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END’S World  作者: 明日の夜明け!
プロローグ
5/17

第四話、少女

上達してるかは、不明っすけど…。

見て下さると嬉しいっす!!

 あー…、死んだな…。


 俺の頭は割られて、一瞬の痛みとともに死ぬんだろうな。


 死ぬ前って、走馬灯を見るって聞くけど…どうやら本当らしい。


 人生って呆気ないものなんだな…。


「早く!! 誰か!?」


 最後の最後で見るのは、あの時かよ。


 もうちょっとマシな走馬灯にして欲しいもんだ。


 俺は大雑把な性格だが、こう見えても訓練学校は首席で卒業した。


 将来だって、周りから期待された。


 だが…。


 通り魔が出たって言う通報を受け、犯人を逮捕しようとした。


 しかし、通り魔は薬物中毒者で、手が付けられず、警察官も何人か刺された。


 射殺するしかない。


 当時、組んでいた先輩や他の警察官は、射殺する事が出来なかった。


 野次馬が大勢いる中で、正確な射撃をする事が出来るだろうか。


 誰にもそんな勇気はなかった。


 もしかすれば、一般市民を銃撃する事になってしまうからだ。


 銃を構えた所までは覚えてる。


 気付いた時には、犯人は死亡していた。


 俺が射殺していたんだ。


 初めて…人を殺した瞬間だった。


 待っていたのは、賞賛ではなく、責任追及だ。


 警察官は、原則として逮捕、簡単に射殺してはならない。

 銃撃戦が珍しくないこの世の中で、おかしな話だよな。


 俺の上司は処分された。

 責任を取ったんだ。

 俺のせいで。


 たった1つの判断で、周りが処分される場合だってある。


 俺の後悔だ…。


 悔やんでも悔やみきれない。


 まぁ…ここで死ぬんだ…。


 関係ないけどな…。


 俺は自分自身に呆れながら目を閉じた。


 ※※※※


 榊は走馬灯を見ながら、殺されるのを待った。


 しかし、鉈がいつまでも振り下ろされない。


 とっくに死んだのだろうかと、疑問符さえ浮かべてしまう。


 榊は目を開けると、片腕を無くしたザッパーと目の前に立ちはだかるフードを被った少女が静かに立っていた。


「え?」


「おま…おま…えぇ!! 何をしたぁ!?」


 ザッパーは無くなった右腕を見て、怒りを顕にして震えている。


「知る必要はないよ…。ここでお前は終わりだから」


 少女は静かにそう呟いた。


解体屋(ばらしや)ザッパー…。ここで終わりにする」


「この力は…ッ、貴様ぁ…社会不適合者(ロスト)かぁ!!」


 社会不適合者(ロスト)


 何を言っているんだ?


 状況を飲み込めないまま、榊は視界を歪ませながら叫ぶ。


「民間人は…逃げろ! これは…警察の仕事だッ!」


 民間人を巻き込む訳にはいかない。


「伏せなさいッ!!」


 キリスが警告してから発砲すると、榊も続いて、自動式拳銃を構えて発砲。


 ザッパーは、鉈で弾き飛ばしながら、その場から逃げ出そうとしたが、地面に転がった。


 左脚が消失していたのだ。


 少女の姿が消えたかと、思いきや榊の後ろへと移動していた。


「うぎゃぁぁぁッ!! どどどうなってやがるッ!」


「あんたら、邪魔だ」


 少女は、榊の襟を掴み放り投げる。

 それをキリスが受け止めた。


「ま、待ちなさい!!」


 キリスが制止しようとしたが、少女は勢いよくザッパーの顔面を掴み、路地裏の奥へと消えていった。


時間を割いて見て下さり、感謝っす!

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