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決着

そんなこんなで戦い始めてから1時間以上も経過してしまった。さすがにこれ以上時間をかけるのはよくないな。


「久しぶりに楽しかったな〜。」


今もこちらに突進してくるミノタウロス避けながらミノタウロスの腕を斬りつける。


「グギャアアアァァァァ!?!?!?」


すると先程まで弾かれていたのが嘘のようにミノタウロスの腕を容易に斬り落とした。ドンッ!と音を立てハルバードと右腕が地面に落ち、切断面から血液が溢れ出る。絶叫し、左腕を振り回すミノタウロスから後ろに跳躍し距離をとる。


なんでこんなに簡単に斬れたんだと思うかもしれないが、理由は簡単本気を出したからだ。別にさっきまでの戦闘で手を抜いていた訳じゃない。ただ技がなかった、それだけの話だ。これでも前世最強の剣士だ、ナマクラだろうが何だろうがそれが剣であるなら世界最硬と呼ばれるミスリルだろうがアダマンタイトだろうが何でも斬ってみせる。と言っても現状の俺だとさすがに肉体的にも技術的にもミスリルやアダマンタイトは斬れないがな。前世の経験はあれどまだまだ前世の自分に追いついてはいない。だがそれでも


「俺はお前を斬れるぞ、ミノタウロス」


「ブ、ブモォオォォォォォ!!!!」


ミノタウロスは怒り狂ったように雄叫びを上げ、こちらに突っ込んでくる。


「何度も何度もワンパータンなんだよ。」


最初は速さに驚いだがそれでも何度も何度も繰り返されれば自然と慣れてくるものだ。それに前世ではこの程度の速さ何度も経験しているのだ。もう既にミノタウロスの動きはどんなものでも対応できる。

なかなかに楽しませってもらったのだこれで楽にしてやろう。


「秘剣・瞬」


次の瞬間ミノタウロスの首が宙を舞い、ドンッと音を立てミノタウロスの肉体はうつ伏せに倒れる。


何をしたんだ、と気になるかもしれないが別に難しいことはしてないよ。まばたきの瞬間に相手の死角に潜り込んでスキだらけのところを斬った。ただそれだけだよ。名前の通りただそれだけの技だよ。個人的には有用で気に入っているけどね。


「ふぅ、中々楽しかったよ。」


振り返りながクレシオンを振るい刀身に付着した血を払う。あらかた血が落ちたの確認しクレシオンを別空間に戻す。物体系のスキルは使用時以外は別の空間に収納されているらしい。


「は〜、つっかれた〜。」


情けない声を上げながら地面へたり込みながら思う。ほんとうに転生してよかったと。前世では死んだ直前に戦った龍以外で相手になる存在など10年以上いなかった。技術もそして剣すら必要無く、突撃して全力で拳を振るえば戦闘が終わってしまう。ずっと退屈だった。だが今世はどうだ?自分自身が弱くなったというのが原因だが力任せでは勝てない存在がいる。その事実が嬉しくて嬉しくしょうがない。


「っと魔石魔石」


ミノタウロスの落とした魔石を回収しウエストポーチ中へ収納する。あとミノタウロスの肉体なのだが………どうしよう。ゴブリンやコボルトと違いミノタウロスの肉体は高く売れる。だがマジックポーチなどのたくさんのものを収納出来るものを持っていない現状だと持ってかえる方法がない。だが危険度B以上のモンスターの素材の流通は少なくはとても高く売れるのだ。それも今回は危険度Bの変異種、どれだけ高くなるかは想像すら出来ない。そんなに持って帰りたいなら引きずって持っていけばと思うかもしれないがそれはダンジョンの仕様上不可能だ。何故かは分からないがダンジョンの外に持ち出せるものは身につけている物に限定されている。だがウエストポーチしかない今回の状態ではどう頑張ってもミノタウロスの肉体を外に持って帰る事は出来ない。


はぁ〜、諦めるしかないか。俺の……俺のお金が…………………。


辛い現実から目を逸らすためミノタウロスから視線を外し、ミノタウロス討伐後にボス部屋の奥に出てきた宝箱に目を向ける。ダンジョンの宝箱はそこら辺にある場合も稀にあるが基本はボス討伐後に与えられるものだ。宝箱は基本ダンジョンランクが高ければ高いほど宝箱の中身は希少なものとなる。だからこそ普通であれば初心者ダンジョンの宝箱は期待出来ないのだが


なんたって今回はイレギュラーからのイレギュラーだからな。初心者ダンジョンの宝箱でも凄い物が出るはずだ!!さーて、何が出るかな?


悲しい現実から目をそらすため宝箱に一縷の望みをかけ宝箱開ける。そこから出てきたのは

どこを区切りにしたらいいかムズカシイ………。

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