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最終奇怪
その後はあまり覚えていない。
ただ彼女が小魚のように跳ねてその後動かなくなったこと。
僕が彼女の死体と一緒にいつまでも生きていると言いたい所だが
感電したのは彼女ではなく、彼女に似た人形だった。
そう、僕ははめられたのだ。
突然始まり、突然終わって、意味も分からず今のままだ。
ひょっとこ仮面の男も恋心を抱いた彼女も
あの日以来会っていない。
僕の心に深い傷が残った。
それ以来僕は二度と恋を抱くことも、することもしなかった。
それが奴らの狙いだったのか?
定年退職した今でも私は恋心を抱けずに余生を過ごしている。