第一話、始まり。
第一話っす!!
良ければ読んで見て下さいっす!!
「痛え!!」
俺は、自室のベッドから転げ落ちる。
しかも盛大にだ。
結構な物音だ。
自室はただでさえ薄い壁。
今に…。
ゴンゴンッ!!
ほら来た…。
壁を叩かれた。
ここに住み着いて、早二年。
慣れたものだ。
体を起こして、自室の上げ下げ窓を開く。
自室である、四階建てのアパート最上階…外は暗く、サイレンの音と街並みの明かりだけが、辺りを照らしている。
時計に目をやると、午前二時を回っていた。
「明日は早いってのに…中途半端な時間だな。このまま起きてるか」
そう言って、雑誌に手を掛けたのが運のツキだった。
こういう時に限って、普段失敗しないことをするのが、人間というものだ。
ブーッブーッ。
鳴り響くのは、スマホのバイブレーション。
滅多なことじゃ鳴らない俺のスマホ。
本日は誰もが嫌う月曜日。
そして勤務日。
画面には、キリスという文字が映し出された。
嫌な予感。
それは、遅刻というやつだ。
「やべっ!!」
俺は飛び起きて、茶色の上着を羽織り、自室を飛び出した。
エレベーターは1階まで下がっており、どう考えても時間ロス、階段を駆け下りるしかない。
駐輪場の自転車に飛び乗り、全力で漕ぐ、ひたすら漕ぐ。
耳に装着していたワイヤレスイヤホンに手を掛けて通話のスイッチを押す。
第一声は、
『何してるのよ!!』
甲高い声が響く。
キリスの怒鳴り声だった。
「今、向かってる!」
続け様に説教されそうだったので、すぐに通話を切った。
遅刻の時に限って、いつも止まらない信号機に足止めされる。
信号無視も一つの手だ。
しかし俺がするわけにはいかない。
なぜなら俺は…、
警察官だからだ!!
ちくしょうッ!!!
東京都市警察署へ辿り着き、ロッカールームへと飛び込んで、慌てて着替えを済ませる。
この装備って地味に着けるの面倒くさいんだよな…。
文句言っても仕方ないか。
そう言い聞かせて、10キロを超える対弾スーツを装着させる。
"対弾スーツ"ってのは、その名の通り銃弾を防ぐものだ。
何でこんな物が配備されてるかって?
治安が悪いからな。
【連続バラバラ殺人事件対策課】
と表記された表札が掲げられている扉を開く。
既に集合している警察官達の視線が痛い…。
「とっとと、下に行ってこい!!」
係長の怒号とともに、俺は地下に停めている駐車場へと向かう。
「遅い!!」
甲高い声。
怒り心頭、同僚のキリスが剣幕な表情で、俺に詰め寄って来る。
「貴方はいつになったら、遅刻が無くなるのかしら?」
長い緑髪を靡かせ、碧眼を俺に向け、指を差しながら怒鳴って来る。
俺より体格が小柄の割に、怒ると迫力があるから困るんだよな。
キリス・ヘルグリフ。
年齢24歳、階級は、巡査部長。
俺の同期で上司。
犬猿の仲つっても、それなりに信頼してる。
「起きてたよ…2時に」
なんて言おうもんなら、数十の言葉が返って来るに違いない。
黙ってよ。
「ところで、今日は付近の聞き込みだったろ?」
「話を逸らすな!! …と、言いたいところだけど、今朝にまたバラバラ殺人があったのよ」
「マジかよ…」
連続バラバラ殺人事件。
耳を塞ぎたくなるような、痛ましい事件だ。
この時、まだ俺は知らなかった。
あんな事になるなんて。
稚拙な文を読んでくれて感謝っす!!




