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Sharp Pain  作者: 風雅
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吉田君

今回も短いです。

高校生45人が現代文の授業を受ける教室は騒がしかった。お喋りしている生徒達が笑い声をあげていたり、寝ている生徒や次の授業の宿題をやる生徒が大半だった。後の残りの少数が授業を聞いているようであった。

そんな教室でつらつらと読みあげていた担任の先生が一段落読み終わると顔を上げて生徒たちを見た。

「P87の一行目からP88の最後まで誰か読んでくれ。えーと、じゃあ、吉田。」

「……」吉田はちょうど自分の机で右腕を枕に横を向いて寝ている最中であった。

「吉田!」

「…あっ、はい!先生ついに剣豪になったんですか!?」吉田は驚いて立ち上がって言った。

「いったいどういう夢を見てたんだ、まったく…。」クラス中が笑いに包まれた。

「あれ、夢だったのか。両手に剣持ってて、敵を颯爽と倒してました。先生、かっこ良かったですよ。」

「そうか。教師もいいが、剣豪もなかなかかっこいいよな…。」と言いつつはげ頭を右手でかきながら、先生は少し高級そうなスーツをピシッときめて、教科書を丸めると剣を扱うように縦に切る振りをした。

「ってまた私は引っかかってしまったのか。ハハハ。さあ、ふざけるのはここまでにして、吉田、早く教科書を読んでくれ。」

「はい。あれ?どこから読めばいいんだ?なぁ、鈴木どこから?」吉田は隣の鈴木に小声で尋ねた。

「ここ」

「おう、ありがと。」吉田は咳払いをするとさっきのふざけた様子とは違って落ち着いた声で教科書を読み始めた。僕はその一連の様子を彼の机の上から見ていた。なぜ僕が机の上にいるのか分かるかい?僕は人間じゃなくて、吉田のシャープペンなんだ。

これから少しずつ意外な展開(?)を加えていくつもりです。

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