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そうして、彼らはアジトの前に到着した。


「な、なんで誰も気づかないわけ!?」


その疑問は今更な気もする。


「そりゃー、りのの完全防御結界と俺の魔法が組み合わせればこんなもんよ!」


光輝はいわゆるドヤ顔だった。


「なにそれ!いつそんなことしたのよ!」


リズはまたもや興奮した様子である。


「……こいつは怒鳴らないと喋れないのか。」


志狼は少し鬱陶しそうな顔をする。


「説明くらいしなさいよ!」


「んー、リズに言ってもわからないと思うよー。」


涼しい顔で光輝は失礼なことを言う。


リズはガミガミと文句を言い続けたが、男2人は受け流すだけだし、りのに至ってはリズに飴を渡す始末である。



さて、ここでリズがグリフォンに魅入られている間のことを少し話そう。

りのはあの絨毯と同じ魔法陣の魔法をグリフォンにかけた。

「どうやって空中に魔法をかけたのか」と思うかもしれないし、「ああ、あれでか。」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、その話は追々にしましょう。

そして、その結界の周りに光輝が気配を消す魔法などの魔法をかけたのだ。

そのため、グリフォンで空を飛んでいる間も、街に降りてからも誰にも見つかることなく行動できている。



「んじゃ、さっさと行くか。」


志狼は買い物にでも行くような軽さで言った。


「ちょ、まだ昼間よ!?何考えてるの!?」


そんな志狼にリズはあり得ないと言わんばかりの表情で静止の声をかける。

少し日が傾いてきているとはいえ、まだ真っ昼間だった。


「いくら俺の魔法で音を消してるからって、アジトの前でそんなに叫ぶリズもどうかと思うよ?」


光輝は笑顔でもっともなことを言う。


ちなみに、姿を隠す魔法、音を消す魔法、臭いを消す魔法、気配を消す魔法……それらの魔法は中級魔法に属してはいるものの、中級魔法の特別枠扱いである。

つまり、上級魔法ほどではないものの、かなり難易度の高い魔法をいくつも同時に使用している光輝の器用さは並々ではない。

まぁ、獣人であるリズには知る由もないが。


「……とにかく、忍び込むなら夜よ。」


「昼でも夜でもそう変わらないと思うけど……まぁ、いっか、夜に忍び込むっておもしろそうだし。」


そんな光輝に能天気な一言で夜に忍び込むことになった。

その後4人は日が落ちるまでその街で時間を潰した。


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