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END’S World  作者: 明日の夜明け!
プロローグ
10/17

第九話、来訪者

展開悩みどころっすけど、どうぞ!

警察署から立ち去ろうとすると、リクと榊が立ちはだかる。


「リク…! こいつらが敵か?」


榊は自動式拳銃を世界喰(ワールド・イーター)達に向ける。


「その幹部達にいきなり遭遇するなんて思わなかったけどね」


解体屋(ばやしや)ザッパー、切裂屋(きりさきや)スライサーの時とは、明らかに雰囲気が違う者達を前に、息を呑んでいた。


「警察署を襲撃したのか…!」


幹部達の背後に広がる異様な殺戮現場を前にして怒りが込み上げてくる。


「もしかして、ウチらと同じ?」


フィリンが他の幹部達に、同じように別世界からの住人だと輝いた目を向けている。


「だとしても仲間ではあるまい」


デストロが拳を鳴らして、殺意を剥き出しにする。


消失(デリート)


リクは黒い球体を放つと、デストロが半身ずらしでかわす。


他の幹部達が慌てて避ける。


その部分が跡形もなく消え去った。


「ちっ…!」


リクが舌打ちすると、他の幹部達がリクではなくデストロに切れる。


「ふっざけんな!! いきなり避けるな!!」


「危ないですぞ!?」


フィリンとコププがガチ切れだ。


「ほう? 社会不適合者(ロスト)か。だがその能力は…」


デストロは、幹部達の怒りを気にも止めず、構える。


「ここで倒す」


デストロが一呼吸で、距離を詰め、拳を繰り出した。


当たったら即死に近い一撃。


それを読んでいたリクは、紙一重でかわし、左手をデストロの腹に当てていた。


消失(デリート)


黒い光とともに、デストロが跡形もなく消える。


はずだった。


リクは、腹に鈍い痛みを感じる。


拳。


デストロの一撃をまともに受けていた。


「がっ……!?」


嘔吐に吐血。

ぐにゃりと歪む視界に、頭がどうになりそうだった。


「リク!!」


榊が駆け寄ろうとしたが、頭から地面に叩き付けられていた。


「こいつも社会不適合者(ロスト)かな?」


フィリンは、榊の首元にナイフを突き付ける。


「この…ッ…野郎ッ!!」


榊は自動式拳銃に手を掛けようとすると、ナイフで拳銃を破壊される。


「何? あんたも抵抗する訳? あの女といい…生意気」


「あの女…? まさか…キリスを…ッ!!」


直ぐにキリスと察し、怒り狂う。


「絶対ぇ…許さねぇぞッ!!」


「じゃあ死ねよ」


フィリンがナイフを振り上げる。


※※※※※


「能力が…効かない…!?」


リクは血を吐き出しながら、立ち上がろうと力を込めるが、まともに喰らった一撃のせいで立つことさえままならない。


「効かないのではない。貴様が弱すぎただけのことだ」


今まで自分の能力が通じなかった相手がいなかった。

だが、はっきりと分かってしまう事実が。


勝てない。


実力差があまりにもあり過ぎる。


「リーダーよ。ここで始末しておいた方が今後の為だが?」


実力差が開いている、今だからこそ、倒さねばならない敵だと判断し、リーダーであるソウに尋ねた。


「仕留めたい所だが…スーカ」


ソウを護るようにスーカが両手を広げると、袖から透明な板が展開される。


反射する防御リフレクション・シールド


飛んで来た銃弾を反射させるが、透明な板がひび割れて砕ける。


「どうやら、この世界は厄介な事になるらしいな」


ソウが溜め息を零した訳は、他の幹部達が直ぐに納得する。


銃弾が飛んで来た方向を見ると、武装した軍隊のような者達が武器を構えていた。


黒い旗に描かれた白銀の翼。


明らかにこの世界の軍隊ではない。


「攻撃するなんて、いい度胸じゃんね!!」


フィリンがナイフを逆手に持ち、軍隊へと突撃して行く。


「対象一人!」


「距離は50メートル、到達まで10秒!」


「予測よし!」


隊員達が各々に与えられた役割のとおり、叫ぶと黒き軍服を纏う女性軍人が、腰に携えているサーベルを抜くと、腰辺りまである黒髪を靡かせながら、フィリンに向ける。


「放てッ!!」


その合図で一斉射撃。


「そんなライフル(おもちゃ)で倒せるかってーの!?」


フィリンは、余裕をかましていた表情が一気に崩れ去り、はっとしたような表情を浮かべた。


左肩、右足を撃ち抜かれた。


それも正確無比に。


防御体勢を取り、銃撃の嵐から逃れる。


あのまま突っ込んでいたのなら、確実に身体中が穴だらけとなっていた。


「撃ち方やめーい!!」


女性軍人が命令を下すと、銃撃を止める。


「さしずめ、"来訪者"ってとこか…」


ソウが人差し指で宙をなぞると、空間が開き、他の幹部達がソウの元へと瞬時に移動する。


「今は退いてやる。覚悟しておけ」


そう言い残して、開いた空間の奥へと消える。


隊列を乱さず、軍隊が榊達の元へと近付いて来る。


「な、何なんだ…あんたらは」


榊が息を呑むと、女性軍人が高らかに笑う。


「よくぞ聞いてくれた若人よッ!!」


女性軍人が鞘に収めたサーベルで、地面を1回強く叩くと、他の隊員達が武器を掲げる。


「「我らは翼!!」」


隊員達が叫ぶ。


「その名も!!」


「「白銀の翼(シルフィード)機甲団ッ!!」」


高からに名乗りを上げると、榊は苦笑い。


「覚えておくがいい! 若人よ」

とりあえず頑張るっす!

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