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プロローグ
あの時、彼女は言ったんだ
「蒼の洞窟でまた会いましょう」
僕達は忘れない
あの夏休みのことを
そして彼女と、あの洞窟のことを
あの夏の思い出は、
いつまでもいつまでも僕達の心に残り続ける
また彼女に会う日まで、
いまの日常を必死に生きていく
あの時どうすれば良かったかは、
今でも分からない
でもあの日の僕達にとっては、
あの決断が正しかった
それだけは言える
暑い暑い夏の日のことだった
僕達は、蒼の洞窟で白いワンピース姿の
彼女に出会った
麦わら帽子の下から覗く、彼女の目はキラリと光り
長い髪の毛は深い海のような綺麗な色
僕達はすぐ仲良くなって
皆で行動するのが当たり前になるのは
すぐだった
「蒼の洞窟でまた会いましょう」