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ピピピピッ ピピピピッ
ピピピピッーーー バンッ
「あーーー、うるさいっ」
今日から夏休みだというのに、
目覚まし時計が鳴り響く音で目が覚めた
自分が時間を変え忘れただけなのに、
1人イライラしながら下に向かう
「あら、おはよう。夏休みなのに早いのね」
母さんが、キッチンから顔を出して
声をかけてくる。
「おはよーー。そうなんだよ。せっかくの夏休みなのに、時計の目覚まし変えるの忘れてた」
つい口をすぼませて、答えながらも
いつもと同じ時間なので
そんなに眠くはない。ただ、勿体ないだけ。
少し不貞腐れつつ、椅子に座り朝ごはんを食べる。
やっぱり朝は和食だよな、と
小学生にしては渋いことを考えながらも
味噌汁を啜る。うまい、やっぱり朝はこれだな。
「父さんは?」
いつもなら、新聞を読みながら朝ごはんを
食べているはずの父さんの席を眺めるが、いない。
「お父さんなら、今日朝から会議があるみたいで、準備があるからって早くに出ていったわ」
「ふーーん、そうなんだ。大変だね」
オレは今日から、夏休みなのに
父さんは毎日仕事で可哀想だなと思いつつも
すぐに今日は何をしようかと頭の中をめぐらせる。
そういえば、今日はクラスの友達と
ゲームする約束してたっけ。
「母さん、今日友達家に呼んでいい?
拓真達とゲームする約束してるんだけど」
「あら、そうなの?お母さん昼からパートで仕事に行っちゃうけど、準備とか大丈夫?麦茶作っておくわね」
「サンキュー。ゲームしてゴロゴロしてるだけだから、適当に麦茶とお菓子食べているね」
幼なじみの拓真と、雅人と
充の3人が、いつものメンバー。
充は女子なのに、いつもオレらとつるんでいる。
男とばっかりいて仲間外れにされても、
知らねーぞって言っても、
うまいことやっているから大丈夫って
いつも言い返されるんだよな。
確かに学校では、いつも他の女子に
囲まれていて楽しそうだ。
そんな事を考えつつ、
急いで味噌汁を飲み込みご飯を食べ終える。
「ご馳走様、少し部屋片付けてくる」
「はーい、お母さん出かける時に、
また声をかけるわね」
分かったーって、答えつつ部屋に向かう。