実に命を奪っていく。


「助け…」


 命乞いした警官の頭を吹き飛ばす。


 薬莢が静まり返った辺りに転がる。


「こんなもんか…」


 振り返ると、頭を撃ち抜かれた警官達の死体。


 喪失感すら覚える。


 すると、足元に新聞紙が纏わりついた。


「ん?」


 新聞紙を手に取る。


【東京都市警、犯人を取り逃がす!!】


 青年は、くしゃくしゃに丸めて、そこら辺に放り投げ、鼻で笑う。


 再び歩き出そうとすると、


 パンッ。


 と、乾いた音とともに膝を突かされた。


 太腿からは、血が流れ落ちていた。


「痛ってぇな…」


「そこまでよ」


 キリスが銃撃し、自動式拳銃を構えながら、青年の後頭部に突き付ける。


「おいおい。殺さないのか?」


「……あなたを逮捕する」


「とんだ、甘ちゃんだな」


「殺してしまえば、何も分からない。貴方が何者なのか…」


 何人もの警察官を殺されていながら、キリスは逮捕に拘っていた。


 脇からキリスの左脚を撃ち抜き、逆に頭へと拳銃を突き付ける。


「ぐっ…」


 キリスは、痛みに堪え、歯を食いしばる。


「それで、お前が殺されちまえば笑いもんだろうが」


「うるさいッ!! それでも私は…」


 キリスの脳裏に、榊の姿が過る。


「……」


 青年は、拳銃を突き付けるのを止めて、署長室へと向かうため、再び歩き出すと、キリスは自動式拳銃を構えて引き金に指を入れる。


「リーダー、ちゃんとトドメ刺さなきゃー」


 フィリンがナイフを遊ばせながら、キリスの胸ぐらを掴んで壁に押し当てる。


(凄い力…ッ…でもッ!!)


 キリスは、震える腕で自動式拳銃をフィリンに向けて発砲しようとする。


「あ……」


 キリスは、血を吐き出す。


 フィリンのナイフが脇腹を貫いていた。


「何、抵抗してんのさ? バカじゃないの」


 蔑んだ目で、キリスを見下し、血に染まったナイフを舌で舐め取る。


(助けて…榊…!)


「うげっ。こいつ泣いてやんのー! さっさと死ねよ」


 ドンッ。


 銃声が鳴り響く。


「…放っておけ」


 青年がフィリンの腕を撃ち抜いていた。


「えぇ!? すっごい痛いんだけど!?」


 撃ち抜かれた腕からは、風穴が空き、血溜まりを作っていた。


 フィリンの力が弱まり、キリスが床に倒れる。


「ごほっ…ごほっ…」


「えぇ…らしくなくなくない?」


「俺の気まぐれさ」


「殺していいっしょ!」


 フィリンは、ナイフを翻すと、


「…やめろ」


 青年が低い声で言い放つと同時に、殺気が滲み出る。


 フィリンは、すぐ様ナイフを懐にしまう。


「分かればいい…」


 そう言い残して、階段を昇っていった。


「ちぇっ…」


 ※※※※※


「うわぁぁ…!! 来るな!!」


 警察署長は、机に隠れながら、ガタガタと震えている。

 青年がゆっくりと近付くと、銃弾が頬の横を通り過ぎた。


「来るなって言ってるだろ!!」


「ムカつく面してるよな」


 青年は、ため息を零しながら、非常にゆっくりとした動作で照準を定める。

 絶対に外さないとでも言わんばかりの動作だった。


「死ね」


 乾いた男とともに、警察署長の頭が潰れた果物のようにぐしゃっと弾ける。


「はぁ…」


 ため息とともに、警察署長室を後にする。


 ソウ。

 能力、不明。

 世界喰(ワールド・イーター)統括リーダーで冷静な判断で曲者揃いの幹部達をまとめる。

 幹部達でさえ、リーダーの能力を把握していない謎多き人物でもある。


「おい、そろそろ行くぞ」


 幹部達の元へ戻ると、辺りに広がる血の海。

 抵抗した警察官達は、無惨な姿でゴミのように床に転がっていた。


最後まで読んでくれて感謝っす!

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