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1年C組異世界冒険譚  作者: 神埼時雨(仮)
第三章 エルフの村とエルフ国
33/72

33.村にもう一回行きました

転移(テレポート)

 術者が唱えると、足元の魔法陣が光り輝く。

 たちまちあたりが光に包まれた。


 目が覚めると、そこは森であった。

「では、案内をお願いします」

「分かったけどよ、まずここはどこか教えろよ」

「さあ? あなたたちが案内してくれるって話だったから、魔力を抑えめにして範囲を広げたんです」

「じゃあここがどこか分からないってことじゃねえか!」

 泊とギルドの人は激しく睨み合っていた。

「まあまあ、魔法の地図があれば大丈夫だよ。……あれ? どこにやったっけ?」

 日比野はカバンをあさっている。


「えー、私たちは遭難したということになりますね」

「「はあーーーー!?」」

 日比野が申し訳なさそうにいうと、俺たちは一斉に叫んだ。

「どうすんだよ! モンスターいるかもしれないじゃねえか!」

「あなたたち、ここに強いモンスターはいないって報告してたじゃないですか!」

「俺らは会わなかったってだけだよ! いるかもしれんぞ!」

 集団はパニック状態になった。


 カサッ


 俺たちは喋るのをやめ、辺りは静まり返った。


 カサカサッ


「そ、そこにいるのは分かっているのだ! 出てきなさいいい!」

 榎田が半狂乱で剣を構える。

「く、来るなら来なさい! 返り討ちにしてくれるわ!」

 荒川は杖を構えて震えている。

 他の者たちも怯えながら武器を構える。


 ゴソッ


 茂みがまた動く。

 そして、それは姿を表した。


「あ、こ、こんにちわ……」

 エルフの少女、リリアであった。

「何だお前かよ。何しに来たんだ」

「え? あなたたち、この子知ってるの?」

「エルフ村の奴だぞ」

「それはちょうどいい。村に案内してくれ」

 こうして、リリア先導で、視察団は村へと向かった。



「おお、ここがエルフ村。中世エルフの建築様式が残っているな。これを壊してしまうのは惜しい」

 西エルフ国の役人は、辺りを見回しうなっている。

「あっちが集会所、そっちが水汲み場」

 リリアは、役人らに村の説明をしている。

「リリア、帰ってきたのか。ん? あなたたちは?」

「ああ、この国と、西エルフ国の役人たちです。この村の視察に来たんですよ」

「ほう。ではぜひ少しご滞在を、この村の良さを知れると思います」


 ということで、1日だけ泊まることになった。

 宿はないので、各家が1人ずつ受け入れることになった。

「なるほど……状況は厳しいのですか。私たちも、この村をよく思ってもらえるよう精一杯努力したいですね」

「頑張ってくださいね。この村、けっこう雰囲気いいですし」

 俺は、アイセンとリリアたちの家に泊まることになった。

「じゃあ、私は彼らの案内をしてくるので。リリアをよろしく頼みます」

「了解です。頑張ってくださいね」


 さて、俺は暇だ。かといって、お守りを頼まれているので外に行くこともできない。

「そういえば、あんた何歳なんだ?」

「えーと、ひゃくじゅう……さん? です」

「113!? ……エルフってだいたい何歳くらいまで生きるんだ?」

「ふつうは800年くらい。たまに1000さいまで」

 だいたい人の10倍か。そうするとこいつは人間換算で11歳か。

 え? エルフが長生きなのって、成長が遅いだけ?


 どうも、俺は昔から会話が苦手なタチだ。

 まあ黙っていても特に気にはならないのだが。

 だから、俺と誰かが会話するときは、基本的に向こうから話しかけてくる。

 そう考えると、俺もこの世界に来てけっこう変わったな……。


 突然、リリアが俺の服の裾を引っ張ってきた。

「ねえねえおにいさん、ひま」

「暇か……。俺別に何も持ってないが」

「ひま」

「そうか……。お前って魔法どれくらい使えるんだ?」

「えーとえーと、初級と中級ちょっとだけ」

 じゃあ、魔法を教える作戦はボツか。

「エルフって、みんな子供からそれくらい使えるのか?」

「うん。おとなは上級よりもっとすごいの使う。この森にモンスターがいないのも魔法」

 強すぎるだろ。両エルフ国は軍事力が弱いって聞いたけど、絶対違うじゃねえか。

 後から聞いた話だが、両エルフ国の軍事力が弱いのは、単純に数の問題らしい。

 要するに少数精鋭スタイルである。

 対する魔王軍は質より量スタイルなので、エルフと絶望的に相性が悪い。

 バランス型の人族は、その中間。

 サレン川同盟は、軍事的にたいへん意義のあるものであったということだ。

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