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1年C組異世界冒険譚  作者: 神埼時雨(仮)
第三章 エルフの村とエルフ国
27/77

27.戦いからの復興、出発

 過去最大の人的・物的被害の出た戦いは終わった。

 死者はアンデッド化したもの含め32名、負傷者多数。

 北部の城壁は大きく崩れ、中の民家及び商業施設52棟が全壊、93棟が半壊。

 宿も多数損壊したため、延べ400人以上が住む場所を失った。

 また、一家の大黒柱を失った家庭も多い。

 彼らには、国も特別な保障を検討しているというが、その傷が癒えることはないだろう。


 嬉しい知らせもある。

 今回の戦いでの共闘を機に、王国と両エルフ国との間で、正式な同盟関係が結ばれることとなった。

 国境を流れる川の名にちなみ、「サレン川同盟」と名付けられた。

 同盟締結の式典は、このアルトで行われることとなった。

 まあ、こんな状況なので、華やかなものではないだろうが。


 現在は、戦いから1週間が経過している。

 俺たちは、またも土木作業に従事している。

 今回は工事が非常に大規模なため、区画整理を伴った再建となる。

 また、北部を中心に城壁の強化が行われるため、ここ数ヶ月は仕事に困らないだろう。

 


 さて、このパーティーでも大きな変化が起こった。

 その一、2人病気。

 (自分が原因だが)雷の直撃を浴びた城戸は、このところ寝込んでいる。

 稲妻を抑えるのにあまりに魔力を使いすぎてしまった荒川も、寝込んでいる。

 その二、ここにきてパーティーを分割することにした。

 理由としては、異世界にきて数ヶ月がたち、我々も一般的な冒険者レベルの実力になったからである。

 これは出席番号で割り振れる問題ではないので、けっこう話し合った。

 結果、1.荒川、榎田、俺、清水、千曲、泊、平城山、日比野、三城、若山

    2.井川、石川、城戸、玖珠田、笹川、立川、寺田、朴葉、野口、山口

 の2つに分けることとなった。



「はいせいれーつ! 今日から人数が減るので、一人一人責任感を持ってクエストに臨んでください」

 日比野が言っている。いつまでも委員長気質が抜けないのであるこの人は。

 今日は分割後初のクエストである。

 内容は「サレン川東岸の森の生物の生態調査」である。

 同盟関係の締結により、大きな街道が作られ、サレン川に橋がかけられることとなった。

 だがこの世界では、森には往々にして強いモンスターがいる。

 よって、先に周りを調査して、モンスターの少ないところに街道を通すというわけだ。


 異世界、というか中世あたりの文明の世界は、非常に自然の規模がでかい。

 ゆえに、サレン川はこの町の直径よりも広い川幅があるし、森までは歩けば丸3日以上かかる。

 具体的には、約160kmある。(by便利な魔法の地図)

 馬車を使うことにした。


「西の森まで馬車を利用されるんですね。でしたら、往復86000カランになります」

 高っ!?

 まあ仕方ないか。

 この世界では、いつどこでモンスターに襲われるか分からない。

 客を運ぶ馬車の運転手は、それなりの戦闘の実力も求められる。

 新幹線の運転手も凄いが、馬車の運転手はさらに大変なのだ。

 それに、馬車はクエストが完了するまで待機していなければならない。

 それを含めると、この値段でも安すぎるくらいなのだ。



 俺たちは、馬車に揺られて森に向かっている。

 アルトを出て4時間、駅のようなものがあり、そこで馬車を乗り換えた。

 そこはごく小さな村のようになっていて、数十人が暮らしていた。

 全員、馬車運送をしている労働者組合(会社みたいなもんだ)の人らしい。

 要するに、ここにいるのは全員派遣ってことだ。

 その後も、馬を何度か交代しながら進んだ。

 馬も交代しないと疲れるからな。


 22時ごろ、大きめの駅に着いた。

「お客さん、ここで夜を明かします。降りてください」

 俺たちは降り、建物の一つに入る。

 中は意外とよく、アルトの宿と比べても変わらない。

 運転手によると、ここはアルトを朝出発し、西部に向かう冒険者や商隊がちょうど夜を明かす位置なので、わりと発展していて、定住者もいるということだ。

 俺たちは、夕食を食べ、明日に備えゆっくりと眠った。

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