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1年C組異世界冒険譚  作者: 神埼時雨(仮)
第一章 異世界
8/17

8.冒険者になりました

 次の日。

 俺たちは、宿を出て、冒険者ギルドに向かうことにした。

 そこで冒険者登録をし、正式な冒険者となるのだ。

 ギルドでは、より正確な情報や、おすすめ職業なども教えてくれるらしい。

 俺らは、期待と不安の混じった心持ちで、ギルドの扉を開ける。


 奥の方に、カウンターのようなところがある。

 そこに並び、1人ずつ冒険者登録をする。

 前の方から、「体力が高いですね。衛士(プロテクター)がおすすめです」だの「回復魔法を覚えやすいのですか。修道士(プリースト)がいいでしょう」だの聞こえてくる。

 俺は魔力が高いから、さしずめ魔法使いといったところだろう。


 さて、俺の番が来た。

 カウンターに置かれた水晶玉に手をかざす。

 水晶玉を覗き込んだカウンターの人は、いつも通りの驚いた口調で言う。

「おお、魔力がとても高いですね。魔術師(ウィザード)が天職です」

 だろうな。

「じゃあ、それでお願いします」


 その後、全員が冒険者登録を終えた。

 この世界のこともだんだんと分かってきた。

 職業には、基本職(スタンダード)上位職(ハイネスクラス)特級職(スペシャルクラス)の3種類がある。


 今俺らがついたのは全て基本職。

 魔法を使い戦う魔術師(ウィザード)

 回復や強化などで支援する修道士(プリースト)

 強固な防衛で敵を止める衛士(プロテクター)

 剣を振るい、敵と戦う剣士(ソードマン)

 器用な立ち回りで、敵を貶める盗賊。

 弓や槍一筋で真っ向勝負の弓使い(アーチャー)槍使い(ランサー)

 特殊能力がある人は、適当なのか知らんが賢者(メイジ)にさせられたらしい。

 不死者(アンデッド)どもを操る霊術師(ネクロマンサー)なんてのもいた。

 まあ、ギルドの人がおすすめするんだから信用できるだろう。


 さらに、俺らが遭遇したケルベロスについても、詳しい情報を得ることができた。

 あれは中級魔物(モンスター)で、その辺にいるモンスターではわりかし強いらしい。

 1頭だとそこまでだが、群れだと知能を発揮し厄介な敵だそうだ。

 俺らが20頭以上のケルベロスと遭遇したということで、慌ててギルドにいた冒険者パーティーが討伐に出かけていった。


 ポイズンフロッグ(俺が目ん玉を刺して倒したでかいカエル)はただの雑魚らしい。

 俺、結構がんばったんだけどな……。



 何はともあれこうして、ここに22人の巨大パーティーが結成した。

 内訳は、魔術師6、修道士4、剣士2、衛士2、賢者3、盗賊2、槍使い1、弓使い1、霊術師1。

 やや魔術師や修道士が多すぎる気もするが、まあ問題ないとギルドの人は言う。

 問題はどちらかというと、人数が多すぎることだそうだ。

 しかし、全員レベル1で、分けたらもっと弱くなると思われるので、このままにした。


 さて、今日から立派な冒険者。

 なので、仕事をしなければならない。

 ギルドの掲示板には、まさに玉石混淆といった感じのポスターが貼ってある。

 簡単そうなものは、「庭に入り込んだスライムを退治してほしい 1000カラン」とか「迷子の飼い猫を探してほしい 2000カラン」など。

 1カラン1円換算なので、22人ではカップ麺も食えない。

 しかし、一発で儲かるようなクエストは、「ダンジョン未踏領域探索 参加者募集 一人200000カラン」「南の森の金色龍(ゴールデン・ドラゴン)討伐 一人当たり850000カラン」とかしかない。

 命の危機を感じるので、これはやめておく。


 結局、パーティーを3,4人ごとの班に分けて、簡単なクエストを数多くこなすことにした。

 番号順に班を決めて、俺のところの班員は、榎田と城戸。

 嫌な予感しかしないが、まあスライム退治なのでなんとかなるだろう。

 俺らは、ギルドを飛び出し、地図を片手に依頼主の家へと向かった。

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