表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1年C組異世界冒険譚  作者: 神埼時雨(仮)
第四章 分裂
51/72

51.作戦は成功なるでしょうか?

『集落に出現した魔王軍幹部、ラプラス討伐。報酬は貢献度により変動』

 ギルドの掲示板に、さっそく登場した。

「どうする? 行くか?」

「いやぁ、あれは怖いからなぁ……」

「まあまあ、どうせ暇だし」

 というわけで、参加することにした。


 ラプラスは、レプティールらリザードマンと村を占領していた。

 ラプラスは、村の入り口に剣を構えて立ち、見張りをしている。

「で、作戦とは?」

 俺は討伐隊の隊長、ハンドンに問う。

「君たちの報告によれば、奴は未来を予知できるのだろう? だから、予知されてもいい作戦、すなわち避けようがない攻撃をすればよいということだ」

「ほう? 例えば全方向から一斉に攻撃するとか?」

「理解が早くて助かるよ。魔術師たちはここに。近接はそこで指示を待ってくれ」


 どうやら、先に魔術師が攻撃をするようだ。

 俺たちは並び、杖を構える。

 時刻は10時15分。決行まであと15分だ。

 その時、ラプラスがあたりを見渡し、舌打ちをする。

「人間よ。15分後に一斉攻撃するんだな? 私には全て分かるというのに」


「おい、バレてんじゃないっすか」

「そうだね……よし、予定を早め、今すぐ行う」

「んじゃ山口、通信頼む」

 (了解。3、2、1……)

「『火炎旋風』!」

 山口の合図に合わせ、俺たちは一斉に魔法を打ち込む。

 向こうの森からも、轟音が響いてきた。


 魔法がひとしきり打ち終えられた後、煙の晴れた村の入り口を見てみると。

 そこに、ラプラスはいなかった。

「おい、いないぞ!」

「どこに行った、探せ!」

 ふと後ろを振り返ると……

「弱いな」

 後ろにいた冒険者を切り捨てるラプラスがいた。


「私の気配に気づかなかったのか。あまりに愚かだ」

 ラプラスは剣を構え直し、悪態をつく。

「まあよい、点火(イグニッション)!」

 ラプラスの持つ剣が燃え上がる。

「弱々しき冒険者よ、戦って死ねることに感謝するがいい……はあっ!」

 ラプラスが剣を一振りすると、その炎がこちらに飛んでくる。

 もっともタダでやられるわけはなく、冒険者たちはすぐさま防御を張った。

 が……。


「うわあっ、ヒビが!」

 情けない悲鳴のする方を見ると、その冒険者の張った土の壁が、たった今崩れ去るところであった。

 向き直ると、俺の張ったウィンドシールドも崩壊しかけていた。

「こっちへ!」

 間一髪、荒川の張った(セイクリッ)(ド・ミラ)(ーウォール)に逃れる。

 どうやらあの炎、剣と同じレベルの切断力があるらしい。

 後ろを見れば、木が炎に切られ、集落へと転がっていく。

 事実上は、剣が辺り一面に飛んだのと同じということだ。


 やがて、炎は消えた。

「負傷5名……私も随分とたるんだな。魔王城に戻って強化訓練をするか」

 ラプラスは、剣を持ったまま伸びをしている。

 が、すぐこちらに向き直る。

 その時、山口の通信が響く。

 (向こうの森からSOSの通信が! 大丈夫か!?)

 (何だと? 一体何が)

「レプティールたちは上手くやっているか……おや、その顔を見るに、成功したようか」


 まさかリザードマンに倒されたのか? いやまさか……。

「とにかく、向こうへ救援を! 魔王軍幹部相手じゃ、何人いても仕方がない」

 ハンドンの声に、何人かの冒険者が森を下っていく。

 俺も続いた。

 森を抜け、集落内へと足を踏み入れると……。


「やあっ!」

 突然、列の先頭の冒険者が左に吹っ飛んでいった。

 右を見ると、リザードマンが立っている。

「うむ、やはり筋力強化の魔法は素晴らしいな」

 まさか、槍を投げたのか!?

「まあ倒すか。『不知火』」

「うぎゃああ!」

 その後も、畑の中から、家の屋根の上からもリザードマンの攻撃が来た。

 俺たちはその度に倒し、なんとか反対側へ辿り着く。

 そこに広がっていた光景は……。


「はっはっは、やはりリザードマンこそこの森を支配するに相応しい」

 辺り一面で冒険者たちが倒れ、血を流している。

 立っているものたちは、次々と捕らえられ、地面に転がされていく。

「おい、増援が来たぞ!」

「やってしまえ!」

 こちらに数名のリザードマンが迫ってくる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ